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2019年11月6日

株式会社フジテレビジョン

フジテレビ「新SNGシステム(F・SAT)」
2019年日本民間放送連盟賞・技術部門最優秀賞で表彰

 11月6日(水)にグランドプリンスホテル新高輪・国際館パミールで開催された日本民間放送連盟主催の「第67回民間放送全国大会」で、2019年日本民間放送連盟賞の表彰式が行われ、技術部門最優秀賞を受賞したフジテレビの「衛星回線の高効率化・IP化・運用自動化を実現した新SNGシステム(F・SAT)」が表彰された。表彰を受けた新F・SAT検討プロジェクトメンバー代表のフジテレビ回線管制部・秋信真太郎は「本システムがSNGにおける新たな可能性を開く存在になり得れば、今回開発に携われた身としては大変うれしく思います」と受賞の喜びを語った。
 この「新SNGシステム」は、今年5月に映像情報メディア学会の「2018年度(第46回)技術振興賞・進歩開発賞」を受賞。さらに8月、日本映画テレビ技術協会の「MPTE AWARDS 2019 第72回(2018年度) 技術開発賞」を受賞しており、今回の「日本民間放送連盟賞 技術部門・最優秀賞」の受賞により、テレビ技術三冠を達成した。

2019年日本民間放送連盟賞・表彰式
フジテレビ回線管制部 冨吉政貴、吉村理希、秋信真太郎、石川剛、報道・情報技術部 雨宮弘
2019年日本民間放送連盟賞・表彰式
フジテレビ回線管制部 冨吉政貴、吉村理希、秋信真太郎、石川剛、報道・情報技術部 雨宮弘
新SNGシステム(F・SAT)イメージ図
新SNGシステム(F・SAT)イメージ図

 この「新SNGシステム」では、衛星回線の帯域を効率よく使用できる最新の圧縮・変調方式を採用することで、データ伝送効率を飛躍的に上げることができた。また、衛星回線をIP回線として使用できるように改良したため、衛星回線を使ってインターネットに接続することや、双方向の通信ができるようになった。例えば災害現場など地上の各種通信回線網が使用できない場所でも、中継車が現場にあれば従来の映像素材の伝送だけでなく、インターネット接続やデータファイル送信、衛星IP電話など付加価値のあるサービスの提供ができるようになった。さらに、中継車と放送局を衛星回線でつなぐ際に人手で行っていた接続チェックを自動化することで中継現場と放送局で行われていた作業の大幅な効率化も実現。これらテレビ中継技術の高度化と効率化に大きく貢献したことが評価された。

受賞者コメント

2019年日本民間放送連盟賞 技術部門・最優秀賞
新F・SAT検討プロジェクトメンバー代表 秋信真太郎(フジテレビ回線管制部)

秋信真太郎(フジテレビ回線管制部)
秋信真太郎(フジテレビ回線管制部)   

「通信衛星を利用した番組中継回線(SNG)は放送局にとって、とても重要なインフラ回線です。近年、増加傾向にある異常気象や自然災害によって社会インフラが大きな被害を受けた状況では、SNGは特に強力な力を発揮します。新F・SATの開発に当たっては、これまでのSNGの常識を覆す全く新しいものを作ろう、ということで、系列一丸となって知恵を絞り、長い準備期間を経てこのシステムが生まれました。それがこの度このように評価頂いたことは、大変うれしく思うとともに、改めて、開発にご協力いただいた系列局のみなさま、メーカー各社のみなさまにこの場を借りてお礼申し上げます。本システムが、今後も広く活用されるとともに、SNGにおける新たな可能性を開く存在になり得れば、今回開発に携われた身としては大変うれしく思います」