松岡修造のくいしん坊!万才

毎週日曜 ごご5時25分

これまでの放送内容

20236月〜8
福井特集

魚のすり身を使った新スイーツ!
202386日放送
福井県福井市
チュリ身
魚のすり身を使った新スイーツ!
チュリ身
「サゴシ」というなかなか市場に出回らない魚があります。水揚げはされるものの、食用としての使い道がないため、そのほとんどが捨てられてしまうのだそうです。これを「何か活用できないか」と考え、あろうことか遊園地でお馴染みのチュロスに変身させてしまった高校生が福井県にいます。それが、福井市の啓新高等学校に通う調理科3年生の川端さんと笹岡さん。学校のモットーとして校舎に刻まれた文字「可能性への挑戦」を見事に体現したチャレンジです。作り方はサゴシのすり身に片栗粉、薄力粉、ピスタチオを加えてよく混ぜ、絞り袋へ入れて棒状に押し出し、高温の油で揚げるといったもの。僕にとっては、絞り袋を使うことが新しい挑戦!せっかくなので、Possibility(可能性)の「P」とChallenge(挑戦)の「C」を絞り出しました。揚げたチュロスに、シナモンシュガーやきなこをまぶしたら完成です!外はカリっと中はモチモチで、魚の臭みもなく、まさにチュロス!ピスタチオのサクサク食感も、しっかりアクセントになっています。将来、フランス料理の道へ進もうとしている笹岡さんと、自分のお店を開くことが目標の川端さん。2人の「可能性への挑戦」、期待しています!!
福井県福井市文京4-15-1
「啓新高等学校」
TEL:0776-23-3489
2023730日放送
福井県越前町
越前おろしそばでEAT TO WIN
料理と想いでオリンピアンを応援!
料理と想いでオリンピアンを応援!
越前おろしそばでEAT TO WIN
福井県越前町をホームタウンとするホッケーチーム「ヴェルコスタ福井」。その主将を務め、東京オリンピックでもMFとして活躍した三谷元騎選手のEAT TO WIN(食べて勝つ / 勝つために食べる)料理は、行きつけのそば店「めん房 新月亭」の「天おろしそば」。ネギと辛味大根のおろしがたっぷり入ったつゆを、冷たいそばにかけて頂く「ぶっかけスタイル」!夏場の練習後は暑くて食欲も落ちてしまいがちですが、この冷たいそばはあっさりでいくらでも食べられるそう。さらに、そばにはビタミンB群などが多く含まれているので、疲労回復効果も期待でき一石二鳥!実は越前町はホッケーが盛んな地で、このそばを作っている女将・めぐみさんも4代目の昌樹さんも、ホッケー経験者。2人の熱い応援の気持ちも料理にのせているからこそ、三谷選手にとって「パワーの源」であり、「勝ちに繋がる」EAT TO WINフードなんです。ホッケーも前傾姿勢!そば打ちも前傾姿勢!応援する想いも前傾姿勢!三谷選手、「前傾姿勢」で頑張れ!!
福井県丹生郡越前町内郡14-21
「めん房 新月亭」
林 昌樹さん
TEL:0778-34-0170
2023716日放送
福井県あわら市
脱塩へしこ
郷土料理を令和版にアップデート!
郷土料理を令和版にアップデート!
脱塩へしこ
福井県の日本海側に伝わる郷土料理「さばのへしこ」は、さばの内臓を取り出して塩漬けし、ぬか漬けに1年以上漬け込んで熟成させた発酵食品。漁に出られない日が多い冬場の貴重なタンパク源として、昔は各家庭で作られていました。保存食だけあって塩味が強いのが特徴ですが、今では現代の健康志向に合わせて塩分を抜いた「脱塩へしこ」が開発されているんです。既存のへしこを酒粕ベースの床に丸3日漬けると、約40%の脱塩効果があるそうです。そのままでも美味しいのですが、スライスして「棒寿司」にすると絶品!脱塩へしこの優しい塩味が、酢飯とも相性抜群です。上に乗せたチーズもアクセントとなり、コクも旨みも増し増しです。続いて、たくあんの古漬けと一緒に炊き、粗熱を取ることで味がよく馴染んだ「冷やし煮物」。肉厚に切られた脱塩へしこは噛み応えもあり、ジュワっと旨みが溢れ出てきます。出汁とたくあんの塩気だけで煮ているので塩辛さもなく、優しい味わいが体に染み渡ります。先人の知恵によって生まれた食文化を、現代の僕たちに合う料理へと進化・変化させていく。こうやって「食」のバトンが未来へと繋がっていくんですね。
福井県あわら市温泉4-510
「光風湯圃 べにや」
奥村 智代さん
TEL:0776-77-2333
202379日放送
福井県坂井市
三国の甘えびとガサエビ
絶品えび三昧!プリプリ&ねっとり感で口福に!
