『未来へのテイクオフ~阿蘇くまもと空港新旅客ターミナルビル開業』

2023.09.15更新

報道・情報

第32回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品(制作:テレビ熊本)

「阿蘇くまもと空港新旅客ターミナルビル」上棟式

『未来へのテイクオフ~阿蘇くまもと空港新旅客ターミナルビル開業』

<9月22日(金) 26時55分~27時55分>

阿蘇くまもと空港新旅客ターミナルビル開業

熊本地震から約7年となる2023年3月23日、“熊本地震からの創造的復興のシンボル”とされた建物が開業した。それが「阿蘇くまもと空港 新旅客ターミナルビル」だ。しかし建設の間には、新型コロナウイルスが猛威を振るい航空便の数が激減してしまう。大きな逆風の中、旅客ターミナルビルを解体し、新たに作るという世紀のプロジェクトに密着した。

熊本地震からの創造的復興のシンボル「阿蘇くまもと空港新旅客ターミナルビル」建設の記録

2016年4月に起きた熊本地震。国内で初めて2度の震度7を記録したのが熊本県益城町だ。その益城町にあった「阿蘇くまもと空港」も甚大な被害を受けた。そこで熊本県の蒲島郁夫知事が打ち出したのが、熊本地震からの創造的復興のシンボルとして、「阿蘇くまもと空港」の民間委託と、国内線と国際線を一体化した新旅客ターミナルビルの建設だ。
建て替えのため、となりに仮の国内線旅客ターミナルビルを造り業務を開始したのが2020年4月。しかしそこに影を落としたのが新型コロナウイルスだった。国際線はゼロに、1日40往復あった国内線も羽田空港2往復、大阪国際(伊丹)空港1往復のみとなり、本来であればかき入れ時となるゴールデンウイークも、仮のターミナルビルは閑散とした状態だった。その中で始まった新旅客ターミナルビル建設。
新ターミナルビルは、熊本地震を受け耐震性を高めた構造にした。また、この規模の空港としては初めて、保安検査後も買い物や食事ができる滞在型ゲートラウンジを採用するなど、特色のあるターミナルビルとなっている。滞在型ゲートラウンジに入るのは26店舗。天草の海鮮レストランや山鹿の人気スイーツ店、熊本地震で被災したお茶屋などが入る。
そして迎えた2023年3月23日。ちょうど新型コロナウイルスの感染者数も落ち着く中、新しい「阿蘇くまもと空港」が船出をした。旅客数もコロナ前の水準に近づき、国際線も復活。
一方で「地域にひらかれた空港」を目指しているが、1年半後の第2期工事が完成するまでは、見送りに来た人が食事をするスペースが少ないなどの課題も残る。
本番組は、「阿蘇くまもと空港 新旅客ターミナルビル」建設の3年間を追った記録映像となっている。

ディレクター・古閑康弘(テレビ熊本 報道編成制作局)コメント

「“阿蘇くまもと空港を建て替えるうえで、記録映像が撮れないか”熊本国際空港の担当者から相談を受けたのが、ちょうど3年前の2020年5月25日でした。熊本地震からの創造的復興のシンボルとしての意味合いもあり、取材を始めました。しかし、そこに影を落としたのが新型コロナウイルスでした。普段の取材活動も制限され、熊本空港も利用者が激減する中、本当に形になるのか、不安を覚えながら取材を続けました。ビルの完成が近づく中、少しだけ普段の空港の姿が戻ってきたのが2022年1月3日のUターンラッシュでした。
空港とは建物ではありますが、そこに関わる方々は運営する側、建設に関わる方、テナントとして出店する方、それぞれに空港への思いがあります。また、そこは出会いと別れの場であり、特別な場所でもあります。そんな空港の建設現場は、上棟式の“名入れ”であったり夜間の看板かけであったり、初めて見るものばかりでした」

「阿蘇くまもと空港新旅客ターミナルビル」建設風景

「阿蘇くまもと空港新旅客ターミナルビル」建設中の外観

【番組概要】

第32回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品『未来へのテイクオフ~阿蘇くまもと空港新旅客ターミナルビル開業』(制作:テレビ熊本)
≪放送日時≫
<9月22日(金) 26時55分~27時55分>
≪スタッフ≫
ディレクター・プロデューサー:古閑康弘
語り:中原理菜
撮影・編集:渡邉俊一郎
CG:南条 徹

掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。