松岡修造のくいしん坊!万才

毎週日曜 ひる11時45分

これまでの放送内容

20208月〜10
奥武蔵特集

郷土料理を現代風にアレンジした川島町の新名物料理
20201018日放送
埼玉県比企郡川島町
かわじま呉汁
郷土料理を現代風にアレンジした川島町の新名物料理
かわじま呉汁
昔から川島町では稲作が盛んでしたが、その稲作のかたわら、田んぼの畔に大豆を一緒に栽培していました。秋になり、収穫した大豆を使って作られていたのが、川島町に古くから伝わる郷土料理「呉汁」です。これはすり鉢で大豆をすり、味噌で味を調えた「豆をメインに食べる味噌汁」のようなもので、具はほとんどない質素な料理でした。16年前に川島町へやってきた「泉の里」店主の安達さんが、初めて昔ながらの呉汁を食べた率直な感想は「マズイ…」。そこで安達さんは「現代人の舌に合う呉汁を作ろう」と開発したのが「かわじま呉汁」です。ポイントは現代風の味付けに加えて、10種類以上の野菜を入れた事。野菜の甘みや食感の楽しさが加わり、見た目も華やかになりました。また、ただの汁物でなく、うどんを入れて鍋焼きうどんのような「鍋物」に仕立てることで「自信を持って美味いと言える料理」になりました。さらに「うち、蕎麦屋だから」ということで、真っ黒いつけ汁の蕎麦バージョンも開発。大豆と野菜の甘みで食べる蕎麦というのも珍しく、太めの蕎麦が良く合います。
埼玉県比企郡川島町吹塚755-1
「手打ちそば 泉の里」 
安達 光二さん
Tel:049-291-0132
20201011日放送
埼玉県秩父郡皆野町
鹿肉ハンバーグ
山里・秩父のごちそう!鹿肉だけどふっくらやわらか
山里・秩父のごちそう!鹿肉だけどふっくらやわらか
鹿肉ハンバーグ
11年前に大宮から移住し、農作物を育てたり自らの手で住居を建てたりと、なるべく自然と一体化した生活を送る石黒さん夫婦。ご主人はシカ猟も行う猟師さんですが、実は猟師歴はまだ1年。ご近所の猟師さんに貰った鹿肉の味に感動し「自分もシカを獲りたい」とその猟師さんを師匠と仰いでシカ猟を覚えたそうです。ところが、近年増えすぎたシカを駆除するまでは良いのですが、捌いて肉を出荷してもなかなか購買まではつながらない。罠猟の為、臭みはまったくありませんが、牛肉に比べて肉質がやや硬い印象が消費者にある事と、鹿肉を調理し慣れない事がその理由と気づいたご主人は「それならいっそ食べられる状態にまでしてあげよう!」と、自分で鹿肉ハンバーグを作り、お弁当として今夏から売り出し始めました。元々パティシエの経験もあり、調理はお手の物。肉質が硬いイメージの鹿肉も、ハンバーグにすることでふっくら柔らかに。ポイントは、スパゲティソースでも使われるハーブのタイムを練り込んでいるところ。ソースにも工夫を施すなど、日々研究を重ねている姿が楽しそうです。
埼玉県秩父郡皆野町皆野4048-1
「ムクゲ自然公園」 
石黒 勝さん
Tel:0494-62-1688
2020104日放送
埼玉県比企郡小川町
忠七めし
日本五大名飯の1つ!禅・剣・書の達人を唸らせたお茶漬け
日本五大名飯の1つ!禅・剣・書の達人を唸らせたお茶漬け
忠七めし
