インタビュー

今作に出演が決まった感想は?

20分程のストーリーの中におっかないとかびっくりとかだけではなく、おかしみとちょっと切なさみたいなものが入っていたので、その部分をしっかり出せるかどうかというところにすごく興味を持ったのと不安とが一緒にあり、とてもやりがいがあるなと思いました。

今作のみどころについて。

実際に(亡くなった)奥さんが日常に出てくるというのは無いにしても、生きている時に“あぁ、もっとこうしておけば良かった”という後悔って誰でもあると思うんです。それが、現実にまたその姿が現れて、人には見えない幽霊だとしても、やり残してしまった優しさとかをちょっとでも出したいという気持ちは誰でもあると思うので共感できると思います。
けれどもそのうち本当にいて当たり前のようになってしまい、そしてまた消えてしまうから、二重の悲しみみたいなものもありますが…。大切な人を失うということは誰でも経験しうるので、どこか共感していただけると思います。

役どころについて。

仕事に没頭して奥さんを顧みなかったのも悪気があったのではなく、なんとなく通り過ぎてしまって、奥さんが認知症になった時ももっとやれたことがあるのだろうけど、仕事にかこつけてやりきれてなくて…。そこをなんとかしようとする面白みと悲しさを出し切ってみたいと思っています。

奥さんとのやりとりについて。

初めはびっくりしてしまって、危険は無いのか、化けて出ているんじゃないのかと心配するけれども、だんだんそばに居る幸せというか、居て当たり前みたいになっていくところの面白さがあります。

実際に撮影してみていかがですか?

CGを使ったり、細かい作業があるので難しいですね。あと、原田美枝子さんは大好きな女優さんで、過去にも夫婦役をやったことがあるので(関係性は)ばっちりなんですが、今回は勝手にこっち側が喋るだけで意思疎通ができない設定なので、そのバランスが面白いと思います。

視聴者の皆さんへのメッセージをお願いいたします。

20分ぐらいの尺の中で、笑ってふっと感動してという世界を作り上げるのは難しいけれども、最後に“見て良かった”と思ってもらえるよう1シーン1シーン一生懸命やっています。『世にも奇妙な物語』は27年も続いているということで、その中で代表作になるように頑張りますので、ぜひ見てください。