
世にも奇妙な物語 春の特別編

-

-
- 原作
- 星 新一(「殺し屋ですの
-
- よ」『ボッコちゃん』所収
-
- 新潮社)
- 脚本
- 小野沢美暁
- 演出
- 小林義則

- 上司に大目玉をくらった田中弘(大倉孝二)は、今日もバーで酒を飲みながら「人生は不公平だ」と嘆いていた。そんな弘の前に、超ド級の美女(観月ありさ)が現れる。女は「あなた、似てるわ」と意味深な言葉をつぶやく。弘が、あまりの美しさに釘付けになっていると、女はさらに「私、殺し屋ですのよ」と続け、「もしも、あなたに殺してほしい人がいたら、いつでもお引き受けいたしますことよ」と言いながら、華やかに立ち去っていった…。

-

-
- 原作
- 渡辺浩弐(「自分カウンセ
-
- ラー」『2999年のゲーム
-
- ・キッズ完全版DX』所収
-
- 講談社 )
- 脚本
- 岡本貴也
- 演出
- 木下高男

- 実験室のようなところで身長を測られている男、伊丹雅男(井ノ原快彦)は、22歳の大学生。身体測定が終わると次は『行動心理テスト』を受ける。ロールシャッハテストやCTスキャン、さまざまな検査を経て、雅男は一台のモニターの前に案内される。ここは、未来予想研究所。個人のあらゆるデータを入力したシミュレーターによって、進路、就職、結婚などあらゆる未来を予想できるという。その的中率は、99%。大学卒業を間近に控え、周りがどんどん就職を決めていく中、雅男は役者を目指していた。周囲の反対をよそに決意の固い雅男は、自分の成功を証明するためにこの施設を訪れたのだ。やがてモニター画面が明るくなると、そこには『シミュレーション5年後』の文字と共に雅男の姿が映し出され…。

- 天才作曲家の片岡亮(渡部篤郎)は、国立劇場のこけらおとしにと依頼された曲作りに行き詰っていた。締め切りを3週間も延ばしてもらうが、どうしても納得のいく作品が出来上がらない。
そんな中、毎日なんとか気持ちを奮い立たせ、ピアノの前に座っていると、次第に周囲の音が気になり始めてくる。はじめは窓の外の工事など、大きい音だけが気になっていたが、徐々にスリッパや冷蔵庫の音が気になるまでエスカレート。やがて、片岡は「音のない世界」を目指すようになり…。

- さわやかな朝。一人の男がジョギングをしていた。水好守男(原田泰造)だ。ジョギングを終え、軽くシャワーを浴びた水好が冷蔵庫を開けると、『誘い水』と書かれたペットボトルであふれていた。水好は、その水で満たされた冷蔵庫を見て相好を崩し、そのうちの一本をうまそうに飲む。
出勤した水好に部下がコーヒーを差し出すが、水好はペットボトルを取り出し「これしか飲まないから」と断った。不思議そうな部下に、これは秘密の水だと説明する水好。水好が言うには、その水を飲むだけで体調は万全、しかも購入は会員に限られており、誰でも購入できるのではないという。あまりの効き目に、最近は入浴や洗車にまで使っているという水好の話を聞き、周囲も興味を持ち始めるが…。

- 鈴木弥生(永作博美)は、「賽の河原」行きのバスの乗り込んだ。バスには、中年の夫婦、孫と祖母、セールスマン、車いすの少年、ヤンキー、刑事、運転手が乗っている。
やがてバスが出発し、山を縫うように走っていく。そして、あるカーブに合わせて運転手がハンドルを切った瞬間、パンク修理のために路上駐車した乗用車が現れた。あわててハンドルを切ったバスは、ガードレールを突き破る。乗客たちの悲鳴が響く車内。フロントガラスいっぱいに広がる渓谷の景色。しかし、しばらくしても何も起こらない。恐る恐る目を開いた乗客たちが窓から見たものは…。
出演者のお名前は、現在改名、新たに襲名された方についても、出演当時のお名前を表記しております。
表示順と実際の放送順が異なることがあります。