番組審議会
第542回 番組審議会議事録 概要
1.開催日時
2024年11月13日(水) 12時00分より
2.開催場所
東京都港区台場2-4-8 フジテレビ本社ビル10階 大会議室
3.出席者
- 委員長
- :
- 但木敬一
- 副委員長
- :
- 岡室美奈子
- 委員
- :
- 井上由美子(リポート出席)、小山薫堂、最相葉月、齋藤孝、三浦瑠麗
- 局側
- :
- 遠藤副会長、港社長、小林専務取締役、矢延専務取締役、金光取締役・FMH社長、立松執行役員編成局長、大野執行役員情報制作局長、渡邉報道局長
坪田コンプライアンス推進室長、出澤秘書室長、中嶋編成戦略センター室長兼編成部長、佐野考査・放送倫理部長、森本技術局電波担当、宮下情報企画開発部長
番組関係者/戸渡バラエティ制作局長、小仲バラエティ制作センター室長兼バラエティ制作部長、武田・バラエティ制作部 企画統括担当部長
CP・堀川、演出・小宮(イースト)、編成・阪本
事務局/番組審議室
4.議事
『この世界は1ダフル 初回2時間SP』(10月17日放送)
各委員からは、審議番組に関して以下のような意見が出された
- 番組から多くの学びを得た。「一流の人が選んだセレクト」というコンセプトが印象的だった。
- エピソードの紹介者、登場人物、再現ドラマと番組全体がパッションに貫かれている、『1ダフル』というタイトルに相応しい情熱的な番組。
- 力のある映像が面白いのは当たり前。切り口や視点によって、一見つまらなそうなものが面白くなるような発明事例が必要。早く発明しないと、このままでは番組が危ないのではないか。
- 番組が全てエピソードで構成されているが、エピソードは長く重たくなりがち。アクセントを付ける意味で、一流の人が一番だと思うもの、要は『ひもとくことのできる物事の本質』を情報として与えてみてもよいのではないか。
- バレーボールが素晴らしかっただけに、その後のネタとの温度差が大きく、違うものが混ざった「ごった煮」のようだった。
- 人権の観点から考えて、フィクションの刑事ドラマではないのに違法捜査のシーンを含め、勝手に再現ドラマ化していいのかという疑問を感じた。
- 実際の映像とドラマ仕立ての違いには、「同じ番組なんだろうか?」という戸惑いを覚えた。事実の方が意外に単純に解決する一方、ドラマ化すると陳腐に見えてしまう。
- 市井の人々の方がすごいエピソードを持っていることがある。視聴者からエピソードを募集してみては。
- 全体的に良い話が多いので、スタジオゲストにとってはツッコミどころが少ない。もう少し自由なコメントがあれば「感動の押し付け感」もなく、視聴者自身で感動ポイントを見つけやすくなる。
- 番組構成は、前半で有名選手、後半は裏話的なエピソード、ラストは春高バレーで締めるというバランスが良く、無理なく視聴者の興味を繋いでいた。エピソードの新鮮な切り口を発明し、番組が長く続くことを期待している。
- 一流の人たちが見聞きした「人生で一番すごい話」をワンダフルなエピソードとして紹介するというコンセプトはとても面白いと思ったが、誰かの人生の出来事にある、すごさや感動を伝えることは意外と難しい。
- 物語を推薦する方や当事者の感動や喜びを、どうしたら視聴者が共有できるかの部分に工夫ができると、視聴者ももっと番組の中に入っていけるのではないか。
- 「これがワンダフルだ」と感じた人を番組の中に入れ込んで、その人が何故それで感動したのかという手がかりだけでも視聴者に投げかけてはどうか。
- この番組のターゲットをどのあたりに設定するのかについては、難しいだろうと思う。エピソードによって感動の種類が違うため、それぞれ、心がついていく人とついていかない人とにバラける可能性がある。
これらの意見に対して、フジテレビ側からは以下の発言があった
- ワンダフルにも色々な感情があり、色々なワンダフルを視聴者に届けるため、色々なエピソードを初回放送に盛り込んだ。紹介エピソードの分野が違いすぎて、視聴者の心がついて行かず、見にくくなってしまったと反省している。
- 今は視聴者に感動を「良い話でしょう」と見せているが、今後はスタジオ機能を整理し、「こういう話があるんだよ」と提示して、色々な形で楽しめる方法も探って行きたい。
- VTRの作り方や深掘りの仕方、ネタ選び、スタジオの出演者の関わり方、そして事実を元ネタにしてテレビバラエティーを作るという、決して新しくはないジャンルでどんな新しさ、発明を見せて行くのかは、この番組を良くするためには多分避けて通れない課題。しっかり考え、それを反映させて具体化させたい。
その他・放送全般について、委員からは、以下のような意見が出された
- NPBとフジテレビとの関係がネットニュースで話題になっているが、ブランドイメージが損なわれないよう関係修復に努めてほしい。
この意見に対して、フジテレビ側からは以下の発言があった
- NPBの日本シリーズ取材パスの回収は事務局の判断であり、11日のNPB実行委員会での12球団の決定でとりやめた、と聞いている。上手く関係を修復していきたい。
5.連絡事項
以上