2020.11.18更新
その他
『TimeTrip江戸-東京 日本最古の360度パノラマ写真の謎』
日本最古の360度パノラマ写真を高解像度でデジタル化し、4Kモニターで検証する研究家たち
左から)後藤宏樹氏、平井聖氏
『TimeTrip江戸-東京 日本最古の360度パノラマ写真』シリーズ2作品
先進映像協会日本部会主催の「ルミエール・ジャパン・アワード2020」が、11月18日(水)、InterBEE2020 ONLINEにて開催され、フジテレビが制作し3月21日(土)にBSフジで4K放送された『TimeTrip江戸-東京 日本最古の360度パノラマ写真の謎』が4K部門優秀作品賞、『TimeTrip江戸-東京 日本最古の360度パノラマ写真研究VR』がVR部門優秀作品賞を獲得、ダブル受賞の快挙となった。
フジテレビでは、「TimeTrip」プロジェクトと銘打って、過去の様々な資料を検証し、映像作品などとして現代によみがえらせるプロジェクトを推進している。東京都千代田区神田駿河台にある東京復活大聖堂(ニコライ堂)の建築足場最上部から、明治時代に撮影された日本最古の360度パノラマ展望写真を高解像度でデジタル化し、4K/HDRコンテンツに仕上げることにより、ルーペを使うだけでは見つけることのできなかったディテールが浮かび上がり、歴史研究としても新事実発見の手掛かりとなった。
4K部門優秀作品賞を受賞した『TimeTrip江戸-東京 日本最古の360度パノラマ写真の謎』は、このパノラマ写真を検証し、いまだ不明な撮影者や目的などの謎に迫る番組。江戸幕末を再現した緻密なCG画像、4K/HDRならではのニコライ堂内の美しい質感表現、先進映像技術を用いることによる歴史的な説得力を強める効果などが評価された。
『TimeTrip江戸-東京 日本最古の360度パノラマ写真研究VR』
最先端VRシステムで再現されたニコライ堂からの「明治の東京」
VR部門優秀作品賞を受賞した『TimeTrip江戸-東京 日本最古の360度パノラマ写真研究VR』は、この日本最古の360度パノラマ写真を最先端VRシステムで表現し、実際に撮影された明治の東京を自由な視点で楽しむことができるVR作品。VR空間内の細部の世界へ移動体験できるインタラクションも備え、当時の街並みを詳細に観察できる構成となっている。さらに、明治の東京だけでなく、現代の東京、昭和の東京、幕末の江戸と四つの時代をニコライ堂からの360度パノラマ映像として実体験できる。超高精細、広視野角、高リフレッシュレートのVR機器を用いて、平面の写真や従来の映像ではなしえない臨場感と没入感を提供し、空間的な疑似体験に加え、時間を超えた体験が実現できていることが評価された。
<ルミエール・ジャパン・アワードとは>
国内で制作・公開された優れた先進映像コンテンツを表彰することで良質なコンテンツの拡大と品質向上を目的として、2011年より行われている。主催する先進映像協会日本部会は、3D、UHD(4K・8Kなどのウルトラハイディフィニション)、VR(バーチャルリアリティー)などの先進的な映像技術を活用したコンテンツ表現が、教育啓発・表彰・調査研究を通して発展・普及されることを目的とする業界団体。
「『TimeTrip』シリーズは5作目となりますが、全作品がこのアワードで受賞しておりスタッフ一同喜んでいます。今回は4Kの基本に戻って、高解像度の技術力を古写真分析に活用しました。この番組で扱った360度パノラマ展望写真をVRコンテンツに展開した作品が、併せて受賞出来たことも大変うれしく思います」
「日本最古の360度パノラマ写真という貴重かつロマンあふれる題材を、VR技術によって新しい形で表現しました。楽しみながら発見もあるような、VRとしての意義を持つ作品を目指して制作し、このような形で評価をいただき大変ありがたく思います。今後も映像エンターテインメントの可能性を広げる取り組みを進めてまいりたいと思います」
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