小川町の「割烹旅館 二葉」は徳川9代将軍・家重の時代に創業した老舗。ここに伝わる料理が、日本五大名飯の1つ「忠七めし」です。これは二葉の常連だった明治の偉傑・山岡鉄舟が、8代目館主・八木忠七に「料理に禅味を盛ってみよ」と示唆し、思案に明け暮れた忠七が作り出した料理で、剣・禅・書の達人としても知られた鉄舟の思いを汲んで「わさびを剣に」「海苔を禅に」「柚子を書に」なぞらえたお茶漬けです。鉄舟はこの料理を食するや「我が意を得たり」と喜び「忠七めし」と名付けたそう。塩気のきいた雑味のないカツオ出汁と上等な海苔、そして薬味の柚子とわさびが絶妙に混じり合い、えもいわれぬおいしさを醸し出しています。「ただのお茶漬けですけれども、されどお茶漬けです」という女将の言葉が胸に響く逸品でした。
埼玉県比企郡小川町大塚32
「割烹旅館 二葉」 
八木 香さん
Tel:0493-72-0038
2020927日放送
埼玉県日高市
ベジビリヤニ
採れた野菜をその場で調理!畑でアウトドアキッチン
採れた野菜をその場で調理!畑でアウトドアキッチン
ベジビリヤニ
日高市の巾着田で、パーマカルチャーに取り組む「パーミーズ高麗」の皆さん。パーマカルチャーとは、パーマネント(永続性)と農業(アグリカルチャー)、そして文化(カルチャー)を組み合わせた言葉で、永続可能な農業・文化をもとに、人と自然が共に豊かになるような関係を築いていくためのデザイン手法です。パーミーズ高麗が目指すのは「食べられる景色を作ろう」。畑で収穫した野菜を、その場で調理して食べられるように、畑の真ん中に土と石だけでカマドを作りました。今回ごちそうになったのはインド料理の炊き込みごはん「ビリヤニ」を、野菜だけで作る「ベジビリヤニ」。肉を使わない代わりにしょうゆを加えることでコクが出ます。自然の中で調理する楽しさと、どんな料理が出来上がるのかというワクワク感でテンションはMAX。
炊き上がったベジビリヤニはスパイスの香りと、野菜や5種類のお米の食感が楽しく、パパドという豆の粉で焼いたせんべいを巻いて食べてもおいしい最高の出来栄え。僕もこんな暮らしに憧れちゃいます。
2020920日放送
埼玉県秩父郡皆野町
つとっこ
羽釜で茹でたて!養蚕で栄えた秩父の小昼飯
羽釜で茹でたて!養蚕で栄えた秩父の小昼飯
つとっこ
秩父は周囲を山に囲まれた土地柄、稲作には向かなかったこともあり、養蚕と絹織物が発達し盛んになりました。秋の繁忙期には、蚕の世話で農家のお母さんは食事の用意もままならないほど目まぐるしく働いたそうです。そんな時、秩父には「小昼飯(こぢゅうはん)」といって、農作業の合間など小腹がすいたときに食べる郷土料理が色々とあります。「つとっこ」もその1つ。もち米と小豆を栃の葉で包んで煮た物で、赤飯のようなやさしい素朴な味わいです。栃の葉には抗菌作用があるので、林業で山へ入る方も重宝していたそう。食べた後に残った葉はそのまま捨てても土に還るので、エコな携帯食でした。今回はカマドで茹でて湯気がもうもうと立ち上る熱々をいただきました。
埼玉県秩父郡皆野町皆野4048-1
「ムクゲ自然公園」 
長谷川 信枝さん
Tel:0494-62-1688
2020913日放送
埼玉県飯能市
奥武蔵 秋の会席料理
奥武蔵で出会う山の幸と海の幸!絶品ノドグロと松茸
奥武蔵で出会う山の幸と海の幸!絶品ノドグロと松茸
奥武蔵 秋の会席料理
埼玉県の飯能市にも秋の兆し。大自然に囲まれた露天風呂に入った後は、お待ちかねの夕食です。山間の宿でありながら、こちらの会席料理は魚料理ときのこ等の山菜料理が一度に楽しめます。というのも、豊洲市場からのアクセスが良いため、全国の良質な旬の食材が手に入るんだそう。この季節の目玉は、日本海で獲れるノドグロと近隣の秩父地方で採れる松茸です。ノドグロは素材の良さを活かしてシンプルに塩焼きで、松茸は土瓶蒸しと釜炊きの炊き込みごはんでいただきます。地元の特産である西川材という木材をふんだんに使った癒しの宿で、極上の料理とお風呂を満喫しました。
