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第2シーズン #10

転ぶトイレ
転ぶトイレ
  • 脚本:林民夫
  • 演出:星野和成
  • 出演:高野由紀 … 安田美沙子
  • 山崎玲子 … 山口日記
  • 東田みどり … 森脇英理子

建設会社のOL・由紀(安田)は、会社のトイレを出る際、何かにつまずいたように転び、膝を怪我した。先輩OLの玲子(山口)やみどり(森脇)は、そんな由紀のことを笑っていたが、実際、そのトイレでは転ぶ人がよくいるらしい。事実、それから数日後、今度は由紀のことを笑っていた玲子が転んでしまったのだ。が、みどりだけは、絶対に転ばない自信があった。なぜなら、みどりには、個室のドアの前でうずくまっている不気味な長い髪の女性が見えていたからだった。

共演者
共演者
  • 脚本:三宅隆太
  • 演出:鶴田法男
  • 出演:萩原流行 … 萩原流行

舞台の仕事で地方公演をしていた萩原は、ある夜、若手の役者やスタッフたちと飲み、怪談話で盛り上がった。その席で萩原は、いま自分たちが使っている劇場でもおかしなことがあった、と言い出す。
数日前、劇場入りした萩原がトイレに入ると、背後から誰かが「流行さん…」と声をかけてきた。が、萩原が後ろを振り向くと、そこには誰もいなかったのだという。さらに、舞台の下見に行った萩原は、ふいに客席の隅から女性のすすり泣く声が聞こえ、何者かがドアから出て行くのを目撃。後を追ったが、その女性が入っていった部屋のドアを開けるとそこには誰もおらず、次の瞬間、小道具として置いてあったオルゴールが鳴り出した、というのだ。 最初は萩原の話を半信半疑で聞いていた若い役者たちも、そのオルゴールが壊れていることを思い出し、青ざめた。さらに萩原は、本番中、ある席に、じっと座っている不気味な人影があったことも告げた。しかもその人影には、何人かの役者も気づいていたというのだ。
すると、萩原の話に聞き入っていたひとりの女性が、言いづらそうにしながら口を開いた。実は、彼女を含む何人もの役者が、本番中にもうひとつの異変を目撃していたのだ。それは、舞台のクライマックスである、萩原の長台詞の場面で起きていた。なんと、演じている萩原の目と鼻の先に、もの凄い形相をした女が、顔をつき合わせるようにして立っていたというのだ。
その話を聞いて凍りついた萩原は、部屋に戻り、布団に入ろうとした。すると、視界の先に戸袋が見え、わずかに開いていた。なんとなくそれが気になった萩原は、戸を閉めてもう一度布団に潜った。すると、閉めたはずの戸がまた開いていた。萩原は、意を決してそれを閉めたが、その瞬間、畳の中から男の手が突き出して彼の手首を掴んだ。慌てて振りほどこうとするが、男の手は離れず、どんどん畳の中に引きずり込まれていく萩原。渾身の力をこめて萩原が腕を引き抜くと、なんと、男の黒い上半身が抜け出てきた。萩原は、恐怖のあまり気を失った。そして、目を覚ましたときには、すでに夜は明けていたという。。

忘れられた記念写真
忘れられた記念写真
  • 脚本:小林靖子
  • 演出:加藤裕将
  • 出演:中井由美 … 若槻千夏
  • 沢田朋子 … 大村彩子
  • 西沢かおり … 藤原まゆか

成人式を迎えた由美(若槻)は、同級生だった朋子(大村)、かおり(藤原)とともに、母校の中学校を訪れた。そこで教師の伊藤(菊池均也)と再会した3人は、教室の前で記念写真を撮る。
数日後、再会した由美たちは、成人式の日に撮った写真を見ていた。すると、中学校の教室の前で撮った写真に、窓ガラスに写りこむようにして少年の姿が…。その顔に見覚えがあった由美は、朋子たちを連れて家に戻り、卒業アルバムを見た。それは、やはり交通事故で他界してしまったクラスメートの保だった。保は、成人の日が命日だったのだ。由美たちは、休日を利用して保の墓をお参りし、写真を墓前にそなえた。

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