ブザー・ビート
<Story 10>

別の日、練習場で廉(金子ノブアキ)に会った直輝は、チームメイトのクセなどを彼に教える。アークスが勝つためには廉の力が必要だと思っての助言だった。廉は、立ち去ろうとする直輝に、ネズミなんて大したことはないのだからさっさと治して帰ってこい、と声をかけた。

そんな中、莉子は、八尾たちの前でレッスンの成果を披露し、遂にコンサート出演のチャンスを得る。莉子は、「受かった!」と直輝にメールした。

アパートに戻った莉子は、さっそく麻衣にも報告した。その際、麻衣は、直輝が手術を受けていることを莉子に知らせる。

病院に駆け付けた莉子は、直輝の病室に入ろうとして立ち止まった。部屋に、菜月の姿があったからだった。

しばらくすると、そこに真希子と優里(大政絢)がやってきた。真希子から声をかけられ、とっさに病室の前から離れる莉子。莉子が来ていることに気づいた菜月は、自分が直輝と別れたからこんなことになった、と真希子に頭を下げると、いまでも直輝のことが好きで、別れたことを後悔している、と真希子に泣きつき…。

莉子のメールを見た直輝は、自分のことのように大喜びし、さっそくお祝いのメールを送った。そこで、足の手術を受けたことも報告する直輝。それを読んだ莉子は、「足、大丈夫?ムリはしないでね。明日は精一杯がんばります。大好きだよ」と返信した。

演奏会の日、会場には、麻衣はもちろん、莉子の両親、光男(野村信次)と晴美(手塚理美)の姿もあった。ドレス姿でステージ現れた莉子は、客席に目をやり直輝の姿を探した。するとそこに、スーツ姿の直輝が松葉杖をつきながらやってくる。その手には、ヒマワリの花束があった。

莉子たちは素晴らしい演奏を聴かせ、喝采を浴びた。直輝も、演奏を終えた莉子に花束を手渡した。莉子は、八尾から、軽井沢を中心に活動している彼の財団のオーケストラに誘われたことを直輝に報告する。しかし莉子は、直輝と離れたくない、という思いから、それを断るつもりでいた。

その夜、いつもの公園で莉子と再会した直輝は、最後の最後まで諦めないで夢を追い続けてほしい、と莉子に告げる。その思いを受け止めた莉子は、涙こらえて直輝と離れる決心をして…。

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