駅路
- 物語 -

時は昭和の終わり。銀行を定年退職した男・小塚貞一(石坂浩二)が旅行に出かけたまま消息を絶った。当初はいつもの気ままな一人旅だろうと気軽に送り出した妻・百合子(十朱幸代)だったが、一ヵ月経っても音沙汰が無いことを不審に思い、警察に捜索を願い出る。

ベテラン刑事・呼野(役所広司)は、定年を間近に控えた自分の人生と重ね合わせて捜査にのめり込んで行く。すると、"まじめを絵に描いたような男"という貞一のイメージが、少しずつほころびを見せ始める。

そんな中、捜査線上に浮かび上がったのは一人の女、福村慶子(深津絵里)。呼野刑事は慶子が住む広島まで追って行くが、一方慶子は小塚家に上がり込み、百合子と対面していた。その慶子が夫・貞一の愛人だと呼野から聞かされた百合子は鬼の形相に変わり、狂乱する。おとなしい性格の慶子を良く知る従姉妹のよし子(木村多江)と情夫の山崎(高岡蒼甫)は、そんな衝動的な動向に出た慶子を案じていた。

呼野にも慶子と同じ年くらいの一人娘(北川弘美)がいる。不幸な出来事から病んでしまった娘と慶子がいつしか重なってしまい、遣る瀬無い思いで慶子を追う呼野。
しかし、そこには衝撃的な真実が待ち構えていた――。

0.駅路 TOP

(C)フジテレビジョン