これまでの放送内容
2024年10~12月
小田原・熱海・伊東特集
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- 2024年12月15日放送
- 静岡県伊東市
- 野菜たっぷりお好み焼き
- 野菜マシマシでおいしさもマシマシ
- 静岡県は県民の1日あたりの野菜摂取量が少なく、国の目標である350gに対して不足しているため、野菜を多く食べる取り組みに力を入れています。そこで伊東市の「エプロンハッスル会」の皆さんが考えたのが、色々な野菜を使ったお好み焼き。一般的にお好み焼きに入れる野菜というと、ほぼキャベツ1種類の印象ですが、今回は大根や人参、更にきのこなど5種類も入れます。野菜は繊維に沿って切ることでシャキシャキの食感が残せます。そして切った野菜と生地を混ぜるんですが、大根などからでる水分を考え、生地は固めにするのがポイント。これで焼き上がりがふっくら仕上がるそう。更に地元のシラスや海苔などを加えて旨みをアップ。出来立てを頂くと、肉やエビ、イカなどを使っていないのに大根や人参が同じような食べ応えを演出してくれて、おいしいんです。これ一食で目標摂取量の半分が取れる上、野菜に多く含まれる「カリウム」が、余分な塩分を体の外へ出す手助けをしてくれるので、減塩にもつながるそう。お好み焼きって、自由に自分の好みに焼いていいんだ、って実感しました。
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- 静岡県伊東市
渡邉 禮子さん
- 2024年12月8日放送
- 静岡県熱海市
- ダツとブダイ
- 未利用魚っておいしいんだ
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- 「未利用魚」という言葉を聞いたことがありますか?これは、漁で獲れた魚のうち、大きさがバラバラだったり、一定の出荷量が揃わない為に一般の市場には出回らず、捨てられたり、その地域のみで消費されている魚のこと。熱海で水揚げされる魚は1,500種類以上もあるんですが、魚種が豊富な分、やはり未利用魚も多いんだそう。そんな魚たちを使った料理を積極的に提供しているのが、今回伺った「まぐろや」です。まず頂いたのは「ダツ」という初めて見た、細長い魚の刺身。小骨が多く、三枚に下ろして腹部から後半の血合いや骨を抜いて皮を剥き、、、と手間のかかる魚ですが、刺身にすると青魚のうま味が豊かで後味が素晴らしいんです。続いては「ブダイ」の酢味噌和え。歯応えが良く、噛めば噛むほど旨みが出てとてもおいしい魚です。酢味噌との相性も抜群。そしてこのブダイ、煮つけにすると驚くほどふんわりとした食感に変わるんです。さっぱりとした味付けで魚本来の旨みも生きています。店主の「みんなが知らないけれど、とっても美味しくて一度食べるとまた食べたくなる、そんな魚たちを広めたい!」という想いが料理の一つ一つから感じられました。
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- 静岡県熱海市田原本町9-1 第一ビルB1
「まぐろや」
宇田 勝さん
TEL:0557-83-1880
- 2024年12月1日放送
- 神奈川県小田原市
- 里芋グラタン
- 素材の味を生かす里芋とホワイトソースのシンプルな組み合わせ
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- 前回に続き、太田農園で頂く里芋料理。2品目担当は妹の沙季さんです。今年他企業に就職したばかりの「兼業農家」ですが、「畑は癒しの場」だと姉の千遥さんと一緒に、時間を見つけては畑仕事に精を出しています。そんな沙季さんが作ってくれたのは、お母さんの思い出の味「里芋グラタン」です。まず里芋の皮を剥いて5ミリ幅に輪切りし、下茹でします。ホワイトソースは薄力粉とバターを炒めたところに牛乳を加え和風だしを入れます。この時、牛乳を少しづつ入れることで、ダマにならず滑らかに仕上がります。塩コショウで味を調えたらホワイトソースの完成。耐熱皿に里芋を敷き、ホワイトソースをかけ、チーズを散らしたらオーブンで表面がきつね色になるまで焼きます。出来立ての熱々を一口。里芋の甘さが広がります。ジャガイモを使ったグラタンとは違った「和」な味です。素材の持ち味が伝わってきたのもシンプルな料理だからこそ。同じ食材を使ってもこれだけ違った料理ができると覚えておけば、調理の楽しさも倍増です。
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- 神奈川県小田原市
「太田農園」
太田 沙季さん
Instagram:@otafarm.jp
- 2024年11月24日放送
- 神奈川県小田原市
- 里芋コロッケ
- 柚子胡椒を加えた和風仕上げ
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- 太田千遥さん、沙季さん姉妹の家は100年続く農園で、年間50種類以上の野菜や柿、はるみ米を育てています。姉の千遥さんはその6代目。今回作ってくれたのは、旬を迎えた里芋を使った自慢の料理「里芋コロッケ」です。皮を剥いて下茹でした里芋をマッシュして、炒めた玉ねぎを加えます。ここに、味の決め手となる柚子胡椒を加え、塩で味を調えます。そして小麦粉、卵、パン粉をつけてきつね色に揚げたら出来上がり。揚げたてをそのまま頂くと、何とも言えない甘さと柚子胡椒のアクセントが相まって顔がほころんでしまうおいしさです。千遥さんは大学卒業後、東京で英語教員として働いていましたが、実家の農業をこの先も残したい、農業を通じて小田原の豊かな自然や食を多くの人に知ってもらいたいと、就農を決めました。将来的には、インバウンド旅行者も楽しめる、農泊をしたいそう。その名も「泊まれる八百屋」づくりを目指し奮闘する千遥さん。僕も応援してます!
