#106 スタッフからのメッセージ
■今回、取材に協力して頂いたローヌ地方の果物協同組合(SICOLY)は、フランスの中でも、かなり大規模に果物を生産しています。丘の上から見渡しただけでも、周辺に作られた畑は広範囲に広がっていて、その面積は870ヘクタール。そして生産者は240人。1年間の果物総生産量は13000トン。打ち合わせの時に頂いた資料は、ヨーロッパ各国は勿論の事、アメリカや中国、韓国、そして日本向けに各国の言葉で生産される果物の種類が書かれていて、この地の果物が、世界各国に輸出されている事が分かります。その中でも、フランボワーズ(日本語では「木イチゴ」)の生産量は年間1000トンとフランスで一番。知らず知らずのうちに、日本でも、この地方で採れたフランボワーズやその他の果物を食べているのかもしれませんね。
それからもうひとつ、残念ながら番組の中では紹介し切れなかったのですが、フランボワーズを使ってケーキを作って頂いたパティシエ、ジャンポール・ピニョルさんは、フランス中でも、かなり有名な人物だったのです。プロフィールを見ると、パリの有名レストランでパティシエとして働いた後、なんとフランスにある辻調理師学校(エコール辻)で教師として日本人に料理を教えていた事もあるそうです。その後、フランスの名誉職人としての称号、MOFを獲得。(人間国宝のようなものだそうです) 現在は、この地域にある果樹園の傍に自分の店を持ち、その他にも、リヨン周辺で行われる国際会議やパーティ、結婚式などで食べる食事の仕出しも行っているのだとか。番組をご覧になってもらえればお分かりのように、彼の店の厨房には、たくさんのパティシエ見習い、シェフ見習いがいて、ピニョルさんの支持で一斉に動き出します。その様子は見事なもので、この中からもピニョルさんのように、いつか有名なパティシエが生まれることでしょう。
番組冒頭とエンディングでフランボワーズやケーキを食べてくれたのは、この地域の果樹園の家に生まれた子供達。彼らは、年中、採れたての果物を食べる事ができ、しかも、ピニョルさんのような有名なパティシエのお菓子も食べられるのですから、羨ましい限りですよね。
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(C)フジテレビジョン