インタビュー

深雪夜々役
今田美桜さん

『いちばんすきな花』への出演オファーを受けられた時の感想は?
「昨年放送された『silent』の脚本が素敵だったので、脚本家が生方(美久)さんだと聞いたときは嬉しかったです。また“男女の間に友情は成立するのか?”という企画テーマと伺って、私も学生の時には友達と何度も話題になったような永遠のテーマだったので、ぜひ参加したいと思いました。」
最初に台本を読まれた時の印象は?
「日常で“あるある”と共感できるようなセリフがたくさんありました。特に印象的だったのは、1話で夜々がつぶやいていた“カタツムリになりたい”というセリフです。生方さんならではの可愛らしく、どこか温かみがあるような感じがセリフから伝わってきて読んでいてとても楽しい台本でした」
深雪夜々はどのようなキャラクターと捉えていますか?
「皆さんと演じながら徐々に徐々に夜々という役をつかんでいっている状態です。キャラクター的には、夜々が今まで付き合ってきた友達からもそうですけど、一番は母親に影響されている部分が大きいのかなと思っています。母親の夜々への期待というか…。夜々は兄が上に3人いる末っ子ということもあって余計に“女の子とは?”みたいなものが大きいんです。幼い頃から母からの期待を感じていたので母親を傷つけたくなかったのでしょう。それが、友達に対しても同じになっているんです。 その優しい態度が、男子には恋愛と思われてしまったり、それを見た女子たちにねたまれてしまうのですが…なかなか難しいキャラクターですよね(笑)。夜々が自分の意見を言っても共感してもらえず、全てを嫌味や不満と思われてしまうのは、すごく苦しいと思います。本音を言い合える友達もいないので、自分を抑えながら不器用に生きているんですね。だから笑顔でいることが多いのだと思っています。それをまた勘違いされてしまったりするので、ややこしいですね(笑)」
夜々を演じる上で留意なさっていることは?
「ご覧になられている皆さんからも夜々の笑顔が嫌味に見えないようにはしたいと思っています(笑)」
表面上は普通の人たちですが、みんな生きづらさを感じています。
「そうなんです。夜々だけでなく、椿さん(松下洸平)も人から勘違いされているんですが、それも理解した上で生きていて…。“椿も苦しいだろうな”と思ったり。みんな内に抱えているものがたくさんあって、そこを描いていくドラマなんですけど笑えたりするシーンも多いです。ゆくえさん(多部未華子)、椿さん、紅葉さん(神尾楓珠)、夜々の4人の会話の掛け合いとかは面白いです。そういうシーンの撮影は楽しんでいます」
夜々に何かアドバイスするとしたら?
「なんで見た目の印象で、嫌味や自慢に思われてしまうのかな?と、ずっと考えているんですけど…何でしょう?(笑)私はもう少し夜々は自分の意見を言っても“意外と大丈夫だよ”と思います。他人に合わせるという気持ちもとても分かるんですけど少しは良いんじゃないかな?」
収録現場の雰囲気はいかがですか?
「すごく和気藹々と進んでいます。特に椿さんの家でテーブルを4人で囲むシーンはそうですね。一日中そのシーンだけを撮影する時は、合間には皆なで雑談したりゲームをしたりしながら進んでいます。皆さん和やかな感じなので、現場はすごく温かい空気感になっています」
『いちばんすきな花』の見どころ、視聴者の皆さまへのメッセージをお願いします。
「いろいろなセリフやシチュエーションなどに共感してくださる方は多いと思います。“男女の間に友情は成立するのか?”というテーマはありますが、それとは別にそれぞれのキャラクターが抱える思いとかにも共感いただいたり、“そう思う人もいるんだ”とか“私はそうは思わない”という方もいらっしゃるとは思うんですけど、ドラマをご覧になったら温かい気持ちになれるんじゃないかな?と思います。ちょこちょこ笑えたりするシーンもありますので(笑)。セリフの間やテンションも楽しみながら、柔らかく優しくご覧いただけたら嬉しいです。4人の関係性がどうなっていくのか?も、まだ私も知らないので楽しみにしていてください」

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