ブザー・ビート
<Story 05>
菜月から電話をもらった直輝は、彼女に会って話すことにする。菜月は、浮気の事実を認めると、直輝のことは好きだが、廉に会うより前から不満があったことを明かす。「俺が幸せにする」という直輝の言葉はリアルじゃなかった、と続ける菜月。直輝は、別れたいとは思っていない、という菜月の言葉を遮ると、幸せにしたいと本気で思っていた、と彼女に告げる。「いままでありがとう。すげぇ好きだったよ、菜月のこと」。直輝は、そう言い残して菜月の前から立ち去った。
部屋に戻った直輝は、菜月のことを頼む、と廉に言った。そんな直輝の言葉を鼻で笑う廉。直輝は、「真剣に話しているんだよ」と声を荒げた。すると廉は、それなら菜月を許してやれ、と直輝に返す。
その夜、直輝の携帯電話に莉子から電話が入る。直輝にも協力してもらっていた、マグカップがもらえるキャンペーンのシールが集まったお礼の電話だった。その際、莉子は、バーのアルバイトをしてきたことも直輝に報告した。一生懸命弾いたが誰も聴いていなかった、という莉子。直輝は、そんな彼女に、誰かはちゃんと聴いていたと思う、と返した。すると莉子は、「聴いてくれる?」と直輝に頼み、携帯電話を置いてバイオリンを演奏した。その優しい音色を聴いているうちに、止めどなく涙が溢れてしまう直輝。演奏を終え、直輝に話しかけた莉子は、すぐに彼の声がおかしいことに気づいた。が、直輝は、電池がなくなった、と言って電話を切り…。
あくる朝、直輝は、体育館で練習をしていた。するとそこに、突然、莉子がやってくる。直輝が泣いていたことに気づき、いてもたってもいられなくなった莉子は、電車や深夜バスを乗り継いで合宿先に駆けつけたのだ。そんな莉子を思わず抱きしめてしまう直輝。莉子は、体を離して謝る直輝に、「大丈夫…もうちょっとだけ、このままで…」と言って抱きつき…。
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