2025.07.28更新
報道・情報
お笑いライブに母を招待する
(左から)母、三浦マイルド
<8月4日(月) 26時55分~27時55分>
2013年の「R-1ぐらんぷり」(現在の「R-1グランプリ」)で優勝したピン芸人・三浦マイルド。去年2月、認知症が進行する母親の介護のため地元の広島県江田島市に戻ることにした。まるで子供のようにふるまう母親に戸惑いながらも、歩んできた人生を見つめ直す三浦マイルド。
近い将来、高齢者の3人に1人が認知症を患うと予測される日本。超高齢化社会に突入し誰もが迫られる現実を見つめたドキュメンタリー。
超高齢化社会の現実に、社会や家族は親をどう支えていくのか。
2013年の「R-1ぐらんぷり」(現在の「R-1グランプリ」)で優勝したピン芸人・三浦マイルド。昨年2月、認知症が進行する母親の介護のため、地元の広島県江田島市に戻る決断をした。母子家庭で育った一人息子。幼い頃、お笑いコンビ・ダウンタウンの魅力に心を奪われ、故郷を飛び出し芸人の道へ進んだ。不安定な職業を目指すことに、泣きながら訴える母親。その反対を押し切って夢を追い続けた。
自宅で母を介護する三浦マイルド
江田島に戻った三浦マイルドが口にしたのは「これまで母にしてきたことの償いだと思って」という言葉。施設に入りたくないという意思を尊重し、一日の大半を寝て過ごす母親を自宅で介護する。アイスクリームを止めどなく食べたり、欲しいと言われた餃子を焼いても、すぐに気が変わって食べなかったり、まるで子供のようにふるまう母親。その姿に戸惑いながらも、介護を通してこれまで歩んできた自分の人生に向き合い始める。
地元・広島でお笑いライブに出演する三浦マイルド
都会での仕事が減り、店舗や地域のイベントで細々とやるお笑いライブに出演。そこで気付いたのは、マイク1本あれば誰かに笑顔を届けられるということだった。東京で有名になって、多くの人に「笑い」を届けたい、しかし、この場所でも芸人として何かできることはあるのかもしれない…。きっかけをくれたのは紛れもなく認知症になった母親だった。
「笑い」を追い求める1人の芸人が、日々迫られる人生の決断。近い将来、高齢者の3人に1人が認知症を患うと予測され、超高齢化社会が始まった“老いゆく”ニッポンで、社会は、家族は、認知症の“親”をどう支えていくのか…。「笑い」を追い求めてきた彼の日常から、何が家族にとって“幸せ”なのか、見つめた。
「“連れ添った妻への愛情がなくなりそう”“夫婦で一緒に死にたい”と話す人がいます。葛藤を抱えながら介護をする人たちの気持ちを思い浮かべてほしいと思います。三浦さんのように、離れて暮らす親が認知症になったとき、家族は住む場所や仕事など難しい決断を迫られます。今後、多くの人が認知症の現実に直面することを知ってほしいと思います」
「2025年“団塊の世代”は75歳以上となり、日本は超高齢化社会に突入します。若者は地方から都会へ転出し、親子が離れて暮らす実態は地方都市で加速しています。その時、家族は、社会は、親をどう支えるのか。ニュース番組のシリーズ特集の中で出会った三浦さんは翻弄(ほんろう)されながらも“笑い”を追い求めます。その終わりなき、そして、一見救いのない日常を見つめることで、改めて親子の関係を考えるきっかけになればと思います」
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