
世にも奇妙な物語 春の特別編

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- 原作
- 草上仁 (「誰かいる」
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- 『ゆきどまり』所収
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- 祥伝社)
- 脚本
- 鈴木勝秀
- 演出
- 李闘士男

- 2LDKのマンションの一室、ルームメイトとして暮らすことを決めた未和子(内山理名)と直美(尾野真千子)。勝気な未和子は、あえて存在感の薄い直美をルームメイトに選び、直美がおとなしいのをいいことに、やりたい放題。ボーイフレンドを部屋に連れ込むなど、好き勝手な生活を送っていた。ところが、ある日を境に、今度は直美が未和子の洋服やボーイフレンドまでも奪うようになり、未和子を無視し始めた。さらに、未和子は大学でも存在感が希薄だと言われ…。

- ちょっと疲れた様子のサラリーマン・井上(柳葉敏郎)は、風によるくしゃみに悩まされながら出社した。周囲の人間がすべてパソコンに向かって仕事をする中、几帳面にひとつひとつ手書きで仕事を片付ける井上。そんな井上に、上司が岡料町まで書類を届けに行くよう命じる。電車に乗って目的地に向かう井上がたどり着いたのは、岡料(おかりょう)町ならぬ岡科(おかしな)町。そのことに気づかない井上は、地図を手に訪問先の会社を探すが、ふと、周りの様子が妙なことに気づき…。

- けたたましいサイレンを鳴らし疾走する救急車。その中にはタキシード姿のまま、血だらけで横たわる、若き天才ピアニスト・藤堂和音(柏原 崇)の姿があった…。
リサイタルから帰宅途中に車が横転し、右腕切断の重症を負った和音は、すべての望みを失って、病室のベッドにうつろな目で横たわっていた。そんな和音の元に担当医が現れ、まだ試したことのない、画期的な治療法があると告げ、トカゲのしっぽの話を始めるのであった。

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- 原作
- 泉 昌之 (「夜行」『かっこ
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- いいスキヤキ』 所収
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- 扶桑社)
- 脚本
- 橋部敦子
- 演出
- 鈴木雅之

- 夜行列車の車内で、一人で落ち着ける座席を探す男(大杉漣)。ビールを飲む女、イチャつくカップル、新聞を読むサラリーマン風の中年が目に入り、なんとなく居心地が悪い。なるべく彼らから離れた席に座ろうと男が思った時、背中に衝撃があった。思わず手にしていたビニール袋を床に落とし、振りかえると、おもちゃの救急車を抱えた男の子が自分を睨みつけていた。しばらく男の子の方を見つめていると、その子は母親のことを呼びながら席へと去って行った。
その後、ようやく男は適当な席に座ることができた。安堵して、ビニール袋から取り出したのは駅弁だった。丁寧に包み紙を取り、フタを開けると思わず顔がほころび…。

- サラリーマンの添島照男(香川照之)は、ある日、会社に行く途中でマンホールに落ちてしまう。痛みを感じながらも、マンホールの底でゆっくり目を開けると、そこにはネズミの着ぐるみを着た奇妙な男がいた。添島が尋ねると、男は「自分はネズミで、人間の姿に化けているのだ」と答える。しかし、どう見ても、人間の男がネズミの着ぐるみを着ているようにしか思えない。しかし、そんなことはともかく、ここから出してくれと怒鳴ると、男は手続きが必要だと言う。簡単な手続きだと笑う男に、添島は付いていく。
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