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2016年11月11日

株式会社フジテレビジョン

地上波と同時4K配信で地域ごとにCM配信
『Oh!江戸東京名所図会』
<11月15日(火)3時30分~4時>

 フジテレビは、11月15日(火)3時30分放送の『Oh!江戸東京名所図会』で、地上波放送と同時に、放送と同期再生する4K品質の映像をインターネット配信しますが、この際に、各テレビに設定されている郵便番号を用いて視聴地域ごとに4K品質の別々のCMを配信し、本編とシームレスにつないで再生する実証実験を実施します。デジタル広告のように視聴者特性に合わせた広告を個別に配信するテレビサービスは、米国では「アドレッサブルTV」と呼ばれ大変注目されていますが、実放送を使った実験としては日本で初めての事例となります。

 フジテレビでは、去年12月12日(土)に『4Kランドスケープ』を放送し、地上波放送と同時に4K映像を配信する実証実験に成功しました。番組の放送が開始すると対応受信機(※)では4K切り替えボタンを表示、ワンタッチで放送から4K配信映像に切り替わり、終了後には自動で放送視聴に戻る仕組み(図1)で、あたかも放送を視聴している感覚で4K配信映像をご覧いただけました。

 今回の『Oh!江戸東京名所図会』では、クラウド上のサーバから別々に配信される本編ストリームとCMストリームをマルチピリオドMPEG-DASH方式に再構成し、シームレスにつないで再生する新技術(図2)を用いて、対応受信機(※)では、視聴地域ごとに異なるCMと本編がシームレスにつながった4K配信映像(図3)を楽しむことができます。

 また、本番組は『4Kランドスケープ』と同様に、緊急ニュース発生時には放送からの信号により自動で放送映像に戻す仕組みも備えており、4K配信映像の視聴時にも放送同様に視聴者の安心・安全を損なわないようになっています。

 フジテレビでは、(1)放送視聴感覚で4K品質映像を楽しめること、(2)インターネット動画のように視聴者の属性に応じてきめ細かい広告を提供できる可能性があること、(3)緊急ニュース放送の自動挿入など安心・安全機能もあわせ持つことなどから、本技術を有望なサービス手法の一つと考えており、引き続き、普及発展に向けて検討してまいります。

4K切り替えボタン画面イメージ
4K切り替えボタン画面イメージ

※社団法人IPTVフォーラムで規定された、マルチピリオドMPEG-DASH方式に対応する「Hybridcast 4K Video」対応テレビ

図1:あたかも放送を視聴している感覚で4K配信を体験

番組開始時に4K切り替えボタンを表示
ワンタッチで放送から4K配信に切り替わり、終了後は自動で放送復帰

図2:別々に配信される本編とCMのシームレス再生

別々に配信される本編とCMをマルチピリオドMPEG-DASH信号に
再構成し途切れることなく連続再生を実現

図3:郵便番号による地域に適したCM配信

受信機に設定された郵便番号に基づいて、視聴地域ごとに適したCM配信

番組概要

番組名称
『Oh!江戸東京名所図会』
放送日時
11月15日(火)3時30分~4時
提供エリア
関東ローカル
番組内容
江戸から東京へ、約150年の間に大きく変貌した首都・東京。進化を続ける今の東京、江戸の名残を残す東京、それぞれの風景を水上バス(お台場~浅草)から見える江戸の目線(船目線)を軸に、景観や風習、名物料理など4K解像度で紹介する番組。
対象機種
「Hybridcast 4K Video」対応テレビ
(対象機種には番組中に「4K映像」への切り替え案内を表示)
目的
ハイブリッドキャストにおけるMPEG-DASH方式の動画再生技術の確立
技術ポイント
  • 対象受信機自動判定による切り替え案内表示
  • 放送映像と同期した4K配信映像の再生
  • 4K配信に適切した映像ビットレートと、ネット回線の状況に適応した動的な映像ビットレート切り替え
  • 番組本編とCMなど、別々の配信ストリームのシームレス再生
  • 郵便番号に基づいて、視聴地域ごとに別のCM素材を再生
  • 緊急ニュース等が発生した際の4K配信映像から放送映像への緊急復帰(発生に備えた準備)や、番組終了時の自動復帰
  • 配信オリジンサーバや配信ネットワーク技術

以上