Vol.1 すれ違いのスパイス
- ストーリー -

しかし、幸せな気持ちとは反対に美波の心には不安が広がりはじめていた。ふとしたことで前の彼女と比べられている自分を感じ始めていたのだ。

そんな中、由隆はとある海辺に美波を連れて行く。そこは由隆の秘密の場所で、そこから見る夕陽は最高にきれいだと言う。…由隆は前の彼女のことがまだ好きなのではないか。思い出をなぞっているだけなのではないか…美波の不安な気持ちは一気に流れ出し、由隆に別れ話を切り出してしまう。

ある日、美波は自分の大好きな場所にいた。いつか由隆と一緒に来たかった場所。ふと美波は考える。由隆が自分を連れて行ってくれた場所は由隆の好きな場所で、感動した景色を美波にも見せたかったのではないかと。これから二人で同じ景色を一緒にたくさん見たい…どうして自分はそう言えなかったのだろう。由隆のマンションに走る美波。そして声をかけようとすると、由隆の携帯が鳴って…それは元彼女の着信音「カノン」。

「楽しいはずのこともうれしいはずのことも。優しさも思いやりも、好きだからこそしてくれたことも…過去にとらわれている限り、気がつくことはできない。過去にとらわれている限り、シュガーはスパイスにしか見えなくなる」

[←Back]

0.シュガー&スパイス TOP

(C)フジテレビジョン