2025.09.15更新
報道・情報
フジテレビ社内に向けカメラを回し続ける関口ディレクター
<9月22日(月) 24時45分~25時45分>
今年1月、フジテレビは一連の問題により社会からの信頼を失った。当時入社4年目だったディレクターは、大きく揺れるフジテレビ社内に向けカメラを回しはじめた。自社の内側を取材して見えてきたのは、会社が直面した厳しい現実、そしてそれでもフジテレビで働き続ける社員一人一人の苦悩と葛藤だった。それらを目の当たりにしたディレクターが選ぶ道は・・・「フジテレビ問題」の当事者となった社員を描くセルフドキュメンタリー。
今年1月。フジテレビは、かつてない危機に揺れていた。カメラを入れずに行った1度目の会見は完全なる失敗に終わり、それを機にスポンサー企業は次々とCMの出稿を見合わせた。その惨状をただ見ているしかなかった入社4年目のディレクターは、会社を辞めたいとすら思った。
「信頼を失ったフジテレビの内側でカメラを回したい―」彼女がその相談を上司にしたのは、2度目の会見が直前に迫った時だった。社内の反応はさまざま。社内での取材を肯定する意見もあれば、中には否定的な意見もあった。
1月27日。絶対に失敗できない2度目の会見を前に、会場では朝から広報チームにより念入りな準備が進められていた。会見前にリハーサルを行う、港浩一前社長をはじめとした経営陣の姿も。しかし、会見は大紛糾。10時間半に及ぶことになった会見の裏には、スポンサー対応に頭を抱える社員、翌朝の情報番組の扱い方で激しい議論をするスタッフ・・・それぞれの“10時間会見”があった。
情報番組で働く関口ディレクター
自らが働く会社が危機的状況に陥った中で、同世代の若手社員はいま何を思っているのか。ディレクターは彼らが直面している厳しい現実や、それでもこの会社で働き続ける理由を知りたいと思った。そして取材を進める中で出会ったのは、転職活動を始めていた同期や、フジテレビへの入社を迷ったという新入社員、今を「会社が変わるチャンス」だと捉える先輩社員など、さまざまな思いを抱えた“当事者たち”だった。
フジテレビという会社に希望はあるのか。自分たちがこの会社で働く意味は何なのか。さまざまな葛藤を抱えるフジテレビ社員を追った。
「“消えてなくなれ”“はやく潰れろ”・・・。自分が働く会社が目の前で信頼を失っていくさまを、私たち若手社員は当初、ただ見ていることしかできませんでした。その時、入社4年目だった私に唯一できたことは、大きく揺れるフジテレビ社内に向けてカメラを回すことでした。渦中のフジテレビで何が起きているのか。そして私たち社員は何を考えながらこの会社で働くのか。これまで数々の取材を行ってきたテレビメディアの一員として、自社に向けてカメラを回し、その内情を伝えることは一種の義務のような気もしていました。そして社内を撮り進める中で、現場が直面している厳しい現実や、その中で生まれる社員の葛藤を目の当たりにし、当事者としてこの現実を伝えなければいけないと、より強く思うようになりました。かつてない危機に陥ったフジテレビの内側を、若手社員の視点で見つめ続けた237日間の記録です」
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