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更新日:2012年12月3日

2012年11月度社長会見要旨(2012.11.29)

Q.10月改編の状況と年間視聴率について、およびこの1年の総括

10月は、1~7日週にプライム(P帯)一冠、15~21日週にゴールデン(G帯)・プライム(P帯)二冠、という結果。11月に入ってからも、1月2日からの年間視聴率も3位。これから巻き返しを図りたい。

バラエティはレギュラー含め苦戦。水曜8時の『世界は言葉でできている』、金曜8時の『アイアンシェフ』共に平均が10%に届いていない。今は我慢の時だと思っている。月~金23時台の「クールTV」枠も4~9月の23時台の平均に届かず苦戦しているが、個々には手ごたえのある番組も出てきている。チャレンジャーとして、フジテレビらしい番組を作れば視聴者に受け入れられると日々努力している。

ドラマは、10月改編スタート時はよかったが、ここのところ厳しい。順調なのは月曜9時の『PRICELESS~』。火曜9時『遅咲きのヒマワリ~』、木曜10『結婚しない』、日曜9時『TOKYOエアポート』についてはテコ入れを図っている。

出来が良いと思う作品でも視聴率がふるわない状況。どこが原因なのか精査して次につなげたい。フジテレビの強いティーンからF1、M1層は数字が取れているので、視聴率がよくなればもっと広がるはず。もうひと踏ん張りかなと思っている。厳しい状況が続いた一年だったが、底は見えたと思う。対策を取りやすい状況になったので、明るく年末を迎え、正月以降の番組に挑戦していきたい。

10月、1月、4月と三段階の改編で反撃したいと考えており、1月、4月に期待している。フジテレビは映画、イベントも好調、MD、デジタル事業も順調に推移しているので、気持ちの上ではバタバタした感じではない。反転攻勢に取り掛かるための一年だったと思う。

Q.年末年始編成について

まだ固まっていないが、大型化、長時間番組が増えているという現状を念頭に置き、フジテレビらしいオリジナリティのある番組編成にしたい。明るく楽しい番組を提供できればと思う。

Q.最新の営業概況について

10月は確定した。ネットタイムは前年比93.3%、ローカルタイム同84.5%、スポット同83.3%でトータル同87.7%。第3四半期に入って流れとしては、10月に比べ11月が少し回復、11月に比べて12月がさらに回復しているので期待して取り組んでいきたい。昨年は『ワールドカップバレー』という大型のスポーツイベントがあり、ネットタイムが下がるのは想定内だが、最小限の減少で抑えられている。

年末恒例の『FNS歌謡祭』(12月5日放送)は即完売で好調なセールス。『THE MANZAI』もほぼ完売。スポットの状況と併せ12月は回復基調。そのほか政党スポットの出稿もあり、活況の一因となっている。

Q.最新の映画事業の概況について

『任侠ヘルパー』は公開12日で動員34万人、興行収入4億2,000万円。ロケットスタートではなかったが、ご覧になった方の評判はいい。徐々に口コミなどで広がり、観客増になればと思う。『終の信託』は公開33日、動員28万人、興行収入3億円。海外での評判がよく、インドの映画祭に出品したことに続き、豪州の日本映画祭に周防監督と草刈民代さんが招待された。海外での評価を追い風に、じわじわと観客が増えてくれることを期待している。『踊る大捜査線THE FINAL』はムーブオーバーに入ったが、今も全国300館で上映中。公開83日で動員が460万人、興行収入58億8,000万円。60億円超えを目指して頑張っている。

今後は『ONE PIECE FILM Z』(12月15日公開)、『ストロベリー・ナイト』(来年1月26日公開)等が控えている。『テルマエ・ロマエ』はVOD(ビデオ・オン・デマンド)市場でも好調。週末配信成績で邦画歴代1位を獲得した。家庭のテレビ受像機で見やすいサイズの映画ではないかと分析している。

Q.最新の事業概況について

現在、東京・上野で開催中の「ツタンカーメン展」は28日までの総来場者数が82万1,051人。東京と大阪併せて175万4,181人となり、これまで日本で開催された「ミロのヴィーナス特別公開」(1964年、来場者172万2,292人)を抜き、日本の美術展史上2位となった。会期は来年1月20日までなので、さらにプロモーションしていきたい。ちなみに歴代1位は1965年公開の「ツタンカーメン展」(同295万人。)

Q.フジテレビオンデマンド(FOD)の概況について

10月クールのドラマ配信は『TOKYOエアポート』と『高校入試』が安定して売り上げを伸ばしている。ドラマ以外では『アイドリング!!!』も好調。4月2日からスマートフォンでの対応も始まり、コンテンツ購入ユーザーがスマートフォン、PCどちらでも見られるということで、さらなる広がりを期待している。民放キー局各社と電通で取り組んだ「もっとTV」もサービス利用者が少しずつ拡大している状況。FODは順調に推移している。

Q.第2四半期決算、及び通期決算の見通しについて

上期は増収増益。後半はスポットの収入が厳しい事から減収だったが、スタートダッシュが効いた。映画の『テルマエ・ロマエ』や『BRAVE HEARTS海猿』の大ヒットが貢献した。後半、放送収入は厳しかったが、その他事業が頑張った。フジテレビも頑張ったがBSフジやサンケイビル等連結会社が大いに貢献して増益になった。

ホールディングスになって5年。早く移行してガバナンスを強めたのがよかった。 通期予想は不透明な経済状況の中、慎重な見通しを立てているが、増収増益を見込んでいる。 日本経済が立ち直れば放送収入に反映する。景気の早期回復が望まれる。