これまでの放送内容
2023年9月〜10月
千葉特集
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- 2023年10月29日放送
- 千葉県銚子市
- 銚子のマグロとサルエビ
- やっぱり生マグロって、別格!
- 千葉県の銚子港は、水揚げ量12年連続日本一。しかも、比較的漁場が近いことから新鮮な生マグロが揚がります。マグロは通常、船の上で冷凍されるので、生のまま水揚げされるのは日本でも数か所しかありません。口に入れればその差は歴然。冷凍との一番の違いは、ドリップ(解凍後に出る魚の水分)がないことで生まれる、とろけるような舌触りと程よい弾力の歯応えです。今回いただいたのは、この生マグロをヅケにした「あずま丼」。ヅケを酢飯にのせる鉄火丼と違い、白飯にのせるシンプルさが生マグロのおいしさを引き立てます。ちなみに、ヅケにする際に漬け込みすぎないことがポイントだそうで、短時間漬込むとしょうゆがマグロの赤身を引き立て、味もほどよい塩味になるそうです。そしてもう1つ、今回訪れた「犬若食堂」の名物が「サルエビのかき揚げ」。プリっとした食感が特徴のエビで、名古屋めしの天むすにも使われているそう。野菜を極力少なくしてサルエビをたっぷり使った特大かき揚げは、エビの旨みが強く、楽しい食感もクセになる逸品。サルエビ自体があまり市場に出回らないので、貴重でお得感満載です。
- 千葉県銚子市犬若11313-1
「犬若食堂」
辻 徳昭さん
TEL:0479-35-2825
- 2023年10月22日放送
- 千葉県銚子市
- 銚子の伊達巻
- これもうプリンじゃん!
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- 千葉県の銚子市は漁師町。今も、漁師さんたちが育んだ独特な食文化が残っています。その中で、最もユニークな物の1つが「銚子の伊達巻」。これは、一般的に正月に食べる伊達巻(いわゆる卵焼き)とは何もかもが違います。まず、見た目がバウムクーヘンのような半円筒形で分厚い。しかも伊達巻なのに、巻いてない。断面には「の」の字に巻いた模様は見られず、ツヤのある黄色一色。食べてみると濃厚な甘さとだしの旨みが口の中いっぱいに広がり、食感はまるでプリンのように滑らかです。実はこれ、「漁夫のプリン」とも呼ばれているんだそう。海で過酷な仕事を終えた漁師さんたちは、陸に上がった時には何よりも甘いものが欲しくなるそうで、その欲求を満たすために銚子の伊達巻はもとより「大きくて甘い」ものだったそう。これがさらに進化を遂げ、現在のプリンプリンスタイルになったと言われています。プリンのような滑らかさを生む秘訣は「魚のすり身を入れない」こと。卵と糖蜜(砂糖、しょうゆ、水、塩)だけを使い、3時間温めた専用の釜で約90分かけてじっくり焼き上げます。バウムクーヘンのように真ん中に棒を挟むのは、窪みを作るため。実は銚子のお寿司さんではこの窪みにすし飯を詰め、「伊達巻寿司」として出しています。具は桜でんぶと煮かんぴょう、きゅうりで、「甘い物+甘い物」の組み合わせに思えますが、食べてみると酢飯が良いバランスを取ってくれて、これはこれでおいしいのが不思議です。
- 千葉県銚子市長塚町2-342
「御食事処つくし」
髙嶋 克昌さん
TEL:0479-22-3455
- 2023年10月15日放送
- 千葉県銚子市
- 手作りタコス
- 激甘とうもろこしの粉末で作るから生地だけでもおいしい!
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- 千葉県の銚子市では、冬は暖かく、夏は涼しい気候を活かして野菜生産が盛んです。また、海からの潮風が土壌にミネラル成分を与え、野菜を甘くしてくれるんだそう。今回訪れた「へネリーファーム」では、冬~春はキャベツ、夏はとうもろこしを育てていて、収穫をはじめとする農業体験や料理作りができます。ただし、この体験の参加者には「アフロのカツラ」の着用が義務付けられています。理由は、農園主の坂尾さんがアフロだから。恥ずかしい反面、写真映えは最高です。この農園では、「大きさが揃わない」「少しだけキズ・虫食いがある」といった理由で出荷できない”規格外野菜”を上手に活用する取り組みにも力を入れていて、とうもろこしの場合は粉末にしてタコスの生地(トルティーヤ)に利用しています。一般的なトルティーヤは「マサ粉」という甘くないとうもろこしの粉末を使っていますが、こちらの粉末は元々糖度19度もある激甘とうもろこしを使用しているので、生地だけでもおいしいのが特長。さらにタコミートのひき肉を炒める際にしょうゆをひと回しして少し焦がすことで、コクと香ばしさが加わります。野菜作りの楽しさを知り、フードロスへの関心も高めながら、おいしい体験ができるなんて最高です。
- 千葉県銚子市笠上町5827
「Hennery Farm」
坂尾 英彦さん
TEL:090-4135-9148
- 2023年10月8日放送
- 千葉県銚子市
- サバの味噌煮でEAT TO WIN!
