ハチワンダイバー
-第8話-
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そよと対局する智也の将棋を見る菅田は、それが一直線で単純な攻めなのに強い、完全無欠の力将棋であることに驚く。花を飾るのは自然との闘いで、美のためにすべてを力でねじ伏せてきたという智也。将棋も同じで、自分の力によって美しく飾られるのだと陶酔したように話す。そよは、そんな猛攻を弾き返す鉄壁の守りで玉を包囲。そして、智也が攻め、そよが守るという激しい指し合いが続く。そんな中、智也が指した一手により、そよの守りに崩壊の危機が。グッと表情を引き締めるそよに対し、智也は興奮したような力将棋で畳み掛けてくる。と、次の瞬間、「行くわ」と言ってそよが指したのは、守りを捨てた攻めの一手だった。これには菅田も動揺するが、そよはまったく冷静さを失わない。そして、実際の腕力と将棋の腕力は違うのに、智也はあくまでも力でねじ伏せようとしている、だから、自分も力で応じると言って攻め続ける。そんなそよに対し、今度は智也がどんなに攻めても玉に届かないと言われる最強の楯、「銀冠の小部屋」で守りに入る。それに構わずそよは攻め続けるが、すべて受け流されてしまい玉には届かない。満足げな笑みを浮かべる智也に、菅田も歩美も諦めの表情で盤上を見つめたとき、そよが指した力強い一手が形勢を逆転させる。激しく動揺する智也にそよは、自分が玉を攻めたときに、「守り」ではなく「逃げ」の道を選んだことが敗因だと告げ、ついに勝利する。一方、敗れた智也は守護者の手により外に連れ出される。
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