AI利活用ポリシーについて

2026年6月26日

株式会社フジテレビジョン(以下「当社」)は、放送の公共的使命と社会的責任を常に認識し、メディア・コンテンツをはじめとする事業活動を通じて、皆様の豊かな生活に貢献することを経営の基本方針としています。当社はこの方針に則り、各種事業活動にAIを利活用することで、さらに質の高いコンテンツ・サービス・商品の創造を目指します。 これを実現するうえで、当社は以下のAI利活用ポリシーを定め、遵守していくことを宣言いたします。

第1条 人間中心のAI利活用原則

当社は、人間中心のAI利活用を推進します。AIは人の創造性を支える手段と位置づけ、当社で働くすべての人が主体的に利活用することを望みます。AIは、自身の仕事の質と価値を高めるための手段です。当社は、クリエイター、エンジニア、管理部門、出演者、原作者、脚本家、作詞家、作曲家、制作者など、すべての関係者の創造性と権利を尊重します。

第2条 心に響くコンテンツの創造

当社は、質の高いコンテンツの創造のためにAIを利活用します。視聴者の心に響き、生活を豊かにするコンテンツを創造・提供するとともに、視聴者・利用者の体験価値向上のため、AIを積極的に利活用します。

第3条 透明性の確保とコンテンツに対する責任

当社は、生放送での利用など、AIを業務上重要な役割で利活用する場合、その旨を視聴者・利用者・関係者に対しわかりやすい形で説明し、透明性の確保に努めます。またAIの生成物に対しては、必ず人が確認し、過誤が生じた場合には、誠実かつ迅速に説明・訂正・是正を行います。重要な意思決定や判断は、最終的に必ず人間の責任において行います。

第4条 公正・公平・多様性の尊重

当社はAIの利活用において、いかなる差別、偏見、固定観念も助長することのないよう、公平性・公正性・多様性の確保に努めます。AIを利活用するすべての過程において、誤情報の拡散、他者の権利侵害、および偏見や差別的な表現を防止し、多様な価値観や少数者の立場を考えたコンテンツの制作、およびサービスの提供を追求します。

第5条 真正な情報と合成情報の区別

当社は、現実をとらえた映像・音声・画像と、AIによって生成、または大幅に改変された映像・音声・画像とを明確に区別します。報道においては、現実をとらえた映像・音声・画像を用い、AIによる生成物を用いる場合は、明確なラベリング等によって視聴者の誤認を防ぎます。ディープフェイクなど他者の人格・名誉・社会の正常な判断を毀損する目的でのAI利用は行わず、これに対する社会的注意喚起にも努めます。

第6条 安全性・セキュリティ・プライバシーの確保

当社は、AI利活用においても、通常の情報システムと同等のセキュリティ水準を確保します。またAIの運用に伴い取得・利用する個人情報、取材情報、視聴者データなどの情報は、関連法令および社内規程に基づき厳格に管理します。該当情報は利用目的を明確にした上で、適正な範囲でのみ利用します。さらに、AI技術に伴う新たなセキュリティリスクに関しても継続的に検討し、必要な対策を講じます。

第7条 知的財産権と関係者の権利尊重

当社は、AIの研究・開発・利活用、および学習において、著作権、著作隣接権、肖像権、商標権その他の知的財産権、ならびに出演者・原作者・制作関係者の経済的・人格的利益を尊重します。当社のコンテンツについては、第三者の権利を侵害する目的または手段としてのAI利用は行いません。

第8条 人材育成とAIリテラシーの向上

当社は、当社で働くすべての人々が、AIを適切に利活用できるよう、AIに関連した研修・セミナー・意識調査等を継続的に実施します。これにより、最新のAI情報、利点、リスクを把握する人材を育成し、現場主導でAI利活用を進める文化を醸成します。

第9条 AI利活用ガバナンス体制の構築

当社は、バリューチェーンの全領域においてAIを安全かつ適正に利活用します。また、AIに伴うリスクをステークホルダーにとって受容可能な水準で管理します。そして、そこから生み出される便益を最大限に高めるため、実効性あるガバナンス体制を確立します。複雑かつ急速に変化するAIを取り巻く社会環境の中で、本AI利活用ポリシー、および社内で定めたガイドラインを遵守します。その上で、経営目標と整合する明確な指針を定め、多様なステークホルダーと協働しながら、継続的かつ迅速に高度化を図る「アジャイル・ガバナンス」を実践します。

第10条 「使わないリスク」の認識と挑戦

当社は、AIを利活用しないこともリスクであると考えています。新しい取り組みには、常に一定のリスクが伴います。しかし、リスクを過剰に恐れて変革や挑戦を止めてしまうことは、当社で働く人々、ひいては社会の成長の停滞につながります。当社は、先述の条項の原則に基づくリスク対策を講じながら、AIを積極的に利活用する道を選択します。

第11条 継続的改善・環境変化への対応

AI技術やそれにまつわる法規制、社会環境は急速に変化します。当社はこれらの変化を常に意識し、本ポリシーに関わる規程、体制、運用を継続的に見直し、社会への適合・改善に努めます。