ニュースリリース
2020年3月9日
株式会社フジテレビジョン
想像を超えた“ディスり”合戦ギャグコメディー!
映画『翔んで埼玉』
日本アカデミー賞で最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀編集賞を獲得

左から)あべ木陽次美術監督、武内英樹監督、若松央樹プロデューサー
日本アカデミー賞協会が主催する第43回日本アカデミー賞の授賞式が3月6日(金)、東京・グランドプリンスホテル新高輪で開催され、フジテレビが製作幹事を務め、12部門で優秀賞を獲得していた映画『翔んで埼玉』が最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀編集賞を受賞した。
本作品は、1980年代はじめに魔夜峰央が描いた人気漫画が原作。埼玉県民が東京都民から虐げられている架空の世界を舞台に、東京都知事の息子で東京の超名門高校の生徒会長を務める壇ノ浦百美(二階堂ふみ)と、海外帰りの転校生、しかしその実態は埼玉出身で、東京に虐げられている埼玉を解放することを目的とした“埼玉解放戦線”の一員・麻実麗(GACKT)が惹(ひ)かれ合っていく様を描いたギャグコメディー。2019年2月に公開されると徹底した埼玉県への“ディスり”が話題となり、興行収入37.6億円の大ヒット。特に自虐ネタを寛大な心で受け入れた埼玉県では大ブームが巻き起こり、興行全体の約4分の1を記録した。また海外でも第23回ファンタジア国際映画祭・アジアン最優秀長編作品賞・金賞受賞を始めとして多くの賞を獲得している。
最優秀監督賞を受賞した武内英樹は、『のだめカンタービレ』や『テルマエ・ロマエ』などでも監督を務めたフジテレビ第一制作室所属のフジテレビ社員。監督が幼いころ過ごした千葉が埼玉のライバルとして登場するといった映画オリジナルの展開もある。惜しくも最優秀賞は逃したが、優秀美術賞を受賞したあべ木陽次(「あべ」は木偏に青)もフジテレビ美術制作センターに所属するフジテレビ社員。映画『マスカレード・ホテル』『コンフィデンスマンJP ロマンス編』『記憶にございません!』などの話題作でも美術演出を担当した。
第43回日本アカデミー賞での受賞部門
- 最優秀賞
監督賞、脚本賞、編集賞 - 優秀賞
作品賞、主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、音楽賞、撮影賞、照明賞、美術賞、録音賞
コメント
監督:武内英樹(フジテレビ第一制作室・ゼネラルプロデューサー)
「正直、コメディーなので、賞を取れるとはまったく期待していなかったので、困惑しています。是枝監督に名前を読み上げられた時は心臓が止まりそうに一瞬なりました。いままでテレビドラマから育ってきて、割と自由に、のびのびやっていたことが、今回のようないい結果となった気がします。このような賞をもらい、今後は見られ方も変わって、注目もされると思うので、逆に少し仕事がやりづらくなったかなというのも正直な気持ちです。しかし、この賞を糧に日本中を笑顔にできるような作品を作り続けていければと思います。そして埼玉県民の皆さんがディスられながらも郷土愛に目覚め、この映画を応援してくれたことに感謝したいと思います。埼玉に背中を押されて取れた賞だと思います」
美術監督:あべ木陽次(フジテレビ美術制作センター・チーフゼネラルデザイナー)
「そもそも賞をいただいけるとは想像もしておりませんでしたが、スタッフみんなのアイデアと知恵、また美術チームの数々の手作りの小道具、持ち道具、衣装などで乗り越えたこの作品が、このような形で評価していただいたことは大変感謝しております。今回の映画の美術はテレビでドラマ含め、バラエティー、コントなどさまざまなデザインをしてきた経験値がものすごく生かされたと感じました。これからも映画にもテレビ的な発想は必要だと思いますし、またテレビドラマにも映画美術のノウハウをさらに取り入れて、オリジナリティーのあるデザインを映画、ドラマに生かしていければと思います」
プロフィール
監督:武内英樹
1966年横浜生まれ、千葉県千葉市育ち。1990年フジテレビジョン入社。現在フジテレビ第一制作室・ゼネラルプロデューサー。ドラマ『神様、もう少しだけ』(1998)、『電車男』(2005)などで演出を務める。2009年には映画監督デビューを果たし、代表作には映画『のだめカンタービレ 最終楽章』(前編2009、後編2010)、『テルマエ・ロマエ』(2012)、『テルマエ・ロマエII』(2014)、『今夜、ロマンス劇場で』(2018)などがある。
美術監督:あべ木陽次
1965年生まれ。1991年フジテレビジョン入社。現在、フジテレビ美術制作センター・チーフゼネラルデザイナー。『ホンマでっか!?TV』(2009~)、『Live News it!』(2019~)、『貴族探偵』(2017)などのテレビ番組から、映画『暗殺教室』(2015)、『暗殺教室 卒業編』(2016)、『本能寺ホテル』(2017)、『マスカレード・ホテル』(2019)、『コンフィデンスマンJP ロマンス編』(2019)、『記憶にございません!』(2019)まで幅広いジャンルの美術演出を担当している。
『翔んで埼玉」主な受賞歴
- 第21回ウディネ・ファーイースト映画祭【マイ・ムービーズ賞】(ネット投票による観客賞)
- 第19回日本・コネクションinフランクフルト【ニッポン・シネマ賞 2019】
- 第23回ファンタジア国際映画祭【観客賞、アジアン最優秀長編作品賞・金賞】
- シカゴ・アジアン・ポップアップ・シネマ2019【観客賞】
- ジャパニュアル(ウィーン 日本映画祭)【観客賞】
- カメラジャパン・フェスティバル(ロッテルダム&アムステルダム)【最優秀観客賞】
- 第38回藤本賞【特別賞】(映画プロデューサー フジテレビ映画制作局・若松央樹)
- 第44回報知映画賞【特別賞】
- 第10回ロケーションジャパン大賞【グランプリ】
- 第62回ブルーリボン賞【作品賞】
- 2020年エランドール賞【プロデューサー賞】(映画プロデューサー フジテレビ映画制作局・若松央樹)