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- 神奈川県小田原市
「太田農園」
太田 千遥さん
Instagram:@otafarm.jp
- 2024年11月17日放送
- 静岡県伊東市
- うずわ飯
- 鮮度が命!旨みたっぷりの漁師飯
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- 「うずわ」とはソウダガツオの地方名。名前の由来は背中の模様が渦輪(うずわ)に見えるからと言われています。漁師さんや水産関係者の間では美味しい魚と評価は高いのですが、鮮度落ちが早いため鮮魚として流通することは稀で、ほとんどは宗田節など加工品の原料とされます。そんな「うずわ」を鮮度抜群の状態で食べられるのが、「うずわ飯」。料理として提供する際に参考にしたのは、伊東市宇佐美漁港周辺の漁師さんが昔から食べていた伝統食なんだそう。まずうずわのたたきに青唐辛子を加えて、そのまま一口。濃厚な旨みと香りが口いっぱいに広がります。続いては、しょうゆを垂らしてよくかき混ぜ、熱々ごはんにのせてかきこみます。刺身(たたき)とは違った、ねっとりとした感じでごはんとの相性も抜群。最後に、ヅケにしたうずわをごはんに乗せ、熱々の出汁をかけて茶漬けにすると、うずわが肉のような弾力を持ち、驚くほど味が変化します。伊東市には温泉や海、山がありますが、今度はうずわにも会いに来たくなる。そんな一品でした。
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- 静岡県伊東市湯川1-16-6
「まるたか」
徳島 康生さん
TEL:0557-38-0105
- 2024年11月10日放送
- 静岡県伊東市
- PANでブレッド
- いつでもどこでもパンが作れる!
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- 櫻井美鈴さんは伊東市や伊豆の国市などでパン作り教室を主宰している料理研究家。今回一緒に作るのは、櫻井さんのオリジナルレシピ『PANでブレッド』です。PANとはフライパンのことで、一般的にパン作りで用いるオーブンを使わず、フライパンでパンを焼きます。生地作りはポリ袋の中に小麦粉やイースト菌、ぬるま湯などを入れ、のして、丸めるだけ。ここから一般的にはバットやボウルに寝かせて発酵させますが、フライパンでそれを代用すれば、手もあまり汚れないし、洗い物が少ないのもメリット!力のない子供でも、料理が得意じゃなくてもできちゃいます。焼くときのポイントは、オーブンのように上下から熱せられないので、フタをして片面を約7分、裏返してさらに5分ほど焼くこと。フライパン1つでパンが焼けるなら、キャンプや災害時にも役立ちます。パン作り初心者の僕でも簡単にできましたが、味は本格的。香りもふわっとして歯ごたえもモッチリ。信じられないほどのおいしさに我ながらびっくりしました。
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- 静岡県伊東市
櫻井 美鈴さん
TEL:070-2392-6115
Instagram:@bb_bread_izu_misuzu
- 2024年11月3日放送
- 静岡県熱海市
- かつお節ご飯
- シンプルだからこそわかる香りと旨み
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- 熱海市網代にあるBUSHI MESHIは、かつお節などを使った削り節製造を1926年から手がける削り節製造会社の老舗「丸藤」が、かつお節のおいしさを知ってもらいたいと開いた食堂です。ここでは注文を受けてからかつお節を目の前で削ります。厚みはこだわりの0.02mm。そのまま食べる時、美味しさがダイレクトに伝わるのかどうか試行錯誤した結果、この厚さにたどり着いたそう。ごはんにかつお節をのせた「かつお節ごはん」が人気ですが、削りたてのかつお節が山盛りでごはんが見えません!しかも透き通るような薄さで、つやつやと輝いてます!まずそのまま頂くと、かつお節の香りと旨みが口の中いっぱいに広がってきました。続いてしょうゆをかければ、鉄板の美味しさ!嚙むほどに旨みが凝縮されていきます。最後は卵かけごはんで。かつお節と卵の組み合わせは箸が止まりません。最近はかつお節を使う家庭が少なくなってきているそうで、次世代を担う若者に是非食べてもらいたいという藤田さんお熱い思いとともにおいしさをかみしめました。
