
世にも奇妙な物語~2007秋の特別編~

- 松井春香(石原さとみ)は、同窓会の会場に向かっていた。高校を卒業して以来、3年ぶりに会う仲間たちの姿に思いをはせながら、“3年3組同窓会”という張り紙が貼られた部屋のふすまを開けると、そこには見たこともない50代とおぼしき中年の男女が5人。「すみません、間違えました」とあわててふすまを閉めた春香だが、何度見直しても、同窓会の会場はその部屋で間違いないようだ。
おそるおそる再度ふすまを開けてみると、その見知らぬ中年の男女が、親しげに「久しぶり!」「全然変わってないね」と、春香に声をかけてきた。とまどう春香をよそに乾杯が始まり、昔話に花が咲く。不思議なことに、それは確かに春香の高校時代の話だった。あらためて5人の顔を見つめる春香。すると、次第にそれは、よく知る面影と重なって…?

-

-
- 原作
- 樋口明雄(「カウント
-
- ダウン」 早川書房)
- 脚本
- 森ハヤシ
- 演出
- 城宝秀則

- 本多惣太郎(阿部サダヲ)は高校教師。ある朝、校庭に人だかりができていた。人だかりの向こうには、整然と並べられた無数の机。そばにいた生徒に事情を尋ねるが、どうも要領を得ない。いらだちながら受け持ちクラスの教室に行くと、きれいに机だけがなくなっている。
惣太郎は、生徒に向かって「早く席に着け」と怒鳴るが、生徒たちは、席がないから席には着けない、と惣太郎をバカにするように笑う。生徒たちの視線の先を追うように窓から校庭を見下ろすと、くだんの机は、数字の“9”を形作っていた…。

-

-
- 原作
- 肥谷圭介 加藤公平
-
- (「僕と、自販と、時々、
-
- オッサン」 白泉社)
- 脚本・演出
- 加藤公平
-
- 植田泰史

- 新型浄水器のセールスマンをしている浜口直樹(城島 茂)は、その日も仕事がうまくいかず、1台も売れないまま夜になり、ひとりで公園にあるベンチで飲んだくれながらクダを巻いていたが、酒が切れてしまう。
ビールでも買おうと自販機に硬貨を入れるが、自販機はうんともすんとも言わない。業を煮やして蹴飛ばすと、やっとビールが出てきた。が、触れないほどビールが熱い。とまどう浜口の前に、もう1本ビールが。今度は冷えている。しかし、プルトップを開けるやいなや、噴水のようにビールが吹き出し、全身びしょ濡れになってしまう。「なんだ?この自販機?」

-

-
- 原作
- 柴田よしき(「隠されて
-
- いたもの」 光文社)
- 脚本
- 佐藤万里
- 演出
- 岩田和行

- フリーライターの伊藤絵美(松下由樹)は、女性誌の編集長の指示で、渋々、郊外にあるゴミ屋敷に向かっていた。今日の取材相手は、その屋敷に住む“ゴミ女”だ。屋敷の主、安村時子(佐々木すみ江)は、絵美を品定めするようにゆっくりと眺め、静かに絵美を屋敷の中に促した。汚れやにおいが気になって落ち着かないながらも、取材を開始する絵美。だが、時子は絵美の質問に耳を貸さず、逆に「何が聞きたいのか」と問い返す。そして、ここにあるのはゴミではない、世間の人間が捨てていった人生なのだと言葉を続ける。意味をとらえかね、さらに質問を続けようとした絵美だったが、ふとした拍子に、ゴミの山の中に見覚えのある腕時計を発見し…?

-
- 上原菜摘
- 白石美帆
- 天使研修生
- 岡田義徳
- 川島靖之
- 山崎勝之

-

- ひとりの天使研修生(岡田義徳)。天使になるための最終テストを前に緊張している。テストの内容は、運命で決められた1組のカップルを無事に結びつけるというもの。ターゲットとなる人間を知らされ、下界に降りて行く天使。ターゲットは、上原菜摘(白石美帆)と川島靖之(山崎勝之)。このふたりの相性は、99%と抜群だ。だが、どんなに相性がよくても知り合うチャンスが無ければ、永遠に他人のまま。ふたりにほんのちょっとのきっかけを作り、運命を感じさせる…これが天使の腕の見せ所だ。天使は、あらゆるチャンスをねらって、偶然の出会いから度重なる再会を演出する。その試みは功を奏し、ふたりはつきあい始めたのだが…?
出演者のお名前は、現在改名、新たに襲名された方についても、出演当時のお名前を表記しております。
表示順と実際の放送順が異なることがあります。