番組審議会

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第491回 番組審議会議事録概要

1.開催日時

令和元年 10月9日(水)正午より

2.開催場所

東京都港区台場2-4-8 フジテレビ本社

3.出席者

  • 委員長
  • 但木敬一
  • 副委員長
  • 毛利衛(リポート出席)
  • 委員
  • 梓澤和幸、井上由美子、岡室美奈子、小山薫堂、最相葉月、増田宗昭、三浦瑠麗
  • 局側
  • 遠藤社長、和賀井専務、岸本専務、松村常務、石原取締役、清水取締役、小林取締役、金光取締役・FMH社長、塚越執行役員編成制作局長、若生執行役員広報局長、山口報道局長、矢延制作局長、大野情報制作局長、齋藤編成部長、中山技術局次長、齋藤考査放送倫理部長、西村週刊フジテレビ批評担当、石塚制作統括、宮崎チーフプロデューサー、多田総合演出、立本担当局長、立松室長、佐々木統括部長、春名編成担当、柴崎執行役員番組審議室長、坪田番組審議室担当局長兼部長、熊谷番組審議室

4.議題

『FNSオールスター秋の祭典 新ドラマ対抗“生”クイズバトル!メジャーランド』
2019年10月3日(木)19:57~23:34放送

各委員からは、審議番組に関して以下のような意見が出された。

  • 豪華キャストの方々がバラエティを楽しむという番組で、『なるほど!ザ・ワールド』『笑っていいとも!』が母体となった春秋の祭典を見ていたので、復活を歓迎して拝見した。
  • 物足りなく感じたのは、生放送の良さを今ひとつ楽しむことが、出来なかったこと。生ならではのタイムサスペンス性を持った全体軸を持たせるとか、撮影現場にいる他のキャストやスタッフに電話を入れるとか、ライブ感が欲しい。
  • 坂上さんは今回毒が抑え気味であったが、沢山の俳優の素顔を引き出す際には、余り抑えなくていいのかなと思った。
  • 優勝チームに与えられる賞金100万円が中途半端で、視聴者はどう使われるのかイメージできない。お金以外で何かスペシャルなものを考えて話題になるようになれば、他の類似番組との差別化が出来るのではないか。
  • 3時間半の生放送にあの顔ぶれを同じ時間によくキャスティングできたと感心し、クイズやバラエティ企画に挑戦することで、普段は見ることのできない俳優の素の表情が見られたり、とても面白かった。
  • 気になった点は、お好み焼きのひっくり返しとかゆで卵とか、食べ物で遊ぶこと。何となく少し前の時代の匂いがする。あと3時間半がやはり長過ぎる。
  • 番組の宣伝もしたい、視聴率も取りたいという板挟みに遭っている感が伝わってきていた。いっそのこと徹底的に番組宣伝に特化して作ったらどうか。
  • フジテレビらしいお祭りバラエティだが、スケール感の小さい出し物が延々と反復されたという印象だ。
  • もっとドラマの紹介をやっていただきたかったと、強く思う。短いトレーラーが挟まれていたり、映像がワイプ的に流れたが、どういうドラマなのかほぼわからず、もったいない。作品の内容や見所、俳優さんの役どころを、映像を交えて紹介してほしかった。
  • 例えば、作品にちなんだ問題、『シャーロック』だったら推理力を問う問題とか、ドラマに対して、視聴者がより関心を持つ場としても機能させられたのではと思う。
  • 必ずしもトークに慣れていない俳優さんも出る中で、自分が喋るよりも耳を傾けて話を引き出す力のある方をMCとして起用していただいた方がいいのではないか。
  • クイズの内容で、女性芸人2人のうち、彼女にしたいのはどっちという質問は、個人的には不快だった。
  • 面白かった。ただ3.5時間は長いのではないか。例えば1時間ぐらいに出来たのではないか。その企画の密度で3本あって3時間構成になっていたら、見飽きなかったと思う。
  • 関東圏で同時間帯視聴率は日テレ、2番目がTBS、フジが6%ほど。またフジテレビの番組を見ているクラスターでいくと、他の1位2位の番組と比べて45歳~49歳の女性が突出していた。そして同時間帯の番組の中では最も録画率の低い番組だった。
  • 審議番組自体からは離れるが、例えば夏休みなどに子ども番組審議会というのをやってみたらどうか。子どもの目は意外にシンプルでストレート、大人の気がつかない所をぐっと突いてくることがある。
  • 名字で一番多いのは誰か?の問いで「安倍晋三」、ビッグカップル今年の話題は誰?の問いで、「小泉進次郎と滝川クリステル」といった質問は、今の政治の状況の中で、テレビ局の公平のあり方としてどうなのかという設定だった。
  • 生放送では、dボタンに自分も参加した。dボタンの視聴者参加企画は、番組開始から2時間半で、残すところ1時間弱という段階で初めて視聴者が参加出来た。
  • ようやく参加したら、その投票の仕方が難しかった。タレントのイメージを街頭インタビューでいろんな人たちに聞いて、それを幾つかピックアップし、その中でタレントや俳優さんが一つ自分の聞いてみたいものを選んでそれを視聴者に投票させるという、回答までにクッションがいくつもある質問形式だった。
  • 坂上さんは、いろいろな拘りがあり、意見や好みが強いことが、この忖度し合う世の中において好まれている部分があると思う。しかし、普段よりもMCが女優さんに凄く気を遣われたという印象。
  • 俳優たちの秘密のベールを剥がすことで、親近感とか探究心を持たせるやり方はあると思う。一方で、情報番組に番宣に来るときは神秘性のベールを全く剥がさない。ドラマ側の意向もわかるが、もう少し仕掛けを見せてもと思う。
  • たとえ人気や知名度のある役者、タレントが大勢出ていて、個々のクイズにいろいろと工夫が凝らされていたとしても延々と続く番組を見るのはどうしても飽きが来た。
  • 番組名に「秋の祭典 新ドラマ対抗クイズ」とあったので10月スタートのドラマの紹介がもっとあるかと思っていたが、もう少しドラマの内容に触れるようなクイズもあっても良かった。
  • 秋の番組再編に先立って豪華キャストを出してお祭りをする。決して難しい問題は出さない、どっちがメジャーだというような、つまり全く傷つかない問題を、一生懸命回答しようとする姿を出すということは、お祭りとしては悪い企画じゃないし、それなりに面白かった。
  • ただ、もうちょっと異質のものが入らないと続かないのかなと。確かに箱は三つぐらいあるが、発想としては同じもの。
  • あれだけ長時間やるのだったら、番宣の匂いをもっと出しても、視聴者は嫌がらなかったのではないか。むしろ新しい番組に期待感が生まれていい。

