番組向上への取り組み

番組審議会

第539回 番組審議会議事録概要

1.開催日時

2024年7月10日(水)正午より

2.開催場所

東京都港区台場2-4-8

3.出席者
  • 委員長
  • 但木敬一
  • 副委員長
  • 岡室美奈子
  • 委員
  • 井上由美子、小山薫堂、最相葉月、齋藤孝、三浦瑠麗
  • 局側
  • 遠藤副会長、港社長、小林専務、金光取締役・FMH社長、大野情報制作局長、立松編成局長、渡邉報道局長、坪田コンプライアンス推進室長、出澤秘書室長、中嶋編成部長、佐野考査・放送倫理部長、「週刊フジテレビ批評」担当・宮下、情報制作局・西村局次長、情報企画開発部・荒木CP、演出・尾形(共同テレビ)、編成・加藤、村尾、番組審議室・事務局
4.議事

審議番組:『アリガト!JAPAN ~助けてくれた日本人を捜しています~』(6月27日放送)
各委員からは、審議番組に関して以下のような意見が出された

  • この番組を通して、日本は昭和の時代からグローバルだったことを再認識し、さらなるグローバル化を目指す。あるいは、オーバーツーリズムで混雑を敬遠する日本人が観光客に対して親切にする。そのような原点に戻るメッセージが良い。
  • 知らないところで色々な人たちが誰かのために良いことをしている。この国を支えているのは善意の無名の人々だと実感した。
  • 本格的な物語とささやかなネタが硬軟織り交ぜられていて、見やすかった。また、過去の映像は時代の空気が伝わって良かった。
  • この先、取材対象者をどうやって探していくのか、その取り上げ方、セレクト次第の番組だという感じがする。
  • 捜索モノの面白さは「寄り道」と本筋とは関係のない「脂身」のような部分。そこがなく、ストイックに探し当てるところだけを切り取って真面目に描きすぎてストーリーを先に書いているような印象があった。
  • この番組もしかり、最近のバラエティーはVTR中のスタジオのオフコメに頼ることが多々あり、そのために出演者が無理をして過剰なリアクションをしている様子が見受けられる。
  • 全てのエピソードのオチが「善意」なので、後半はだんだん意外性を感じなくなった。
  • どのエピソードも構成、編集共に完成度が高いが、捜す方も捜される方も立派過ぎて、一視聴者としては少し距離を感じた。
  • 名前が分からなくても現在では写真1枚あればAIが世界中から人を捜してくれるという時代なので、人捜し自体はあまりドラマチックとは思いにくい。
  • 視聴者に感動体験を与えるのではなく、「作り」で楽しませるべきでは。もっと面白くなれる番組だと思った。
  • 今回と同じくらい感動できる物語を、この先いくつ発掘できるかは難しいが、あきらめずに国民的共感を得られるような番組にしてほしい。

これらご意見に対して、フジテレビ側からは以下の発言があった

  • 日本に来る、あるいは住んでいる外国人は「日本人が好き」だという基本的な気持ちを掘り起こす番組を作りたかった。
  • 普通な人の普通の親切をどう描くか。ささいな事への感謝でも感動できるような仕組みに、どうフォーマット化できるかが課題。
  • 他局でも同様の番組がある中、どう差別化していくか悩みながら作っている。
  • テレビだからこそ、テレビの力でできることを意識して制作していきたい。
5.報告事項
  • 番組内で大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手が購入した新居について放送した。報道後に多くの観光客などが訪れる状況になった事を受け、大谷選手やご家族のプライベート空間が浸食される結果を招いた事に対して番組内でお詫びの気持ちを示し、番組HPに掲載。定例の社長会見でもその旨をお話しした。
6.連絡事項
  • 次回第540回は、9月11日(水)の予定
  • 8月は休会

以上