ニュースリリース

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2025年5月7日

株式会社フジテレビジョン
株式会社フジ・メディア・ホールディングス

フジテレビ「AI利活用委員会」設置について

 当社は、生成AIの進化が著しい社会環境を踏まえ、社内における人工知能(AI)技術の活用を推進するため、「AI利活用委員会」を設置することを決定しました。AI技術の活用領域拡大と利用ガバナンス強化を並行して行いながら、コンテンツ企画・制作や日常業務での活用を進めます。将来的には活動範囲を株式会社フジ・メディア・ホールディングスのグループ全体に広げることを念頭に、連携していく方向です。

1.活動概要と社内体制

 フジテレビでは、これまでに放送アーカイブへのメタデータ入力業務の支援などでAIを活用し、一定の効果を得ていますが、今後は、より一層利用領域を拡大し、サプライチェーン(コンテンツ制作領域)、デマンドチェーン(マーケティングを含めたビジネス領域)、業務システム連携の3つの側面でAI利活用を推進し、総合的に生産性を高め、新たな価値創出を目指します。
 一方で、AI利用に伴う偽誤情報や著作権侵害などのリスクを考慮し、安全にAIを利用するためのガバナンス強化が必要となってきています。そのため、AIガバナンスの専門知識を持つ外部団体や専門家とも連携しながらガバナンス体制を強化していきます。
 新設する「AI利活用委員会」の社内体制はビジネス部門や技術部門などの全社横断組織となる予定です。また、アドバイザーにAIを活用したビジネスを展開するフジテレビ社外取締役の稲田雅彦*が就任する予定です。

*稲田雅彦氏

 東京大学大学院にて人工知能を研究後、大手広告会社にてAI・ビッグデータ事業立ち上げに従事、2013年に製造業のAI化・デジタル化を行う株式会社カブクを設立。大手製造メーカーM&A・売却後、シリコンバレーと東京を拠点とするベンチャーキャピタルDNX Venutresに参画しAI、IoT等を中心としたスタートアップ投資を行っています。また、2020年11月エミウム株式会社を設立し、歯科医療向けDX・AIソリューション事業を手掛けるなど、AIの利活用に知見を有する専門家です。

2.活動計画

調査・研究

 AI技術や活用の可能性に関する調査・研究、利用の可否の検討を行います。あわせて、利用のガイドラインやルールの素案を作成します。

ガバナンス

 ガイドラインやルールの素案に関する倫理的・法的な側面での検証や、運用時のリスクチェックなどを行います。

利活用

 AIのユースケース発掘、コンテンツの企画、視聴者分析、制作プロセスの自動化、既存業務の置き換え等によるAIの利活用効果を検証しながら、推進に取り組みます。

3.グループ各社との連携

 グループ各社は、現時点で以下の通りAIの活用を進めています。かかる事例も共有することで、グループ全体のAIの一層の利活用を推進して参ります。

  • ニッポン放送:多言語AI翻訳ツール「リングイイネ!」
  • フジミック :AI文字起こしソフト「もじセレブ」の開発
  • サンケイビル:全社員対象「生成AI活用事例コンテスト」開催
  • フジテレビ :放送アーカイブメタデータ入力支援「メタロウ」

以上