ハチワンダイバー
-第9話-
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受ける菅田に、苛立ちながら猛攻を繰り出す歩美の戦いが続く中、菅田は幼少時代に歩美と交わした「自分がプロになって歩美を鍛えてやる」という約束をずっと覚えていたと明かす。だからこそ、プロになれなかった自分は歩美に会す顔がなかったのだと。そして、受け切ってからの痛烈な攻めの一手を出す。菅田の言葉とその手に困惑する歩美は、なぜこれほど強いのにプロになれなかったのかと問う。菅田は以前の自分はここまでの力はなかった、奨励会を去ってから、戦い続けてきた結果、ここまでの棋力が身についたのだと答える。そして、過去の戦いを思い返すとともに、自分をここまでにしてくれたのはそよなのだと語る。どん底にいた自分を救ってくれたそよのためにも、将棋は捨てないし、絶対に逃げない、そして、歩美の気持ちも全部受け止めるからと言うと、とどめの一手を指し、ついに勝利を収める。菅田の圧倒的な強さを知った歩美は、負けを認めながらも清々しい表情を見せる。
ふたりの間にやわらかい空気が流れた次の瞬間、歩美は守護者によって連れ去られてしまう。怒りに燃える菅田は、歩美を救出するため、そよとともに鬼将会の大将の元へ向かう。そして、殺風景な廊下を抜け、次々とドアを開け、進んでいくと背中を向けて立っている男を見る。大将に違いないと思い声をかけると、男は振り向いて久しぶりだとあいさつをする。

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