一本真 琴役 石井 杏奈さんインタビュー

2021.12.29 WED. UPDATE
INTERVIEW 05

出演のオファーを聞いた時のお気持ちからお願いします。
最初に、フジテレビさんの連続ドラマ1月期と聞いたのですが、私はドラマが好きでよく見ているため出演できるのがとても嬉しかったですし、キャストのみなさんのお名前を聞いて、とても贅沢な環境でお芝居が出来るという喜びもあり……。撮影が始まるまでワクワクしていました。
『木曜劇場』への出演は初めてですね。
そうです。先日まで放送されていた『SUPER RICH』も毎週楽しみに拝見していたのですが、次はこの枠に自分が出演するのだと思うと不思議な気分ですが……。木曜日の夜10時は、平日に仕事や学校が終わって帰ってきて、いろいろ済ませてちょうど落ち着いた時間に見ることができるんですよね。
台本を読んだ時に最初に考えたことは?
面白くて、好きなお話でした。というのも、自分自身がウェブニュースばかり見ているので、身近にあるものだからこそのリアリティーを感じましたし、文字だけで伝えられるニュースの裏側に焦点を当てているので興味深かったです。今、SNSの社会で、誰もが携帯電話やスマートフォンを持っているので、たくさんの人たちに興味を持ってもらえる内容なのではないかと思いました。
今回演じるのは、『カンフルNEWS』の編集部員・一本真琴というキャラクターですが、演じるにあたって特に意識されていることは?
真琴は、この会社に入りたくて入ったにも関わらず、自分が本当にやりたかった仕事が出来ていない、という葛藤を持っている女性です。その中で監督とも、髪形や服装についていろいろ話し合って作っていったので、まず準備段階としてそこを真琴に反映させたのですが、これから撮影が始まる本編では、物語が進むにつれて真琴の本心のようなものも見えてきますし、彼女の夢や意外と熱い部分なども描かれていくので、撮影しながらどう表現していけばいいのかを見つけていきたいと思っています。
大手の出版社に入ったんですから優秀なはずなのに、思うようにいかず、黒木華さん演じる凛々子からもあまり評価されていないような……。
ですが、それを悔しいとも思わないくらい、今はやる気がないんです(笑)。何故そうなってしまったのか、何故何もしようとしないのか、その理由はこれから徐々にわかってくると思います。
どう変わっていくのか、というのは大きなポイントですね。
そうだと思います。凛々子さんが『カンフルNEWS』編集部に来たことによって、真琴も含め、登場人物たちそれぞれがどうなっていくのかはお楽しみポイントのひとつだと思います。
その凛々子役を演じる黒木さんの印象は?
黒木さんとは映画『ソロモンの偽証』(2015年)の時に共演させていただいたのですが、その時は先生と生徒という関係でそれほどお話も出来ませんでした。このドラマで久しぶりにお会いし、本読みと立ち稽古のときから場を和ませてくださり、とてもチャーミングなところをたくさん見させていただきました(笑)。
黒木さんは、どんな役柄を演じてもハマリ役だと感じてしまうくらい、独特の存在感のある方ですよね。
そうなんです。私も、今回の本読みの時、ひと言目からもう「あ、凛々子さんだ!」と思ってしまったくらいでした。
タイトルにもなっている『ゴシップ』という言葉を聞いて連想することは何ですか?
私も『ゴシップ』と聞いたらネットニュースとかSNSを思い浮かべるのですが、そこにはポジティブな感情もネガティブな感情もなく、単なる情報として仕入れていました。文字だけの情報なので受け取り手によっても感じ方は変わってくると思うのですが……。このドラマをきっかけに、少し私自身も見方が変わってきそうな気がします(笑)。
最後に、視聴者のみなさんへメッセージをお願いします。
このドラマは、1話ごとに題材が変わっていきさまざまなニュースが描かれていくのでとても見やすいお話でもあると思います。SNS社会の中で考えなければいけないようなテーマも織り込まれているので、演者のひとりとしてそういう部分をお伝え出来たらいいなと思っています。凛々子さんという存在を通して、登場人物たちや、編集部そのものが変わっていく姿を楽しんでいただけたら嬉しいです。

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