2022.5.16 Mon. Update
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白熊  楓
さん

杏さんは『デート〜恋とはどんなものかしら〜』(2015放送)以来、7年ぶりの月9主演です。
フジテレビのスタジオに帰ってくるのも本当に7年ぶりでしたので、社会情勢もこの7年でガラッと変わった中で、また月9という枠に戻ってくることができたのはすごく嬉しいし、演じる意義みたいなものを感じています。
今回の作品『競争の番人』については、どのように思われましたか?
公正取引委員会という組織には馴染みがありませんし、セリフの専門用語も口にしたことが無さすぎて、難しいんです。でも、白熊として演じていると、実は私たちの身近な世界を扱っていることがわかってきました。私たちが普段触れる商品が、いろいろな競争を経て価格が決められて世に出されているんだという事ですね。企業間の正当な競争がないと、資本主義世界は回っていきません。そんな“競争の番人”、不正が起きないように審判として目を配る方として公正取引委員会があるということは新鮮でした。一方で、弱小官庁で…というエピソードもあるのが面白いですよね(笑)。実際に公正取引委員会の方に監修に入っていただいていますので、リアリティーがありつつ楽しい作品になっていると思います。
収録に入って、いかがですか?
私は白熊を演じていて、公正取引委員会が今まで描かれていなかったからこそ感じる学びがあります。これは見てくださる方も感じていただけると思います。小さなお店でも、公正取引員会が介入するようなことってあるの?  とか。ドラマではそこから大きな黒幕につながっていくんですが…。作品として新ジャンルの扉を開くんじゃないかなと思います。
白熊はどのようなキャラクターですか?
白熊はもともと警察官だったのですが、いろいろとあって公正取引委員会に飛ばされた人物です。ですので、最初は不本意な気持ちでいますし、“なんなのここ?”という感じは、わりと視聴者のみなさんと同じ目線で、寄り添いながら物語を進めていく存在になると思います。最初のうちは白熊は戸惑ったり、疑問を感じたりしています。ストーリーがどんどん進むにつれて、白熊が公正取引委員会で働く意義を見出していくとか、何か結果を出せるようになるとか…。戸惑いの目から、芯を持った目になるような成長をしていけるんじゃないかと思います。社会人としてある程度経験を積んだ上で、まるっきり違う職場に移る白熊ですが、そんな白熊のように30代半ばで転職される方も多いと思うので、まるっきり違う環境で仕事を始めるという白熊の気持ちは、多くの方々に寄り添っていただけて、応援していただけるのではないかなと思います。
白熊の役作りで髪も切られましたね?
新しいことを始めるのに、今までにお見せしてきた私へのイメージを一度なくして、新しい役として見ていただくためにカットしました。
坂口さんと演じてみて、いかがでしょう?
映画での共演はありましたが、タッグを組むようなお芝居をするという意味では初めてですね。小勝負と白熊の関係も自分たちとかけ離れたイメージを持ち込むことなく、自然な感じで出来ていますし、年齢も近いので、考え方などにギャップを感じることもなく、一緒に演じるのは楽しいですね。坂口さんだけではなく、スタッフも含めて楽しいことが好きな方たちが集まっている現場だと思います。
最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願いします。
この作品をきっかけに公正取引委員会の歴史はまだそんなに古くないことを知りました。商売の歴史はずっと続いているのですが、そこに“競争を守る”という概念を取り入れたのは戦後からということなんです。今の生活で販売されている水は何百、何千種類とあり、デザインなど全てが競争の中で取り扱われているんだと知って、スーパーに買い物に行った時のちょっとした目線が変わった気がします。そんな競争をジャッジするのが小勝負や白熊なのですが、その中でいろいろな人の人生と社会が混ざり合っていく様子が、上手く表現されていると思うのでワクワクしています。このワクワク感をみなさんにも味わっていただけたらと思います。

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