番組向上への取り組み

番組審議会

第559回 番組審議会議事録 概要

1.開催日時

2026年7月8日(水)正午より

2.開催場所

東京都港区台場2-4-8 フジテレビ本社

3.出席者
  • 委員長
  • 岡室美奈子
  • 副委員長
  • 小山薫堂
  • 委員
  • 井上由美子、最相葉月、齋藤孝、サヘル・ローズ、舞の海秀平、三浦瑠麗、山田健太
  • 局側
  • 清水代表取締役社長、石原代表取締役専務執行役員、若生取締役常務執行役員、大野取締役常務執行役員、大辻執行役員、川野執行役員、現王園執行役員、
    渋谷執行役員、藤井コンテンツ投資戦略局長、若松第1スタジオ局長、濱第2スタジオ局長、内ヶ崎第3スタジオ局長、吉田コンプライアンス推進局長、渡邉広報局長
    番組関係者/田中報道センター室長、勝又調査報道統括チーム部長、中澤(社会部記者)、吉川(経済部記者)、鈴木(編成担当)
    番組審議室/出澤室長、額田統括担当部長、大橋主任、穂積特別アドバイザー
4.議事

(1)番組審議
審議番組:「スポットライト 調査報道プロジェクト」(2026年4~5月『Live News イット!』内で放送)

各委員からは、審議番組に関して以下のような意見が出された

  • コンパクトで要点が整理されていて分かりやすく、制作側が伝えたいことが入ってきやすい。
  • エネルギー量が多くて密度の濃い良いコーナー。問いの立て方も良く、インタビューや検証など、短い時間の中でできるだけきちんとアウトプットしている。
  • 野心的かつ意義深い試みで、SNSなどで個人の発信が強くなっている中で、地上波テレビの報道はどのようにしていけばいいのかという答えの一つになっている。
  • 自分たちで課題を発見し探求する作業は大変であるし、調査報道のような取材スタイルはテレビ的な絵になるものが少なく取材の苦労もあると思うが、こうした試みは報道局のやる気を感じさせる。
  • 時間的、物理的な制約の中で行っている「プチ調査報道」であって、これを「ザ・調査報道」と思っては困る。調査報道と銘打っていない同じ番組内で流れる深掘り解説企画とどう違うのか。
  • 通常の企画ニュースとして流すにはとても意味ある内容だが、何度も報道・議論されている問題で、調査報道として新しい切り口を感じることはできなかった。
  • 視聴者の生活の違和感をLINEや投稿フォームから拾い上げているところが良い。若い世代にも自分事として受け止められるテーマが多く、誰かを悪者にするのではなく、制度の穴を検証して生活者につなげていくところに説得力がある。
  • 市民の生活に直結するような理不尽、困り事を丁寧に掘り下げている点が素敵だ。まさにこういう報道番組は、今のフジテレビに最も必要なコンテンツではないか。
  • 「スポットライト」というタイトルの通り、普段は見落とされてしまう現代社会の課題や私たちの生活に潜む問題に光を当てている、とても意義のあるコーナー。
  • 「メン地下」の特集では衝撃を受けた。なぜ少女たちがそこまで追い込まれるのか知りたくなった。孤独や居場所のなさ、誰かに必要とされたいという思いなど、現代社会が抱える闇の課題があるのではないか。一つの疑問から生まれる次の疑問にも光を当ててほしい。
  • 「固定資産税の課税ミス」の特集は、制度の説明や専門用語が続き、置いてきぼりになってしまう感覚があった。図や具体例が増えると伝わりやすい。
  • 「大型トラックの自動ブレーキ」の誤作動は技術の問題なので、ブレーキを製作しているメーカー側、技術者側の見解を知りたかった。
  • 「飲食店原則禁煙」の回では、喫煙目的施設や飲食店経営の矛盾をきちんとした調査で示し、行政を一方的に批判することなく、制度の矛盾を考えるようになっていた。
  • オリジナルサイトを立ち上げ、YouTubeやネット記事を連動させたマルチなプロジェクト展開を行っている点は素晴らしい。
  • 日本では、Yahoo!ニュースなどのキュレーションサイトでニュースを最初に取得する人が圧倒的に多いが、地上波や新聞離れが目立つのは少し問題。無料で見られる民放ニュースをインターネット空間にもっと展開した方が良い。この長さのコンテンツはYouTubeと相性が良いし、短尺の調査報道の枠は意味がある。
  • YouTubeの深掘り解説で番組を補っていると思うが、見ても情報があまり増えないものもあった。取材のあれこれだけでなはなく、解決策の大胆な提案など、もっと自由に発言してもよいのでは。
  • 総集編で後日談を放送する、問題に該当する視聴者はどうしたら良いかホームページで紹介するなどすれば、一調査報道にとどまらず視聴者の生活を変えることにつながるので、ブランド力も付くのではないか。
  • 15分弱では限界があるが、大きなスクープにつながる種を見つけられるかもしれないので、この枠を継続する価値は大きい。
  • 同じテーマを継続的に取り上げ、問題解決に向けてしつこく取り組んでほしい。追及し続けることで、行政を動かすことにもつながると思う。
  • 番組の自己評価軸として何が評価が高いのかが重要。法律が変わる、行政の行い方が変わる、マニュアルが変わる、当事者が救われる、国会で取り上げられるなど。そこには継続性の問題も関わってくると思う。
  • なぜそのテーマを扱うのかをもっと明確にしてほしい。
  • ナレーターを統一する、扉、アタックやジングルのようなものを工夫する、取材時間やインタビュー人数などを最後に表示するなど、見た瞬間に「スポットライト」と思わせるような特徴、個性があれば、「スポットライト」というブランドがもっと輝く。
  • 誰か一人の困り事を解決するためのコーナーにしてみるのも良いのでは。一人の役に立ちたいという愛が今のテレビには必要なのでは。誰かの幸せにつながる報道コンテンツであってほしいと思う。
  • 先輩から後輩に知恵を伝授する場があるという意味で、社内で報道に携わる人たちの教育の場としても大切な枠組みだと思う。