絶品えび三昧!プリプリ&ねっとり感で口福に!
三国の甘えびとガサエビ
甘えびの水揚げ量県内一を誇る、福井県坂井市の三国港。県沖は寒流と暖流がぶつかり、栄養豊富な海で通年甘えびが獲れます。生で頂くのももちろん美味しいですが、地元の方たちならではの食べ方「塩炒り」を振る舞って頂きました。フライパンに、水と酒、塩と甘えびを入れて火をつけ沸騰させます。ポイントは水から茹でることで、酒が沸騰してアルコールが飛ぶと同時に甘えびの生臭さも飛ばしてくれます。このあと茹で汁を捨てて30秒ほど空炒りしたら完成です!えびを食べる楽しみは、「身」と「頭に詰まったミソ」の2つを楽しめること。ミソを吸うと、コクのある旨みが一気に流れ込みます。殻をむいた身は、見た目もプリプリ!口に入れても、プリプリ!シンプルな料理法ですが、えびの旨みがジュワっと押し寄せ、これは止まりません!!続いて、「幻のえび」と言われているガサエビの丼ぶり。甘えびと比べて漁獲量は10分の1と少ないものの、その美味しさを知る地元の方はガサエビが入荷すると目の色が変わるという希少食材。それを、丼ぶりに溢れんばかりにのせてもらいました。甘みが強く、ねっとりとした食感がやみつきに!僕もこの美味しさに、目の色が変わってきましたよ~!
福井県坂井市三国町宿1-17-33
「三国港市場」
板本 利生さん
TEL:0776-50-3921
202372日放送
福井県福井市
三ツ星若狭牛の昆布焼き
斬新な焼き方で旨さ倍増!
斬新な焼き方で旨さ倍増!
三ツ星若狭牛の昆布焼き
福井県が誇るブランド黒毛和牛「若狭牛」は明治時代から食されていて、きめ細やかで柔らかい肉質が特徴。中でも、肉の美味しさが増す脂(オレイン酸)が55%以上のものだけを「三ツ星若狭牛」と認定しています。その三ツ星若狭牛を、なんと「昆布の上で焼く」というから驚きです。この斬新な焼き方を試してみると、昆布も焦げることなく肉も良い焼き色に。早速、箸をのばすと「とろろ昆布をかけてほしい」と店主の間海さん。でも、昆布の上で焼いたお肉はどんな味なのか知りたかった僕は、まずはそのまま頂くことに。三ツ星若狭牛が持つ旨みに加え、焼いた昆布の旨みととろみが肉に移り、圧倒的なおいしさです。ジューシーさも倍増していました!これだけでも十分でしたが、間海さんこだわりの食べ方とろろ昆布をかけて頂くことに。すると、口の中でとろろ昆布が溶けていくと同時に、肉の脂と絡み合って新しいハーモニーの誕生です。とろろ昆布が持つ甘みと塩みが肉の旨みと溶け合い、まろやかな美味しさで満ちていきます。この新しい焼き方と組み合わせに、食の世界はまだまだ奥深いな~と痛感した料理でした。
福井県福井市順化2-21-8
「割烹 間海」
間海 克己さん
TEL:0776-22-7660
2023625日放送
福井県勝山市
あまごの唐揚げ
釣りを通して未来へ繋げたい思い出の味
釣りを通して未来へ繋げたい思い出の味
あまごの唐揚げ
福井県勝山市は清流が多く、渓流釣りが盛んな地域。現役大学生で「釣り人」の肩書きで活動している村上さんは、昨年、若手の全国あゆ釣り大会で準優勝する実力の持ち主なんです。釣りを始めたきっかけは、3歳の時に祖父に連れて行ってもらった釣り堀。そこで、釣りの楽しさや新鮮な魚の美味しさを知ったそうです。その後、中学生時代は引きこもっていた時期もあったそうですが、釣りをきっかけに外へ出始め、気づけば虜に。釣りが、辛い時期を救ってくれたそうです。今回は、幼少期に釣り堀でよく食べていたという「あまごの唐揚げ」を作って頂きました。作り方は、背開きにしたあまごに塩、粒こしょう、強力粉をつけて揚げるだけ!絶妙な揚げ加減で、サクサクの衣とフワフワな身でいくらでも食べられます。この美味しい記憶と思い出の味、いつまでも繋げてほしいです!
