天才ダ・ヴィンチ最大の謎と秘密の暗号

◆荒俣宏の"超"ダ・ヴィンチ・コード講座

II.聖杯

キリストに関係するものだと言われていますが、実はキリスト教ができた当初にはよく分からないもので、イメージが明確になってきたのは、アーサー王伝説がフランスに流布する中世の13世紀。杯とか聖なる血とか様々なことが言われるようになり「SAN GREAL」(聖なる杯)の言葉の解釈が複雑になってきました。アーサー王伝説に出てくる聖杯は器のイメージがあるので、人々はそれを信じたものの、はっきりしたものではないので、「ダ・ヴィンチ・コード」のように、別のものだという解釈がずっとあった。キリストやマリアの遺体の一部など、神聖なパワーを持つものなら何でも良かった。20世紀になり、「SAN GREAL」は血統の問題であるという説を述べる本がベストセラーとなって、これをきっかけに、ひょっとしてキリストに子孫がいるのではという話が関心を持たれるテーマになった。

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