2020.09.17更新
その他
病床の廣中和尚を見舞うタクマ
左から)タクマ、廣中邦充(ひろなか・くにみつ)
フジテレビがW受賞!『ザ・ノンフィクション』にテレビ教養番組最優秀賞 「総合コンテンツ管理システム」は4度目の栄誉
2020年日本民間放送連盟賞が9月17日(木)に発表され、2019年6月2日(日)にフジテレビで放送された『ザ・ノンフィクション おじさん、ありがとう 〜ショウとタクマと熱血和尚〜』が【番組部門】テレビ教養番組で最優秀賞を受賞した。また、フジテレビが開発した「総合コンテンツ管理システムとオンラインキューシートで実現した送出ワークフロー改革」も【技術部門】優秀賞を受賞し、フジテレビは2部門で表彰された。
日本民間放送連盟賞は、質の高い番組がより多く制作・放送されることを促すとともに、CM制作や技術開発の質的向上と、放送による社会貢献活動等のより一層の発展を図ることを目的に、日本民間放送連盟が1953年に創設した賞だ。部門・種目別に審査を行い、優秀な成績と認められる作品および民放の信用と権威を高めたと認められる活動を表彰する。
【番組部門】テレビ教養番組で最優秀賞を受賞した『ザ・ノンフィクション おじさん、ありがとう 〜ショウとタクマと熱血和尚〜』は、2019年6月2日(日)に放送。かつて“平成の駆け込み寺”と呼ばれ、非行や虐待、いじめ、薬物依存など、さまざまな理由から親元で暮らせなくなった子供たちの居場所となった小さな寺が舞台。子供たちから“おじさん”と呼ばれ、第二の父親のような存在だった寺の住職・廣中邦充(ひろなか・くにみつ)さんは、肺がんに冒されながらも病と闘い、最期まで子供たちに手を差し伸べ続けた。熱血和尚と悩める子供たちの心の触れ合いを描いている。「熱血和尚」を描いたこの作品は、第57回ギャラクシー賞・奨励賞、ニューヨークフェスティバル2020でのドキュメンタリー宗教/哲学部門・銀賞、国連グローバルコミュニケーション賞・銅賞に続いての受賞となった。また、今年1月19日にBSフジサンデースペシャルで放送された「特別編」が、第36回ATP賞テレビグランプリのドキュメンタリー部門最優秀賞を受賞している。
総合コンテンツ管理システムプロジェクトメンバー
左から)伊東北斗(デジタルコンテンツ部)、井村紀彦(放送部)、北澤弘行(放送部)、永田祐之(放送部)
一方、【技術部門】優秀賞を受賞した「総合コンテンツ管理システムとオンラインキューシートで実現した送出ワークフロー改革」は、放送だけでない出口が増える中、従来、送出マスター設備のサブシステムとして構築していた番組バンクでコンテンツを管理する考え方から、コンテンツファーストの設備構築に転換したものだ。今後も増えるであろうコンテンツの出口に対応できるようクラウドを活用、さらに番組の進行情報を記したキューシートを電子化して組み合わせることで、先進的なテレビ送出ワークフローを開発・実用化し、地上波・BS・CS・配信・番組販売への多様かつ迅速なコンテンツ展開を実現し、人的リソースを削減するなど業務の効率化をしながら安定性向上にも寄与するなど、テレビ送出技術の発展に貢献したことが評価された。
「総合コンテンツ管理システム」は、従来、VTRで管理していた番組素材をデータファイルとして管理するシステムであり、2019年2月から稼働している。本システムでは、放送用番組素材とインターネット動画配信用番組素材などをデータファイルとして一括管理。放送が終了したアーカイブ素材はクラウドサービス上に保管することにより、必要となる機材とスペースを減らしてコストを削減し、運用の自動化と省力化を実現させた。また、「オンラインキューシートシステム」は、従来、放送運用のために必要なキューシートを手書きで作成していたが、電子化すると共に、インターネットおよびクラウドを活用することにより、利便性と省力化を実現させた。
総合コンテンツ管理システム」と「オンラインキューシートシステム」で構成される本システムは、第46回放送文化基金賞【個人・グループ部門】放送技術も受賞しており2冠を達成。また「総合コンテンツ管理システム」については、映像情報メディア学会・第47回技術振興賞進歩開発賞(現場運用部門)、日本映画テレビ技術協会・第73回技術開発賞も受賞しており、今回の受賞で4度目の栄誉となった。
「総合コンテンツ管理システムとオンラインキューシートで実現した送出ワークフロー改革」
システムイメージ図
掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。