ガリレオ
- INTERVIEW -

Q.改めて、東野作品の魅力について、お話いただけますか?

くすんでる感じとか燻ぶってる感じがあるんですよね。爽快に終わらない感じ…その主人公の人生の一部を切り取って1冊の小説にしているのに、その人の人生とか生き方を問いかけられているような感じがするんです。それって、最初もないし、終わりもないから、スッて溶け込めるし、スッて離れられるので、その主人公にいい具合に寄り添えるんです。それが凄く不思議な感覚で、だけど嘘偽りがない感じで…。あとは、どうしても拭い去れない東野さんの真っ当な感覚というか、人間らしい感覚が根底にはあるから、犯罪のお話でもどこか安心して読めてしまう部分に、書き手の愛情みたいなものを感じますね。『変身』も、凄くゾワゾワしながら読んでいて、刺激はツンツンくる、危険性ははらんでいる、だけど大丈夫、みたいな(笑)。

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