これに対して番組サイド、フジテレビサイドからは以下のような発言があった。

  • この番組は、改編期のお祭り番組として、ドラマの知名度を上げ、出演者を認知していただきたいという趣旨が第一義。それをバラエティという枠組みの中で多くの層の方々に見ていただきたいという思いで放送した。
  • もっとドラマのことを知りたいというご意見もあったが、ドラマの話を入れた問題にするなどの工夫はできたと思うので、今後の参考にしたい。
  • 坂上さんは、俺様キャラで好感を持てる部分でもあり、なおかつ俳優出身で、俳優により近い立場での発言ができる。この番組に関しては俳優出身というのは大きなポイント。
  • dボタンは、番組冒頭から、内容とは連動しないところでクオカードプレゼントをやっていた。放送で連動したのは最後のイメージ調査、伝わりづらい部分もあったので、次回は反省してやっていきたい。
  • 優勝賞金100万円が中途半端ではないかというご意見は、現場でも議論があった。何かスペシャルなものということに関しては、ぜひ検討したい。
  • 坂上さんは俳優陣が非常に安心して出演をしてくれるというメリットがある。また、トークの中で何が起こるかわからないというドキドキ感みたいなものを引き出すのは、彼は得意。そういったところで彼の良さみたいなものがもっと出していけたらいいのではないかと思っている。

その他の、フジテレビ、あるいは放送全般について、下記のテーマについて、ご意見等があった。

  • 10月クールのドラマについて
  • 「障害」、「障がい」の表記について。
  • 「憲法改正国民投票」の際の、放送、CMについて。

また、「台風の災害報道」について、以下のご意見があった。

  • 台風は、今週末3連休も直撃が予想されている。千葉での停電においてマスコミの情報把握が遅れて、大変な非難が寄せられたと思う。通勤通学の注意と物をしまうという周知だけではもはや不足になってきている。

これに対して、フジテレビサイドからは以下の発言があった。

  • 千葉の先日の大きな被害が出た台風については、当初、亡くなった方の数が比較的少なかったということで、対応が遅れた、あるいは事態の察知に時間がかかってしまった。
  • 台風19号においては、その轍を踏まないようにと、人員を増やし、記者の数、ディレクターの数を増やしてファクトチェックをできるような態勢を作ろうと現場に指示し、アンテナの数を増やしてご指摘のような問題に対処したい。

5.その他

  • 2019年度上半期の放送番組種別の集計結果について報告。
  • 2019年度上半期の視聴者からのご意見について、報告。
  • 次回は11月13日(水)12時~
  • 課題番組は『上沼恵美子&坂上忍の東西べしゃり歌合戦(仮)』
  • 各委員には、10月7日に公表されたBPO放送倫理検証委員会決定第30号、長野放送「『働き方改革から始まる未来』に関する意見」全文の冊子を配布。

以上。