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更新日:2019年7月8日

2019年6月度社長会見要旨(2019.7.5)

Q.九州南部豪雨について

九州南部を中心に降り続いた大雨による土砂災害で犠牲になられた方、被害に遭われた方がいらっしゃる。改めてお見舞い申し上げる。今後も不安定な気候が続くと予想されるが、全国放送はもちろん、FNS各局のローカルニュース、SNSなどでもきめ細かい情報を発信し、公共メディアとしての務めを果たしていきたいと思っている。

Q.新社長としての抱負

実際に就任してみると想像していたよりもやらなくてはいけないことが多く、責任の重さを痛感している。
私の任務は、視聴率のさらなる回復とその結果としての業績の回復であると考えている。幸いにして、宮内社長時代の2年間、我が社は増益を続けることができ、視聴率も昨年後半辺りから緩やかな上昇傾向にある。この流れをさらに加速させて、視聴者から愛される局としてこの会社を成長させていきたいと考えている。
テレビを取り巻く環境は変貌を遂げている。有料の動画配信、見逃し配信、同時再送信、また、世帯視聴率一辺倒から属性を重視した個人視聴率のシフトなど、こういったテクノロジーの進化にどう対応していくかは喫緊の課題で、それに対して数々の重要な決断を遅滞なく下さなくてはならない。しかし、肝心なのはそこで流されるコンテンツのクオリティーであることは論を待たない。我々が制作するものの質の良し悪しが以前にも増してその成否を決める、そんな局面にも差し掛かっていると痛切に感じている。先日の社員全体会議で、いつも面白いことの一番そばにいてほしいと言った。面白いというのは極めて個人的な感覚なので、テレビがマスメディアである以上、それを普遍的なものにする作業は当然必要だが、まず面白さの根っこみたいなものが作り手の体内にあることが必要だと思う。
つい先日行った大きな組織制度の改革とともに、今申し上げたような意識の改革も継続して、社員やスタッフに自信を取り戻させ、働くことに強くやりがいを感じてもらう。まず行うべきは、そのための水路作りではないかと感じている。

Q.今回の組織改革の狙いは?

今回行った組織改革の柱の一つが、総合メディア推進本部の新設。会社全体の進化発展のための羅針盤を作っていくという業務だ。既存の有料配信のオンデマンドサービスと無料見逃し配信のありかたをどうするか?また、実証実験を通じて将来的な同時配信についてどう考えていくか?また、視聴ログデータの収集と分析、活用方法の検証などなど、新しいテクノロジーに関して総合的に戦略を立てていくというセクション。そのため「局」ではなく、その上位概念である「本部」とした。このセクションからいろんなことを全社横断的に発信して決断していきたいと思う。
もう一つ大きな柱となるのが、報道局、情報制作局、スポーツ局の統合によって生まれるニュース総局。3局のスタッフ間の連携の強化、共通インフラの整備、制作費の有効活用、いろんな知恵を結集して、限りある資源を効率的に有効に機能させていきたいと考えている。
最後に、新たな柱として、編成局から独立した広報局の中にブランディング室という新しいセクションを作った。フジテレビが目指す企業イメージはなにか。フジテレビとしての新しいブランドの確立をやってもらいたいと考えている。

Q.4月改編の総括

月曜9時の『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』が、後半に向かって視聴率が伸びて全11話の平均視聴率は12.1%という高い成績をいただいた。また総合視聴率では全話平均19.8%と4月クールの民放連続ドラマでトップとなった。大きな反響にお応えして編成した『特別編~旅立ち~』が世帯15.6%、総合23.4%と非常に大好評のまま終えることができたことは大きな喜びだ。命を扱う医療現場にも関わらず、見やすく温かい新しい医療ドラマに仕上がったのではないかと思っている。
昨年後半くらいから視聴率は回復基調にあり、6月の月間視聴率では全日視聴率が5.8%と、およそ3年ぶりに3位になった。この回復基調を確固たるものにして、10月改編につなげたいと思っている。

Q.7月クールドラマおよび今後の単発番組について

月曜9時枠は、上野樹里さん主演の『監察医 朝顔』。これは新人法医学者と刑事の父が遺体に残された最期の謎を読み解くサスペンス。先週行われた完成披露試写での評判も非常に良く『ラジエーションハウス』に続いてのヒットを期待している。木曜10時は『ルパンの娘』。深田恭子さん演じる泥棒一家の娘と瀬戸康史さん演じる警察一家の息子が織りなすラブコメディ。先日公開したポスタービジュアルの泥棒スーツ姿が大変話題となっている。今までなかった深田さんの新しい魅力を作れればと思っている。
単発では、スポーツイベントが中心となる。今月はボクシング・村田選手の復帰戦があり、8月に『世界柔道』を8夜連続独占放送、9月には『ワールドカップバレー』日本戦全22戦の生中継と、大型スポーツ中継をゴールデンタイムに放送する。来年のオリンピック・パラリンピックに向けても、スポーツをフジテレビで盛り上げていきたいと考えている。
また、今月20日にはカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した是枝監督の『万引き家族』を地上波で初放送する。本編ノーカットでお届けする予定なので、まだご覧になっていない方はこの機会に是非お楽しみいただきたい。

Q.最新の営業概況について

5月の数字が確定している。前年比でネットタイム100.1%、ローカルタイムで88.8%、スポット100.2%。全体では99.3%。
ローカルタイムは4月以降多くのレギュラー枠をスポット枠に移しているため厳しい状況が続いているが、ネットタイムは前年の売上をおかげさまで超えることができた。スポットは4月に続いて2か月連続で前年を超えることができた。スポットの関東エリアの地区投下が95.1%という中で、フジテレビは伸び率が高いと考えている。

Q.最新の映画事業概況、およびイベント事業概況について

映画事業では、「コンフィデンスマンJP」が公開から1ヶ月半を経過して、現在も粘り強い興行を継続中。昨日までで動員215万人、興収28億円を突破している。先月発表したパート2の製作に弾みをつける意味でも、息の長い興行を期待したい。また今月26日に公開される「ペット2」は、アメリカのイルミネーション・エンターテインメントとの提携による宣伝協力作品。今作は前作を超えるスケールの大きな冒険を繰り広げると聞いているので、是非お楽しみ頂きたいと思う。
イベント事業では、先月「マンモス展」が日本科学未来館でスタートした。2005年の「愛・地球博」で700万人が熱狂したユカギルマンモスをはじめ、約4万年前の仔ウマの冷凍標本など、世界初公開5点を含む7点を展示している。子供から大人まで、楽しめる企画と自負している。
また今月27日から夏恒例の社屋イベント「ようこそ!ワンガン夏祭りTHE ODAIBA2019」がスタートする。アニメ放送50年を迎えた『サザエさん』一家を特殊メイクでリアルに再現した「サザエさん展 THE REAL」、また人気バラエティ番組『痛快TVスカッとジャパン』、『超逆境クイズバトル!!99人の壁』、『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』と連動したアトラクションなど、見どころも大変多いイベントと思っている。

Q.吉本興業所属タレントのいわゆる闇営業問題についての見解は?

反社会的勢力との接触があったということは、極めて遺憾に考えている。総合的に判断して、該当タレントの出演番組の放送等を控えることにした。我々としても、この機会に規律の遵守をさらに徹底していきたいと思っている。