FNSドキュメンタリー大賞

FNSドキュメンタリー大賞

2019.6.10更新

雄大被告に訪れる変化と心の闇を読み解く

船戸結愛ちゃん(享年5才)

船戸結愛ちゃん(享年5才)

第28回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品
なぜ 結愛ちゃんを救えなかったのか~目黒・虐待死事件~

6月12日(水)26時50分~27時45分

都会でひっそりと消えていったはかない命が、いま日本を動かそうとしている…。
2018年3月、東京・目黒区で5歳の船戸結愛ちゃんが死亡した虐待死事件。
国会に児童虐待防止法の改正案が提出されるなど、この国のシステムを変える“きっかけ”となった衝撃的な事件だ。
事件のことを報道で知った時、誰もが考えたに違いない…「結愛ちゃんを救うチャンスがあったのではないか?」「なぜ社会はあれほどの虐待に気づかなかったのか?」
番組はその答えを出すために、加害者である父・船戸雄大被告(逮捕時33歳)の半生をたどった。誰もが目もそむけたくなる程の虐待を行い、世間には「鬼畜」「悪魔」と呼ばれた船戸雄大という男は、一体どんな人物だったのか?

結愛ちゃんの継父・船戸雄大被告

結愛ちゃんの継父・船戸雄大被告

船戸雄大被告が東京で兄のように慕った男性

船戸雄大被告が東京で兄のように慕った男性

小学校の同級生や大学の親友、会社の同僚や上司、行きつけの飲食店での飲み仲間…雄大被告の身近にいた人たちが、口をそろえて語るのは、「学校一バスケがうまい」「サークルのリーダー」「同期会の盛り上げ役」という、いつも仲間の輪の中心にいる、意外な素顔。
大学時代の親友の口から出たのは「アイツはやってないんじゃないか」という言葉。雄大被告を近くで見ていた人間に、そこまで思わせる男が、一体なぜ、あんな悲惨な虐待をしたのか…なぜ誰も虐待を見抜けなかったのか…
その鍵を握るのは、誰とでも仲良くなり、新しい環境に飛び込んでいく、雄大被告の異様なまでの「社交性」。このキャラクターこそが、2年にわたる結愛ちゃんへの虐待が、社会の目をすり抜ける大きな要因となっていたのだ。

番組が独自に入手したのは、雄大被告が、東京で兄のように慕っていた男性との2年間のLINEでのやりとり。
「香川で今付き合っとる仔と籍を入れることが決まりました…(笑)」
「田舎で子供と3人暮らしです(笑)」
「まぁ金はないですけど幸せは幸せです(* ̄▽ ̄*)」 
「ついでにお腹に子供も出来まして…9月末には2児のパパになります」
「まぁとりあえず家族持ってしまったんで、大人しく働きます(ノД`)…」
【船戸雄大被告のLINE原文まま】

結愛ちゃんの実父方の曽祖父が結愛ちゃんの墓参りへ

結愛ちゃんの実父方の曽祖父が結愛ちゃんの墓参りへ

結愛ちゃんの一周忌、アパート前の献花

結愛ちゃんの一周忌、アパート前の献花

大学時代から11年を過ごした東京を離れ、故郷・札幌での転職、縁もゆかりもない香川で出会った家族、そして始まっていった結愛ちゃんへの虐待、児童相談所や地域の目から逃れるようにやってきた東京での事件発覚までの日々…LINEで語られたメッセージから雄大被告に訪れる変化と心の闇を読み解いていく…。

コメント

ディレクター・郡薫子(フジテレビ情報制作センター)のコメント

「被害者である女の子の写真を見て、最初に思ったことは“こんなかわいい子を”でした。この子を死なせた親はきっと悪魔に違いない。なぜこんなヒドいことが…いったいどんなヤツなんだ!そんな怒りの感情から結愛ちゃんの継父・船戸雄大被告の取材を始めました。香川時代の結愛ちゃんの2度の一時保護、そして2度の雄大被告の書類送検、その時、彼は何を思っていたのか。雄大被告の取材を進めると、虐待をエスカレートさせていった男の“心の動き”が見えてきました。衝撃的な児童虐待死事件を起こした一人の男の半生…それを見ることで、児童虐待が起きない社会のために、私たちは何をすべきなのか、そのヒントとなるドキュメンタリーになればと思っています」

番組概要

タイトル
第28回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品
『なぜ 結愛ちゃんを救えなかったのか~目黒・虐待死事件~』(制作:フジテレビ)
放送日時
6月12日(水)26時50分~27時45分
スタッフ
ナレーション
下山吉光
構成
石井成和
取材
  • 高橋麻樹
  • 西毅(フジテレビ情報制作センター)
プロデューサー
西村陽次郎(フジテレビ情報企画開発センター)
ディレクター
郡薫子(フジテレビ情報制作センター)
制作
フジテレビ情報企画開発センター

※掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。