福井県勝山市 
村上 雄哉さん
2023618日放送
福井県あわら市
焼き芋ニョッキ
暑い夏にこそ甘みが増すさつまいもを洋風に食す
暑い夏にこそ甘みが増すさつまいもを洋風に食す
焼き芋ニョッキ
福井県あわら市の富津地区は、日本海に面した丘陵地。水はけの良い赤土を含んだ山砂で育ち、潮風のミネラルをたっぷり吸収した「とみつ金時」は、しっとり滑らかな舌触りが特徴のさつまいもです。旬は秋~冬と言われていますが、収穫後に貯蔵し熟成させた夏頃が一番糖度が増しておいしいそうです。早速、その焼き芋を頬張ると、溶けていくような滑らかさでビックリするほど!ただ、暑い夏に甘くしっとりしたさつまいもは、敬遠されがちなんだとか…。そこで今回教わったのは、夏でもさっぱりと食べられる、さつまいものニョッキ。ポイントは、蒸かしたり茹でたものではなく、さつまいもの風味を感じやすい焼き芋を使うこと!皮を剥いてつぶした焼き芋に小麦粉と塩、水を加えて混ぜ合わせ、直径2cmの棒状にのばします。これを1cm幅に切り、断面をフォークで軽く押してニョッキの形を作ります。沸騰したお湯に入れ、浮き上がってきたら湯切りしてベーコンや蒸かし芋入りのトマトソースと絡めたら完成です!程よい弾力のニョッキを噛み締めると、ほんのり感じる優しい甘みに気持ちまでほっこり。そして、トマトソースの酸味で後味はさっぱり!日本海の潮風を感じながら食べるとみつ金時に、イタリアの風も感じる料理でした。
福井県あわら市北潟271-60-1
「FIELD WORKS」
吉村 智和さん
TEL:0776-79-1011
2023611日放送
福井県坂井市
雄島のわかめ
海女さんからのおいしい贈り物
海女さんからのおいしい贈り物
雄島のわかめ
坂井市の安島(あんとう)地区は、昔から海女漁が盛んな地域。雄島の海女漁は県の指定無形民俗文化財です。この伝統を受け継ぎながら海女さんの魅力を発信している若手の石森さんは、海女さんだった祖母の影響を受け、4年前から海に潜っています。5~6月は、わかめ漁の最盛期。雄島のわかめはミネラル豊富な山水が海に流れ込むので、とても柔らかく甘いのが特徴です。獲ったわかめは、1枚1枚手作業で広げて天日干しに。そして、ザルの中で揉むように細かくしたら「粉わかめ」が出来上がります。これを温かいおにぎりにたっぷりつけて頂くと、パリパリ&しっとりの食感が交互に押し寄せます。口の中は海の香りと甘みに包まれ、大海原にいるかのような気分に!続いて、パリパリ食感で箸が止まらなくなる「がんぞう揚げ」。粉わかめを作る過程で、がんぞうと呼ばれる茎に近い部分は硬くて取り除くのですが、味が濃くて美味しいので地元の人たちはこれを揚げておつまみやおやつにしているんです。手軽に食べられるので、あればあるだけ食べてしまいそうです。最後は、石森さんオススメの「めかぶ焼き」。生のめかぶを焼くと、こげ茶色が驚くほど鮮やかな緑色になるんです!和食のイメージが強いわかめですが、オリーブオイルにつけて洋風にしても美味しいんです。甘みのあるネバネバが口にまとわりつき、オリーブオイルがめかぶの自然な塩味を引き出してくれます。海女さんならではのわかめの食べ方は、僕にとって最高の贈り物でした。
福井県坂井市 
石森 実和さん
202364日放送
福井県福井市
油揚げ
創業70年の豆腐屋さんが作る!ふわっトロっカリッ!な油揚げ
創業70年の豆腐屋さんが作る!ふわっトロっカリッ!な油揚げ
油揚げ
福井市は、油揚げの消費量が60年連続日本一。その背景には、昔から浄土真宗の信仰が厚い地域性が関係しています。仏事などで欠かせない油揚げは、やがて家庭の食卓にも広がり、現在も県を代表する食材として根付いています。福井市にある創業70年以上の「小寺商店」では油揚げが8種類もあり、そのバリエーションの豊富さに驚きです!中でも、1番人気は「おぼろ揚げ」。ホロホロと崩れやすい繊細なおぼろ豆腐を、崩すことなく職人技で油揚げにしたもので、市内でもとても珍しいそうです。揚げ立て熱々をいただくと、外はカリっとしつつも、中はふわっと優しい口当たり。大豆の甘さが口いっぱいに広がります。料理に用いる際は、しょうゆで甘辛く煮付けることが一般的だそうですが、オススメは「お好み焼き風」。フライパンでおぼろ揚げを焼き、チーズやソース、花かつおなどをトッピングするだけの簡単メニューで、おぼろ揚げからしみ出る旨みがソースと相まって最高です!豆腐なのでヘルシーなのに、食べ応えも十分!古くからある油揚げに、常に新しい目線で向き合っている小寺商店だから誕生したメニューです。「くいしん坊!万才」も、ついに49年目に突入!これまでの出会いやおいしい記憶を大切にしながら、50年を目指してがんばります!
福井県福井市新田本町1-171
「小寺商店」
小寺 利直さん
TEL:0776-53-3108