2025.08.25更新
報道・情報
左から)樋口蒼生選手、五十嵐圭選手
<9月1日(月) 26時45分~27時45分>
2000年に発足した国内初のプロバスケットボールチーム「新潟アルビレックスBB」。かつてトップリーグB1で中地区優勝を果たしたこともある名門クラブだ。しかし、その後クラブの成績は低迷。クラブ内でのパワハラ問題などもあり、2季連続降格し、24~25年シーズンはB3リーグで戦うことになった。そんな中、チームの再建を託されて新潟に復帰したのが、元日本代表の五十嵐圭だ。入団会見でクラブの現状を「落ちるところまで落ちた」と表現した五十嵐。クラブの再建に向けたシーズンに密着した。
2000年に日本初のプロバスケットボールチームとして誕生した新潟アルビレックスBB。パイオニア的存在として、長らく日本のバスケ界をけん引してきた。2018年~19年シーズンにはトップリーグのB1で中地区優勝を果たした。しかし、2021年にはクラブ内でパワーハラスメント問題が発覚し、リーグから規約違反による制裁を受ける。さらに2022年には、フロントとの確執によりシーズン途中でヘッドコーチが退任。決算では実質債務超過状態に陥った。クラブ内の混乱とともに、戦績も振るわず、B2に降格した2023~24年シーズンは、7勝53敗でB2最下位となり、B3降格が決定。2季連続での降格により、戦う舞台はB1からB3へと一気に転落した。
試合前のロッカールーム
プレー中の五十嵐圭選手
そんな中、どん底に落ちたチームを立て直してほしいというオファーを受けたのが、地元・新潟出身で元日本代表の五十嵐圭。中地区優勝時の立役者でもあり、4季ぶりに新潟に戻ってきた。入団会見で五十嵐は、B3に落ちたクラブを「落ちるところまで落ちた」と表現。移籍前に所属していたB1・群馬クレインサンダーズでは、プレータイムが減っていた五十嵐にとって、自身の再起もかけた挑戦となった。
1人のプレーヤーとしての役割を超えて、営業活動などにも取り組みながらチームの再起を目指す。しかし、決意とは裏腹に、現実は思うようにいかない。“負け慣れ”していた選手やスタッフの意識改革に課題を感じながら、苦しいシーズンが続く。五十嵐を中心に、目標である1シーズンでのB2復帰に向けて奮闘するチームを追った。
「B3に降格したクラブを立て直すため五十嵐圭選手が復帰する。“これはクラブにとって歴史的なシーズンになる。今季しか見られないものがある”と思い、取材を始めました。密着する中で感じたのは、一度落ちた組織が這い上がることは難しいということ。しかし、覚悟を持った人たちが集まり、全員が同じ方向を向くことができれば、その組織は再起に向けて歩み出せるということです。クラブは目標を達成することはできませんでしたが、ブースターからはクラブの変化を認める声が数多く聞かれました。これは、選手やフロントが一丸となり、再起に向けて歩み出した証しだと感じます。昨今、不祥事やスキャンダルなど“落ちるのは一瞬”と感じることが多い時代です。番組を通じて、一度どん底まで落ちた組織がどのように這い上がるのか、這い上がるために必要なものとは何か。そうしたことを考えるきっかけや手がかりが届けられれば幸いです」
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