ブザー・ビート
<Story 11>
アークスはセミファイナルを勝ち上がり、ファイナル進出を決める。ある日、直輝が自主練習をしていると、菜月がやってきた。そこで菜月は、直輝のことが好きだと告白した。それに対して直輝は、「菜月は幸せになれるよ。でも、その相手は俺じゃない」と返す。直輝の気持ちを知った菜月は、フレンチトーストの作り方だけ教えてほしい、というと、自分の大事なプライドのために優勝してほしい、と直輝にエールを送った。
直輝が去ったあと、菜月はその場で泣き崩れた。そこにやってきたのは宇都宮だった。宇都宮は、気丈に振舞う菜月をデートに誘った。
麻衣は、秀治のためにカツ丼を作っていた。麻衣との結婚を考えていた秀治は、優勝したら結婚してほしい、と言いたいがためらっていた。すると、カツ丼を運んできた麻衣が、「優勝したら結婚するよ!」と秀治に言い…。
直輝は、莉子に会うために軽井沢を訪れた。だが、莉子はレッスン中だった。終電の時間まで待っていた直輝は、スタッフに一輪のヒマワリの花を託して、その場を後にした。
アークス対ハーツの決勝戦が幕を開けた。観客席には、真希子(真矢みき)や優里(大政彩)はもちろん、雪乃や祐介、陽一(加藤慶祐)たちの姿もあった。
同じころ、レッスンを受けていた莉子は、ふいに演奏を止めると、大事な人の応援に行かないといけない、と言って部屋を飛び出す。
試合は、一進一退の攻防の末、アークスがリードを許したまま残り1分となっていた。シュートの際にファウルを受け、倒れる直輝。残り時間30秒で直輝のフリースローとなったそのとき、息を切らしながら客席に現れたのは莉子だった。「ちゃんと勝ちなさいよ、バーカ!」。莉子の叫び声に思わず笑みをもらした直輝は、落ち着いてゴールを決めた。
ハーツのボールで試合が再開した。残り数秒でパスカットに成功した廉からのボールを受けた直輝は、そのままゴールにボールを放ち、見事、ブザービート決める。アークスの逆転優勝だった。
客席に走っていった直輝は、莉子を抱きしめると、「もう二度と離さない」と言って彼女にキスをして――。
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