番組審議会

議事概要一覧へ>>

第521回 番組審議会議事録概要

1.開催日時

2022年10月12日(水)正午より

2.開催場所

東京都港区台場2-4-8

3.出席者

  • 委員長
  • 但木敬一
  • 副委員長
  • 岡室美奈子
  • 委員
  • 井上由美子(リポート出席)、小山薫堂、最相葉月、齋藤孝、舞の海秀平、三浦瑠麗
  • 局側
  • 遠藤副会長、港社長、大多専務、小川専務、小林専務、石原取締役秘書室長、金光取締役・FMH社長、加納執行役員報道局長、大野情報制作局長、立松編成制作局長、中村編成部長、坪田コンプライアンス推進室長、大國視聴者センター部長、森本電波担当、「週刊フジテレビ批評」・成田、バラエティ制作センター・戸渡室長、中嶋部長、島本CP、総合演出・加藤、編成部・加藤、番組審議室・池貝室長、中本部長、正岡、大橋

4.議題

「民放連放送基準」の改正に伴う「フジテレビ番組基準」の改定について局側から説明

各委員からは、以下のような意見が出された

  • 人権に関する条文で「境遇」とあるが、これには病気や障害、人の遺伝情報なども含まれるのか。コロナ感染者に対するいわれなき差別についても、社内で議論する時にはテーマとして検討してほしい
  • たとえフィクションであっても、嫌悪感や不快感に対して局が過剰に忖度せず、きっちりと現実を表現していくということも重要。過剰に番組制作に影響を与えないよう願っている
  • 「適切な医療を受ける機会が失われることのないよう」という文言が加わったことは非常に大事。当時は正しいと思われた知識が結果的に間違っていたため、治療の機会を失わせることになった過去の例の反省かと思う

審議番組:『私のバカせまい史SP』

各委員からは、審議番組に関して以下のような意見が出された

  • ここ数年見たフジテレビのバラエティーの中で一番面白い。企画、構成、演出、キャスティング、全てにおいてお見事。ケチをつけるところが見当たらない番組
  • よりマニアックに、バカバカしく突っ走ってほしい!そう応援したくなる番組なので、長期放送を目指して頑張ってほしい
  • 一点突破、全面展開の良い企画。フジテレビはやっぱり元気だったんだな、お金がたくさん使えたんだなということを改めて感じた
  • 本来「1回限り」だったはずのテレビのコンテンツ価値が近年希薄化し、面白さを失ったことが浮き彫りになった
  • 研究という名に値するような高いレベルでの発表がきちんとなされていたことで、テレビの水準はこんなに高いんだと示している。プレゼンターではなく、研究員による研究発表とすれば、熱意がさらに視聴者に伝わるのではないか
  • あれだけのデータを調べ上げた制作関係者一人一人の努力と汗に心から拍手を送りたい
  • フジテレビの持っている底力を見せられた。テレビって良いな、面白いな、もう少しつき合ってみようかなと思わされた
  • フジテレビの財産である過去映像を再利用する方法として秀逸。思いがけない視点から過去映像の断片を切り取り、一つのストーリーに組み上げていく。その作り方のセンスがとても良い。財産をアップデートしている
  • 過去映像を持っているだけでは宝の持ち腐れになりがち。それを使って全く新しい番組を作り上げるのは番組アーカイブの利活用の一つのモデルとなり得る
  • ネタによって反応する年代層が違うのでは。深夜番組だと若い層をターゲットにする必要があるので、狙いを定めているのかをどうか知りたい

これらご意見に対して、フジテレビ側からは以下の発言があった

  • 番組の一つテーマとして「リサーチをネットに頼らない」に掲げた。ネットが行き着かないところを目指す番組なので、あえて国会図書館に足を運び、人に会い、先輩方の声を聞き、アーカイブを掘り返すことにスタッフと出演者が共に汗をかいた
  • もう一つのテーマが単なる段積みを歴史と呼ぶのではなく、段積みの事象の間になぜ人はここで方針を変えたのか、何に悩んだのかなど、歴史として独自の解釈と徹底したリサーチを加え「バカせまい史」として描くことだった
  • テレビは本来「1回限り」だったからテレビの周りに人が集まってみんなワイワイ見ていた、あの何十年か前の姿がこの番組で実現するかもしれないという思いで「完全版は地上波1回限り」と銘打った
  • 視聴者の年齢層のターゲットは絞らず、自分が面白いから他の年齢層も楽しめるのではという考え方でネタを出したり、決めたりしている
  • この番組を作る過程で、昔の先人達がやってきたことをもう一度同じように歩いていくことによって新しい発見をした。昔の方が面白いことをやっていたという部分もたくさん発見し、今後の番組作りの糧になる部分を発見できた

5.報告事項

  • 放送番組種別の放送時間報告
  • 2022年度上期 視聴者センター部報告

6.連絡事項

  • 次回第522回は、11月9日(水)の予定
  • 審議番組は10月20日(木)放送の「newsイット!」

以上。