Ns'あおい
-物語-
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数日後、清天総合病院で第二回倫理委員会が開かれた。委員会が下した処分は、高樹が1ヵ月の謹慎、あおいは解雇。あおいは、立ち上がって理事たちに礼を言い、頭を下げた。

そのとき、高樹が口を開いた。今回の事件を通して、ルールとは、法律とは何なのか問い直した、という高樹は、ここでもあおいを擁護した。目の前で苦しんでいる人がいたら助けるという行為を責めることは出来ない、守るべき法律はもっと別にある、というのだ。理事の久野(中丸新将)は、そんな高樹の言葉を受け、その法律とは何か、と問い返した。「人には優しくしなさい」「嘘をついてはいけません」「困っている人がいたら助けてあげなさい」――高樹は、そう答えると、子どものころ、親や祖父母、教師などに習ったことだ、続けた。
高樹は、退職願を取り出すと、あおいを処分するなら自分も同罪だ、と言って席を立った。その姿を、唖然と見送る理事たち。そんな高樹を呼びとめた田所は、責任を取るのは自分だ、と皆に告げた。高樹もあおいも、桜川病院に必要な人間だから、と…。

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