FNSドキュメンタリー大賞

FNSドキュメンタリー大賞

2017.7.4更新

児童遺族と教員遺族 亡くした家族への誓い

第26回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品
校庭から伝えたいこと~遺族 石巻・大川小~

7月14日(金)27時30分~28時25分

東日本大震災の津波で、児童74人教職員10人が犠牲となった宮城県の石巻市立大川小学校。震災直後から、癒えない悲しみを抱きながら真実を追求し続ける児童の遺族たちの姿は、全国でも大きな反響を呼んでいる。一方で、教職員10人の死は、ほとんど顧みられることはなかった。

震災発生から6年。立場の違いを痛感しながらも、当時2年生の担任だった父を亡くした息子は、児童遺族へ歩み寄り、校庭での語り部活動に加わることになった。

震災後、ほとんど交流することがなかった、「児童遺族」と「教員遺族」。あの日、あの校庭で、大切な家族を亡くし、今を生きる遺族……。番組では、それぞれの姿を見つめる。

宮城県の石巻市立大川小学校。東日本大震災の津波で、児童74人、教職員10人が犠牲となった。紫桃隆洋さん(52)は、5年生だった次女の千聖ちゃん(当時11)を亡くした。あの日、校庭で何が起きたのか。我が子が亡くなった真実を追求し続けている。震災発生から3年を前に起こした裁判は、今も、控訴審が続く。

一方、2年生の担任だった父・隆芳さん(当時55)を亡くした、一人息子の奏太さん(21)は、震災後、悲しみの声を上げることができずにいた。「先生だった父は、子供たちを守るべきだった」。重すぎる現実だった。

震災発生から6年。立場を痛感しながらも、奏太さんが動き出した。児童遺族へ歩み寄り、少しずつではあるが、児童遺族たちの校庭でも語り部活動に加わるようになった。

あの日、約50分間、雪が降る校庭にいた児童と教職員。今を生きる遺族は、その校庭で伝えたいことがあった。

コメント

ディレクター・楠本晃大(仙台放送 報道局報道部)

「震災直後から、大川小学校の取材を続けてきました。児童のご遺族と教員のご遺族。
取材の中で、それぞれの震災後の6年間の歩みは、全く違うものだと感じました。言葉では到底表せない思いを、番組ではご遺族の方々の“言葉”を少しでも多く届けることで伝えられれば。その思いで制作しました」

番組情報

タイトル
第26回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品
『校庭から伝えたいこと~遺族 石巻・大川小~』(制作:仙台放送)
放送日時
7月14日(金)27時30分~28時25分
スタッフ
プロデューサー
菊地章博
ディレクター
楠本晃大
撮影
倉岡潤
取材
  • 山田真帆
  • 大山琢也
編集
畠山由美子
CG
小野寺貴文
ナレーション
伊藤歩(セブンス・アヴェニュー)
制作
仙台放送

※掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。