#93 スタッフからのメッセージ
■グリーンアスパラとホワイトアスパラは同じ種類ですが、その育て方が違うだけ。そして、フランスではグリーンアスパラよりホワイトの方が主流のようです。畝に土を高く盛り、日光を当てないようにして育てるホワイトアスパラは、この番組が始まった当初(#02)、イル・ド・フランスで取材をしましたが、ほとんど収穫が終わる時期でぎりぎりの取材でした。今回は初物のグリーンアスパラということで、逆にちゃんと収穫シーンが撮影できるかが心配でした。が、そこは普段の行いのいい(?)この番組のスタッフのこと、ロケハン時にちょっとしか見えていなかったアスパラは見事に収穫できるまでになっていたのです。
農家の人のお宅に伺うと、ニンニクの芽をさらに細くした感じのアスパラに似た植物を私たちに見せてくれ、「これが野生のアスパラガスよ」と奥さん。春になると近くの森や野原の中にその芽を見せるのだそうで、4〜50本の細いアスパラがまるで生け花のように、水を入れたグラスの中にあったのでした。日本人としては、春の野生の食材としてすぐに思い浮かぶのは、ワラビやゼンマイ、それにフキノトウぐらいなので、「野生のアスパラガス」と聞いたときは目から鱗が落ちる感じがしたのでした。実は、料理の撮影の準備の間に奥さんがそのアスパラを使って私たちのためにオムレツを振る舞ってくれたのですが、それがなんとも美味。少し苦みのある味にシャキッとした歯ごたえ。ほどよい塩味とフワッと仕上がった「野生アスパラのオムレツ」は大人の味で、次はこの野生のアスパラを取材しようと密かに思ったスタッフでした。日本にはこの野生のアスパラガスはないのでしょうか?「ウチでは食べています」という人がいたら幸せな人です。
フランスの人の特徴なのでしょうか、初物は皮が硬いということで剥いてしまったからでしょうか、蒸したグリーンアスパラは、普段シャキシャキとした歯ごたえを楽しんでいる私たちにとっては、正直言って「え?ちょっと柔らかすぎない?」という感じの仕上がりでした。でも、ソースは絶品なので、その作り方をお教えしましょう。

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