埼玉県飯能市吾野72
「休暇村 奥武蔵」 
川口 勝弘さん
Tel:042-978-2888
202096日放送
埼玉県秩父郡横瀬町
夏野菜のケークサレ
南部鉄器で焼き上げる塩味のケーキ
南部鉄器で焼き上げる塩味のケーキ
夏野菜のケークサレ
フランス語で「塩(サレ=salé)」の「お菓子(ケーク=cake)」という意味のケークサレ。 砂糖を使わずに焼いた甘くないケーキで、今回は夏野菜をふんだんに取り入れたケークサレを植物料理研究家の今里さんに教えて頂きながら作って食べました。「人間は植物に生かされている」その大切さを料理を通して伝えたい、というのが植物料理研究家としての今里さんのモットー。野菜を炒めているときも「野菜が“おいしい”って言ってますか?」と植物の声を感じながら進めます。ポイントは南部鉄器のパン焼き器でじっくり弱火で焼き上げること。表面はカリッと、中はふっくら仕上がります。
元々は都内にお住まいだったという今里さんですが、水と食べ物がおいしいこの地に惹かれ、数年前に移住しました。大自然の中で焼き立てのケークサレを食べていると、地球に生かされていると壮大な気分になりました。
2020830日放送
埼玉県比企郡川島町
すったて
川島町、夏の風物詩!つるっとキンキン冷や汁うどん
川島町、夏の風物詩!つるっとキンキン冷や汁うどん
すったて
美しい田園風景が広がる埼玉県の川島町には、夏によく食べられる家庭料理があります。現代と違い、昔の農作業は手作業が基本。特に夏場は「暑さとの戦い」でした。炎天下の作業にさぞ身体もクタクタだったことでしょう。このため夏場の食事には栄養があり、しかも手間をかけずに作れる料理が必要でした。そこで、代々 川島町の家庭に受け継がれてきた料理が「すったて」です。各家庭で作り方や味は違いますが、すり鉢でごまをすり、採ってきたばかりのキュウリ、大葉、ミョウガ、長ネギなどの夏野菜を刻んですり鉢に入れ、味噌と冷たいだし汁を加えて良く混ぜれば完成。これをつけ汁としてうどんを食べます。
大豆を主成分とする味噌はタンパク質が豊富な上、発汗で失われた塩分も補給してくれます。
しかもキュウリや大葉、ミョウガのさっぱりした味わいが更に涼味を誘い、一気に食欲をそそります。忙しい農作業の合間に、簡単でしかもおいしく食べられるこの「すったて」は、農村・川島に暮らしてきた先人たちの食の知恵だったのです。
2020823日放送
埼玉県飯能市
竹寺の精進料理
竹のパワーで疫病退散!今こそ見直す精進料理
竹のパワーで疫病退散!今こそ見直す精進料理
竹寺の精進料理
罪や穢れを取り除くといわれる茅の輪をくぐり、皆さまの無病息災をお祈りしてきました。埼玉県飯能市の竹寺は、疫病を防ぐ神様として知られる牛頭天王を祀る神仏習合の神社です。こちらでは精進料理も供していて、室内に竹の生えた部屋でタケノコと数々の薬草を素材とした料理を楽しめます。本来、精進料理は日本古来より民間薬膳として親しまれ、竹には「竹気」と呼ばれる“気”があるとされています。竹筒入りのお薬湯で身を清め、真竹のフライ、煮筍、タケノコごはん、竹笹を練り込んだ蕎麦など、竹林に囲まれた神社ならではの自然の恵みを、副住職の法話に耳を傾けながらゆっくり味わいました。
埼玉県飯能市南704
「竹寺」 
大野 亮人さん
Tel:042-977-0108