これらの意見に対して、フジテレビ側からは以下のような回答があった

  • 若手記者も参加して報道局全体で取り組んでいる。
  • 新しい視点があまりないという指摘があったが、私たちの調査報道は何か告発したい事実があってそこに向かって取材していく調査報道とは違って、現場で課題を発見するという手法を使っている。
  • プロがうなる調査報道ではなく視聴者に響く調査報道を目指している。
  • 報道局ではコアバリューという物差しを設定し、「正確さをより重視」、「人々の生活に役立つネタ」、「分かりやすく公平で信用、信頼される報道」を行うことを目指しているが、調査報道はこの方針を具体化する取り組みの一つ。
  • 調査報道をするに当たっては、何を調査するのか慎重に考えなければいけない。LINE公式アカウントや番組への投稿フォームなどを通じて頂いた意見やYouTubeのコメントを全て読み、視聴者に共感される社会課題を意識している。
  • 「大型トラックの自動ブレーキ」の放送では、トラック業界から「フジテレビの報道を受けて、ぜひ学びたいので講習会をやってほしい」と言われるなど、放送を受けてもっと教えてほしいというようなことも実際に起きている。
  • YouTubeに向いているというご意見があったが、若年世代はYouTubeでフジテレビの報道を見ているので、YouTubeで視聴されやすい形も目指している。
  • 継続的な取り組みが必要という言葉をいただいたが、社会課題を解決まで追うつもりで始めたており、より一層励んでいきたい。
  • 若手記者が調査報道に取り組むことで成長につながり、個々の記者の成長が総体となって最終的にはプロがうなるような調査報道になればと思っている。それが報道局の成長につながり、そしてフジテレビの信頼につながるという願いを持っている。

(2)報告事項:
フジテレビから以下について報告した

  • 4月期ドラマ『夫婦別姓刑事』について

以上