不毛地帯
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Q.長かった撮影も残すところあとわずかとなりました。大門社長にはまだ最終回の大きなヤマ場が残っていますが、今回の現場はいかがでしたか?

いろいろと「ああすればよかった…」という思いもありますけど…。結局、このドラマは何かが解決するわけじゃないですからね。ある部分ではいろんな問題を提起しているんですよ。その中で大門のポジションというのは…いや、大門と里井ですね。壹岐を中心にした近畿商事の在り方を、大門たちは突っぱねなきゃいけないんだけど、半分はそのことがわかっていながら、結局、取り残されてしまうわけですよね。もともと日本型の経営をやってきたわけで、それが国際化といういまの状況や複雑な資本主義の中で、どうしていいかわからなくなっちゃったんでしょうね、大門自身も。でも、大門には、その中でも何かひとつ、そこからもう1回見直したらいいんじゃないかな、っていうものもあるわけです。その一番大きなところは、「会社とは何ぞや?」ということに対して「7400人の社員である」と答えている部分ですね。それはずっと変わらないわけです。大門という男は、そっち側に足場を持っている経営者だったのに、工業化、あるいは国際化の波の中で、壹岐という才能をピックアップしてそこに突っ込んでいった。でも、いざ突っ込んでみると、そこに大門が付いていけなかった。だから、そのついていけない中に、何かありそうな気がするんですよね。

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