インタビュー
vol.1 栗原美和子プロデューサー
Q 今回、『抱きしめたい!Forever』を企画した理由を教えていただけますか。
私は87年に入社しバラエティ番組のADをしながら、『抱きしめたい!』を格好いいなと思って見ていました。
当時のプロデューサー山田良明が現在共同テレビ代表取締役社長に、大多亮がフジテレビ常務取締役に、脚本の松原敏春先生は他界され、演出の河毛俊作は現役バリバリですが、時が経ったなと感じます。
私もバラエティのADとしてスタートしドラマへと移りました。そんな中、W浅野のお二人はいまだ第一線を走り続けていらっしゃり、変わっていない。これはすごいことだと思います。
『抱きしめたい!』は1986年(4月〜)に男女雇用機会均等法が施行された翌々年、1988年(7月7日)からスタートし、女性が輝いて生きていこうよ!ということを世の中の女性の代表として伝えていこうとしたものなのではないかと思います。
25年の月日を経て今、女性は普通に働けるようになり、子どもを産んでいる人もいれば、バリバリ独身で働いている人もいて、子どもを産んで再び働いている人、共働き、シングルマザー、と選択肢も増え、女性の輝き方も人それぞれでいい、という時代になってきたと思います。
前回の(『抱きしめたい!世紀末スペシャル』1999年10月1日)放送から14年が経ちお二人の浅野さんもOVER50となり、なおこんなに輝いているんだよ、というところを、こんなに若くて元気できれい、というところをお見せしたいと思いました。
さらに、麻子は独身でキャリアを重ね、一方夏子は結婚しますが、子どもを産めなかった、そんな二人が50代を迎えどんな人生をこれから歩んでいくのか、というところをお見せしたいと思いました。
Q 今回フジテレビだけでなく、CSチャンネルの「女性チャンネル♪LaLa TV」でも『抱きしめたい!Forever』♪LaLa TVバーションの放送をはじめ、さまざまな関連番組が準備されているそうですが。
ドラマ好きの40代〜50代の女性が♪LaLa TVのメインのお客様です。
それは=『抱きしめたい!』のお客さんなんです。アンケート調査を♪LaLa TV視聴者に行ったところ、これまで見てきたドラマの中で一番好きなドラマは?という質問に対して『抱きしめたい!』がダントツの一位だったんです。
この世代の女性は自分たちが共感できるドラマがなくなってきていると感じているようで、共感できるドラマをお金を払っても見たいと思っているのだと思います。
今回、『抱きしめたい!Forever』を放送することによって、40代〜50代の女性たちにも「私たちにとっておもしろいドラマをやっているじゃない!」と気づいてほしい、40代、50代の大人の女性の恋愛を描くドラマの代表格になりたい、と思っています。
*<女性チャンネル♪LaLa TV『抱きしめたい!』関連番組>
『あなたがヒロイン!〜浅野温子編』I&II
『あなたがヒロイン!〜浅野ゆう子編』I&II
『抱きしめたい!徹底解剖ナビ』#1〜5
『抱きしめたい!&トレンディドラマの裏側全て語っちゃいますSP』
『THE ドラマカンファレンス〜抱きしめたい!編〜』
連続ドラマ『抱きしめたい!』ほかSPドラマ『抱きしめたい!‘89』『抱きしめたい!‘90』
『抱きしめたい!世紀末スペシャル』も好評放送中!
*詳細はhttp://www.lala.tv/dakishimetai/をご参照ください。
Q これまでもいろいろなプロデューサーが『抱きしめたい!』をつくりたいと思っていたそうですね。(そんな中今回ドラマ制作が決定した最大の理由とは?といった質問にしてもよいでしょうか。)
ドラマを作る人間にとっては『抱きしめたい!』はずっと憧れの作品です。いろいろなプロデューサーから、『抱きしめたい!』僕じゃダメですか?という声が多くあったそうです。
私の場合は、♪LaLa TVを通じて視聴者も『抱きしめたい!』を見たいと思っている、ということがよくわかりました。W浅野に憧れていた世代は当時W浅野のお二人がアグレッシブに活躍されている姿を見てエネルギーや元気をもらっていた。そして今もW浅野のお二人からそういったエネルギーをもう一度もらいたい!そういう時間を欲しているということを強く感じました。
Q 今回、龍居由佳里さんに脚本を依頼したことにはどんな思いが込められているのでしょうか。
龍居由佳里さんも54歳で、W浅野のお二人とほぼ同世代です。お子さんも成人していらっしゃり、50歳代の大人の女性なりの楽しみ、寂しさ、これからの夢などを描いていただけるのではないかとお願い致しました。
見事に松原さんの世界を踏襲してくださり、すてきなセリフ満載の脚本になりました。
Q 今回ご出演の皆さまについてはどのような思いを込めてキャスティングされたのでしょうか。
浅野温子さんも浅野ゆう子さんも最近はお母さん役や警察の偉い人といった印象がありますけれど、バリバリの女なんだよ!というところを、お母さんじゃない、女上司じゃない、現役の女性なんだというところを見てほしいと思います。
さらに、女性はきれいであり続けることを表現するために、もう一つ上の世代の野際陽子さんにもご出演いただきました。そして夫の岩城滉一さんにも絶対にいていただかなくてはならず、2時間と少しという限られた放送時間の中で泣く泣く出演者を絞り込み、物語優先でキャスティングを進めました。
Q 番組をご覧になる方々へのメッセージをお願いします。
もしかしたら、ご覧になる若い世代はW浅野に憧れていたお母さんのお子さんかもしれないですね。ぜひその場合は、お子さんはお母さんの解説を聞きながら見てほしいです。
そして男性の方々には、連続ドラマ放送時はW浅野を知らないとモテない感じでしたので、今回もぜひ『知らないの!?』『見てないの!?』と言われないようにぜひ見ていただきたいと思います。
エポックメイキングな番組がどう変化したか、というところを男性の目からもご判断いただきたいと思います。
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