2026.09.21更新
報道・情報
ナレーションを担当した三村マサカズ(さまぁ~ず)
<9月28日(月) 26時45分~27時45分>
三村マサカズ(さまぁ~ず)がナレーション初挑戦。全国の書店はピーク時の半分以下にまで減少する一方で、瀬戸内海に浮かぶ尾道市因島には、同じ商店街に三軒の“本屋さん”がある。共通するのは地域を守る使命で店主たちが支えられていること。出版不況とも言われる中“本屋さん”が踏ん張るわけとは。この島で生まれ育った小説家・湊かなえのインタビューも交えながら書店の今を考える。
“町の本屋さん”がなくなりつつある。ネット販売が台頭し、スマートフォン一つで好みの情報が手に入る令和の時代に、その流れは地方で確実に加速。町で本に触れ、真っさらな価値観に触れる機会が減ってきている。夕方のニュース番組で2年間にわたって放送してきた、シリーズ特集「岐路に立つ書店」の取材で出会ったのが、瀬戸内の島にたたずむ三軒の“本屋さん”。定点取材することで、旧態依然として閉塞(へいそく)感が漂う出版業界の現実と、本が地域社会に欠かせない大切なツールであることを改めて考える。
せとうち書房の日常
人口約2万人が暮らす、尾道市因島。ここには、同じ商店街に別々の“町の本屋さん”が三軒も営業している。古くから造船業で栄え、人々の交流が盛んだった名残でもある。過疎化と少子高齢化の影響がいち早く表れる瀬戸内の島。「本を手渡しして、もっと常連さんの笑顔を見たい」「学校販売を強化し、島の未来を繋ぐ」「地域の憩いの場であり続ける」。三軒の書店は、それぞれのなりわいとしてだけでなく、地域を守る使命感を胸に刻む。瀬戸内という地理的な理由もあって、島の人たちにとって計り知れない心のよりどころであり続けてきた。
尾道市因島で生まれ育った小説家・湊かなえ
因島出身の小説家・湊かなえも、原体験は青春時代の書店にあった。書店は地域のインフラそのもの。ただ、今も多くの人が本を必要としているのに店のもうけは少ない。店主たちの“やりがい”がなければ維持することが難しくなっている現実がある。
出版社が本の定価を決める「再販売価格維持制度=再販制度」によって、全国一律の価格で書籍・雑誌が購入できる反面、出版社、取次会社、書店の三者は、コストが上昇した分をすぐに価格に反映しにくい。日本全国で年間に書籍・雑誌が流通する部数は、約30年で四分の一以下に減少する中、一冊当たりの利益が低くても成り立ってきた“薄利多売”の構造も、今ピンチを迎えつつある。時代の変化で本の需要が落ち込んでいることを考えると、価格を上げれば読者離れに拍車をかけるかもしれない。“やりがい”によって支えられてきた因島の店主たちの模索は、日本の出版界全体が抱える課題そのものだった。
番組のナレーターは、芸能生活で初のナレーション挑戦となる、さまぁ~ず・三村マサカズ。よく書店を訪れ、重厚な小説も読破する読書家だからこそ、本の未来を真剣に考えている。ぬくもりあふれる声と、時折飛び出すアドリブのツッコミも見どころ。
「令和の時代。小さな商店街に三軒も書店が密集して残っているのは、とても珍しいようです。店には島ならではの温かい時間が流れます。尾道市因島の三軒の店主から、本当の豊かさと、もうけとは何かを考えさせられました。取次会社と出版社側の皆さまにも答えにくい質問に、丁寧に向き合ってもらいました。“本屋さん”はどこへ向かうのか…。ディレクターの私のように、今まであまり書店に関心がなかったという人にも見てほしいです」
「書店は地方の都市部でなくなりつつあります。ネット販売の発達、スマートフォンで好みの情報が手に入る時代に、書店で思わず手にする本との“出会い”はどうなるのか。その行方を追った夕方のニュース番組の、シリーズ特集が一つの番組に。瀬戸内の島の三軒の書店の取材で見えてきたのは、変えられない出版業界の現実です。書店の日々の営みから、新たな価値に出会う場所の行方を見つめます」
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