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更新日:2019年12月2日

2019年11月度社長会見要旨(2019.11.29)

Q.10月改編の手応えについて

10月1週から先週までの8週間の平均視聴率は、前年同期比でゴールデン帯0.5ポイント、プライム帯0.4ポイントのアップと、昨年の後半ぐらいからの一連の上昇傾向が続いていて、一定の手応えを感じている。
月9『シャーロック』は、今週までの平均視聴率が2桁をキープしており、タイムシフトも非常に好調に推移している。また、火曜9時、関西テレビの『まだ結婚できない男』もここまでの平均視聴率が9.4%と、この枠としては久しぶりの良い視聴率が出ていると喜んでいる。金曜9時の『ウワサのお客さま』は初回2桁でスタートして、その後は少し落としているが、これから定着していってくれるように現場にも話をしているところだ。日曜の単発枠『日曜THEリアル!』も、裏環境が厳しい枠の中、健闘しているのではないかと思う。
先週は『サザエさん』放送50周年を記念し『サザエさんWEEK』と銘打って、スペシャルアニメやドラマを放送した。フジテレビの歴史を長年支えてくれている番組なので、お客さんからの反響も多く、今後も大切にしていきたいと思っている。

Q.年末年始特番について

年末年始の目玉の一つは1月4日・5日の2夜連続スペシャルドラマ『教場』。木村拓哉さん主演で、木村さんがシニアの役をやるということで白髪のポスターをご覧になった方もいるかと思う。「踊る大捜査線」の君塚良一さんが脚本、『プライド』の演出をした中江功監督と、息の合ったトリオでやってもらえると思う。4時間を超える大作で、大変期待している。その前日、1月3日には映画『マスカレード・ホテル』を地上波初放送する。東野圭吾さん原作で興行収入が46億円を超えた大ヒット映画。『教場』と合わせて3夜連続で木村拓哉さん主演となり、フジテレビらしいラインナップだと思う。
ほかにも1月3日恒例の『VS嵐 新春豪華3時間SP』や、昨年好評をいただいた加藤シゲアキさん主演の金田一シリーズスペシャルドラマ第二弾『悪魔の手毬唄』。また12月23日には『世界ミドル級タイトルマッチ 村田諒太戦』等々、非常にバラエティーに富んだラインナップを用意している。ご期待いただきたい。

Q.1月クールの新番組に関して

月9は2年前に放送し平均視聴率10.6%と好調に推移した『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』の新シリーズ。前作を上回るアクションスケールになると聞いており、楽しみにしているところだ。
カンテレ制作の火曜9時は、向井理さん主演のサスペンスドラマ『10の秘密』。木曜劇場は松下奈緒さん演じる癌に向き合う医師の『アライブ~ガン専門医のカルテ』を放送する。ご期待いただきたいと考えている。

Q.最新の営業概況について

10月の売り上げが確定した。前年比でネットタイム98.6%、ローカルタイム96.6%、スポット87.1%。全体では92.5%だった。
ネットタイムについては、単発で「ワールドカップバレー男子」や「バスキア展特番」など、昨年なかったイベントがあったが、レギュラー番組の売り上げ減をカバーするまでには至らず、前年を若干下回っている。
スポットは地区投下で厳しい数字が続いている。消費税の反動、大型スポーツイベントにスポンサーの予算がシフトされるという傾向が最近続いており、様々な要因が考えられるが、今後も緊張感をもって頑張っていきたいと思う。

Q.上期決算及び通期の見通しについて

上期は減収ながら増益の決算となった。放送収入は広告市況が厳しい中で前期比96.9%と若干減収になったが、スポットの地区投下が大幅に下がる中で、シェアを伸ばすことができ、キー局で2015年下期以来の2位に浮上するなど良いニュースもあった。
そうした中で、映画事業で「翔んで埼玉」「コンフィデンスマンJP」「ワンピース スタンピード」といったヒット作が続き、コンテンツの強さが業績を下支えし増益を達成することができた。
通期では、下期のマーケットも不透明な状況が続いている中で、好調だった上期に続いて利益を積み上げていけるように、引き続き全社でコンテンツに対するエネルギーを注入して、各事業で収益性を上げていきたいと考えている。

Q.最新の映画事業概況、およびイベント事業概況について

映画事業では9月公開の「記憶にございません!」の上映が続いており、昨日までで動員が280万人、興行収入はおよそ36億円の大ヒットとなった。11月1日に公開した「マチネの終わりに」は、昨日までで動員61万人、興行収入およそ8億円で、最終的には10億円目指して、今プロモートしている最中だ。
イベント事業では、「バスキア展 メイド・イン・ジャパン」が今月17日に終了。57日間の総来場者数は19万7000人ということで、現代アート展としては記録的な集客ができたと思っている。12月は、ミュージカル『サタデー・ナイト・フィーバー』がある。'70年代のディスコ・ブームを象徴する映画を、音楽とダンスを融合し新たな演出で舞台化。若者だけでなく、我々のシニア世代にも懐かしい作品になっていると思う。

Q.NHKの常時同時配信に対して、総務省が「基本的考え方」を公表した件について

NHKのインターネット活用業務に対して、いくつかの提案をしている。民放との市場競争の阻害に配慮すること、民放との連携に当たっては民放からの求めに応じて「協議の場」を設ける、あるいは、いわゆる三位一体改革を前提とする必要があるなど。私どもがパブリックコメントで出したこれまでの意見に沿ったものだと思う。

Q.就任から半年を振り返って

就任会見の時にも申し上げたが、6年間、社長補佐という役をしてきたが、社長になってみて随分違うというのが素直なところ。責任、重さ、考えなくてはいけないことの種類も、大きく違うと思った。
社員向けの全体会議で、「面白いことのそばにいてほしい」ということを言った。作り手が面白いことのそばにいないと視聴者を引きつけるコンテンツはできないのではないかという考え。“隗から始めよ”という言葉があるが、必要要請があれば番組に出て、自らが面白いことのそばにいることで、なにか社員に考えてもらえればいいなと思う半年間だった。