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- 静岡県熱海市網代458-3
「BUSHI MESHI」
藤田 昌弘さん
TEL:0557-68-4147
Instagram:@bushimeshi
- 2024年10月27日放送
- 神奈川県小田原市
- 小田原ジビエ
- 猟する料理人が作る鹿の絶品ホルモン料理
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- 「小田原ジビエ 龍」は今年オープンしたばかりのジビエ居酒屋。都内でイタリアンやフレンチのシェフとして修行された店主が、自ら猟師として捕獲したジビエ肉を振る舞ってくれるお店です。鹿肉を中心に、猪やタイミングによってはアナグマやハクビシンなどの希少なお肉も提供しています。もちろん素材は新鮮そのもの。そのため鮮度が重要なホルモンも抜群のおいしさです。鹿のハツ(心臓)をじっくり焼き上げたソテーは、柔らかさとジューシーさにびっくり!この柔らかさはハツを味噌やヨーグルトに漬け込むことで生まれるそうで、インドのタンドリーチキンがヨーグルトを使って肉を柔らかくすることから着想を得て、味噌漬けの要領で2つの発酵食品を組み合わせているんだとか。続いて鹿レバーのペーストとゴルゴンゾーラチーズを合わせたソースをかけたパスタも絶品!濃厚なソースがパスタに絡まり、思わずうなるほどのおいしさです。あまりの人気でレバーペーストが足りなくなり、現在裏メニューにしているそう。本格的なイタリアン料理のようですが、料金はあくまで居酒屋価格。もう少し値段を上げてもよいのではと伺うと、小田原に住む人全員に食べてもらいたいとの願いがあり、しばらくは料金据え置きで提供するとのこと。その熱い思いに脱帽です。
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- 神奈川県小田原市本町2-11-16
「小田原ジビエ 龍」
増田 龍次さん
TEL:090-4063-0949
Instagram:@odawaragibier_ryu
- 2024年10月20日放送
- 静岡県熱海市
- 金目鯛ひつまぶし
- 味の変化が楽しいアイデア料理
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- 伊豆を代表する魚・金目鯛は、煮つけをはじめ、刺身、しゃぶしゃぶなどいろいろな料理が楽しめますが、ひつまぶしで食べるのは珍しいアイデア。特製の煮汁で煮つけた後、バーナーで皮目を炙った金目鯛の切り身を、クチナシで黄色く炊いたごはんにのせた「金目鯛ひつまぶし重」は熱海駅前の平和通り商店街にある「金目鯛とくぞう熱海本店」の名物です。伊豆地方では、祝い事の際などこの黄色いごはんを出すそうです。元々金目鯛もめでたい魚とされてきたので、まさにハレの料理です。食べ方はウナギのひつまぶしと同じ。まずそのまま頂くと、こってりと煮付けられた甘さと炙って香ばしさが加わった味が口の中に広がります。次にワサビを添えると、さっぱりとした味わいに。トロっととけるような皮もたまりません。最後は出汁をかけて頂きます。ウナギと同様、脂がのっている金目鯛だからこその、味の変化を楽しめました。
- 静岡県熱海市田原本町4-8
「金目鯛とくぞう熱海本店」
清水 真人さん
TEL:0557-81-0193