- トライアスロン元オリンピック日本代表行きつけの定食屋さん
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- 千葉県出身のトライアスロン選手、花岡秀吾さん。アドバイザーを務めるのは、2016年リオデジャネイロオリンピックにも出場した加藤友里恵さんです。今回は、加藤さんがよく現役アスリートを連れて訪れる銚子市の「大忠屋」さんにやって来ました。トライアスロンといえば、水泳1.5km、自転車40km、ラン10km(オリンピックディスタンス)というスーパーハードな競技。一体、「勝つため」にどんなものを食べているのか?と期待に胸を膨らませていると、出てきたのは一見普通の定食。しかし、ボリュームがすごい!山盛りのごはんにサバの味噌煮、鶏の唐揚げ、味噌汁、サラダと普通の定食屋さんの量ではありません。その中でも加藤さんが特に推す食材が「サバ」。実は、サバをはじめとする青魚の脂に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)は血液をサラサラにして、スムーズに流れるようにしてくれます。血液がドロドロだと、酸素がうまく体に行き渡らず、息切れが起こるなどバテやすい体になってしまいます。そのため持久系スポーツにはサバがオススメで、加藤さんは後輩たちによく「サバ食べな!」と教えているんだそう。元々、加藤さんは現役時代に過度な減量でケガに悩まされた経験がありました。その際、食を見直すことでパフォーマンスが向上し、オリンピック出場に繋がったんだそう。花岡選手は現在、10月に開催される日本選手権に向けて猛練習中!サバを食べて良い結果を残して欲しいですね。がんばれ、花岡選手!
- 千葉県銚子市陣屋町6-1
「お食事処 大忠家」
伊藤 浩一さん
TEL:0479-22-3091
- 2023年10月1日放送
- 千葉県旭市
- もちきびとごぼうの柳川
- ヘルシーで卵ナシでもふんわりおいしい!
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- 健康志向が高まる中、千葉県の旭市で雑穀料理を専門に教える料理教室があります。主宰の有馬さんは、元々夜遊びが大好きで不摂生な生活をしていたそうですが、ご主人の病気や出産を機に食の転換に挑戦。しかし、自己流で色々頑張ってもなかなかうまくいきませんでした。しかも「自然食」や「肉を食べない」「減塩して油は控え目」。。。こんな味気ない食事を一生続けていくのか??と食や健康の悩みは増すばかり。そんな時に出会ったのが雑穀料理。今ではご主人の病気も回復し、ご自身も平熱が1℃上がって冷え性や生理痛も改善。家族みんなが健康に不安のない生活を送っています。大切にしている事は、「体に良くて、我慢しない料理」。ストイック過ぎず、おいしいから自然に食が進む料理を心がけています。そんな有馬先生に教えていただいたのは、「もちきびとごぼうの柳川」。もちきびは穀物の中で一番低カロリーと言われ、良質なミネラル・たんぱく質を含みます。“畑のたまご”とも呼ばれ、炊いたもちきびはスクランブルエッグのようになり、コクと風味が出ます。フライパンに玉ねぎやごぼう、油揚げ、さやいんげんを散らし、炊いたもちきびを丸めてのせた後、しょうゆ、酒、水を加えて火にかけるだけ。フタを開ければ、卵を使ってないのに黄色いもちきびがとろみを帯びて、卵とじ風のごちそうの完成です。もちきびはつぶつぶの食感が楽しく、コクもあって新しい感覚。ヘルシーですが、しょうゆベースの柳川鍋風の味付けと、玉ねぎのシャキシャキやごぼうのサクサクが食欲を満たしてくれます。
- 千葉県旭市
「アイランドキッチン つぶつぶ雑穀料理教室」
有馬 ゆかさん
- 2023年9月24日放送
- 千葉県銚子市
- つりきんめの煮炙り丼
- 味変で3回楽しめる!全国が認めたおいしさ
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- 港町として有名な千葉県の銚子市。中でも、外川地区の小型船約40隻が立縄漁業で一尾ずつ釣り上げる「銚子つりきんめ」は、豊洲市場でもトップクラスの評価を受ける極上品です。銚子のキンメダイの特長は、旬の時期のみならず一年中脂がのっていること。一般的に冬と初夏がキンメの旬と言われますが、銚子沖は寒流の親潮と暖流の黒潮がぶつかることでプランクトンを食べる小魚が多く集まり、豊富なエサに恵まれて育つためです。そんな自慢のキンメで、若い漁師さんたちに作っていただいたのが「つりきんめの煮炙り丼」。JF全漁連主催の「Fish-1グランプリ」で2018年にグランプリを受賞した逸品です。キンメを一口大に切り、フライパンにしょうゆ、砂糖、酒、生姜を入れて煮立たせます。そこへキンメをそっと加えて中火で2~3分煮立たせ、皮目をバーナーで炙ります。ごはんに大葉、白髪ねぎ、炙ったキンメをのせ、煮汁と青ねぎ、レモン、甘酢生姜、うずらの卵を添えたら完成。甘辛く煮たキンメはごはんとの相性バツグン!上品な脂が甘く、身はふっくら。さらに皮目を炙ったことで香ばしさも感じられ、食欲を掻き立てます。この煮炙り丼はキンメのおいしさもさることながら、味変できる楽しさも魅力の1つ。レモンをひと絞りすればキンメの脂をサッパリさせ、ますます食が進みます。最後はうずらの卵を混ぜてからませると、まろやかな味に。1杯の丼をどうやって食べ進めようか、悩むのもまた楽しい時間です。
- 千葉県銚子市外川町5-1
「銚子市漁協 外川支所」
田村 昌義さん
TEL:0479-25-1166