クラブの合宿である保養施設を訪れた淳子(芳賀)は、友人の裕子(朝倉)とトイレに篭り、部内のイザコザについて話していた。すると、ふいにスリッパの足音が聞こえてきた。就寝時間はとっくに過ぎていることもあって、ふたりは、明かりを消して息を潜めた。すると、すりガラスの向こうに、女性の影が…。淳子たちは、その影が立ち去るのを待ったが、その人物はまったくそこを動こうとはしなかった。淳子と裕子は、諦めてトイレを出た。が、そこには誰もおらず…。
看護師の照美(上野)は、勤めている病院で不思議な少女と出会った。照美が歩行訓練をしている入院患者の太田(笠井)と言葉を交わした直後、彩香(美山)という女の子が照美のスカートを引っ張り、太田が明日死んでしまうのにどうして何もしてあげないのか、などと言い出したのだ。彩香は、検査入院をしている泰之(益冨)の孫だった。照美は、彩香の言葉に一瞬ぞっとするが、子どもが気まぐれで言ったことだと思い直していた。
ところがあくる日、太田の容態が急変し、亡くなってしまう。照美は、壁際で患者たちを見つめていた彩香に昨日のことを尋ねた。すると綾香は、人が死ぬのが見えるのだという。
そんな折、泰之の容態が突然悪化する。照美は、担当の医師(土師)から、泰之の家族に連絡するよう指示された。すると、ナースセンターの前には彩香がおり、涙を流していた。そこに、彩香の両親、恵子(ひがし)と敏夫(筒井)も駆けつけてくる。その夜、泰之は亡くなった。が、照美は、なぜ連絡する前に彼らがやってきたのか、理解していた。
とある番組にゲスト出演した島崎は、多忙のために疲れていたが、そんなそぶりを見せずにいつものように明るく振舞っていた。控え室に戻った島崎は、そこで不思議な体験をする。傍らに置かれている花瓶から花が一輪、落ちたかと思うと、彼女の背後にいつの間にか白い作業服の男が立っていたのだ。鏡に映ったその男の姿に気づいた島崎は、悲鳴をあげた。が、ふり返るとそこには誰もいなかった。
その夜、家に戻った島崎は、写真を探す。昼間見た男が、昔からよく知っている人に似ていたからだった。やがて島崎は、1枚の写真を見つける。それは、島崎が小学校1年生のときに亡くなった、明るくて酒好きの叔父(六平)だった。
もしかしたら叔父は、疲れていた自分を励ましに来てくれたのかもしれない――そう思った島崎は、叔父の墓を訪れ、手を合わせた。