ブザー・ビート
<Story 07>
別の日、宇都宮(永井大)とデートしていた麻衣は、喫茶店にいた。同じ店の一角では、秀治(溝端淳平)、春日部(金田哲)、松山亮介(川島章良)が、優里たち女子高生と合コンしていた。それに気付いた麻衣は、バスケをやめたいなどと悩んでいたくせにこんなところで現実逃避しているのはむかつく、と言って秀治を叱りつけてしまう。
あくる日、直輝は、陽一(加藤慶祐)の店で、大学時代のバスケ部仲間たちと飲む。
一方、菜月は、足利(小木茂光)のお伴で、PBAの職員たちと会員制のバーにいた。そのバーは、莉子がアルバイトでバイオリンを弾いている店だった。そこで菜月は、演奏を終えた莉子が、客の八尾(升毅)から、「魂も思想もない最低の演奏をして恥ずかしくないのか」と罵倒されるシーンを見てしまう。トイレで莉子に出会った菜月は、彼女に声をかけた。その際、菜月は、莉子のバイオリンンケースに直輝のキーホルダーがつけられていることに気づく。が、菜月はそのことには触れずに、友だちになってもらえないか、と莉子に言って…。
麻衣と秀治は、アパートの電球を交換していた。そのとき、バランスを崩して麻衣に覆いかぶさってしまった秀治は、それをきっかけにして彼女に自分の思いを伝える。麻衣といるとドキドキしてしまう、といって逃げようとする麻衣を後ろから抱きしめる秀治。麻衣は、動揺しながらも、キスを求める秀治に応えようとした。が、次の瞬間、玄関のドアが開き、莉子が帰ってきた。事情を察した莉子は、どこかに泊まってくるから大丈夫、と麻衣に告げ、部屋を出た。
公園のベンチに座っていた莉子は、直輝とのことや、八尾に言われた言葉を思い出すうちに悲しくなってくる。そこに、母親から誕生日祝いの電話が入った。莉子は、母に感謝の気持ちを伝えると、もうバイオリンはダメかもしれない、と涙をこらえながら伝えた。そんな莉子の姿を偶然見てしまった直輝は、何も言わずにその場を立ち去った。
あくる日の夜、麻衣と秀治は、パーティーの準備をして莉子の誕生日を祝った。日付が変わろうとするころ、麻衣と秀治は、ワインを買いに出かけた。するとそこに、直輝から電話が入る。おめでとうを言いたかっただけ、というと電話を切ろうとする直輝。莉子は、そんな直輝に、誕生日のお祝いにボールをドリブルする音を聴かせてほしい、と頼んだ。その音で、直輝が隣りの公園にいることに気づいた莉子は、窓を開けると、キスをしたり、馴れ馴れしくしたりしないからもう会わないなんて言わないでほしい、と涙ながらに叫んだ。その言葉を聞いた直輝は、莉子の部屋に駆けあがると、彼女を強く抱きしめてキスをする――。
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